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第32週の報告です。
手足口病の京都府全体の定点あたりの報告数は減少が続き、先週の9.18件から6.22件となりましたが、いまだ警戒レベルです。地域別では中丹東10.6件、京都市左京区10.5件などの定点あたり10件以上の報告がある上、府内のほとんどの地域で引き続き警報が発令されています。
ヘルパンギーナの定点あたりの報告は、京都府全体で1.20件と横ばいで、南区では警報が続いています。伝染性紅斑の報告は横ばいで、乙訓地区では警報レベルが続いています。咽頭結膜熱の報告はやや減少しましたが、丹後地区で警報レベルが継続しています。感染性胃腸炎やA群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告もやや増加しています。
流行性耳下腺炎の報告が増加し、京都府全体で定点あたり0.57件、罹患数は伏見区14件、山城北9件、中丹東6件、山城南5件などとなっています。
夏場の感染症対策として、@タオルや食器の共用を避け、A眼をこすらないよう注意し、Bうがい・手洗いを徹底して頂くようお願いします。便中に含まれるウイルスが感染を拡大させる事例も多いので、Cオムツの処理にもご注意ください。
全数報告対象の感染症については、カルバペネム耐性腸内細菌感染症が2件、結核、急性脳炎および後天性免疫不全症候群がそれぞれ1件報告されました。
流行性耳下腺炎はムンプスウイルスによる感染症で、2〜3週間の潜伏期を経て唾液腺(とくに耳下腺)が腫れて痛くなる疾患、いわゆる“おたふくかぜ”です。症状は1〜2週で改善しますが、痛みや発熱が強い場合には内服薬が処方されることがあります。また髄膜炎、難聴、睾丸炎、卵巣炎、膵炎などの合併症を生じる場合があります。感染経路は飛沫感染・接触感染で、2〜7歳の小児に好発し、保育施設などで集団発生する場合もありますので、“おたふくかぜ”が疑われたら速やかに医療機関を受診して下さい。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 1件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | カルバペネム耐性腸内細菌感染症が 2件、急性脳炎と後天性免疫不全症候群が それぞれ1件 報告されました |
■基幹定点
クラミジア肺炎が 1件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 2件 報告されました