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第27週の報告です。
まず手足口病の京都府全体の定点あたりの報告数が先週の11.15件からさらに増加し、今週は13.01件でした。全国平均の5.48件を大きく上回る流行です。地域別では乙訓34.8件、南丹22.4件や、京都市内南区28.7件、伏見区26.0件、右京区24.4件をはじめとした多くの地域で警報基準を大きく超えています。手足口病は口腔内や手のひら、足の裏に水疱を認めるウイルス感染症で、咳・くしゃみの飛沫やオムツ交換などで排泄物を触ることから感染し、患者のほとんどが5歳以下の乳幼児です。多くのケースは発症後3-7日で自然軽快しますが、まれに髄膜炎・脳炎を起こすことがありますので、手洗い・うがいを心がけて感染の拡大を避けるようにしてください。症状軽快後も3-4週間は大便にウイルスが含まれるという報告もありますので、オムツの処理には特にご注意ください。
伝染性紅斑は乙訓の定点あたりの報告数が2.5件と警報レベルが続いており、滋賀県も警報レベルが続いています。
咽頭結膜熱は山城南で警報レベルが続いており、ヘルパンギーナの報告も南区で定点あたり5.7件、京都府全体では1.26件とさらに増加しています。
感染性胃腸炎は定点あたり10件を超える報告はなく、京都府全体で4.34件とやや減少、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎も京都府全体で1.59件と先週よりもやや低下していますが、いずれも注意をお続けください。
依然として夏に多い感染症が流行し、特に手足口病の流行拡大が続いています。引き続きタオルや食器の共用は避けて、眼をこすらないよう注意し、うがい・手洗いの徹底をして頂くようお願いします。
その他、デング熱が1件、レジオネラ症が3件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症・後天性免疫不全症候群および梅毒がそれぞれ1件報告されました。
デング熱は蚊が媒介するウイルス感染症で、3〜7日の潜伏期間の後に突然の発熱で発症し、筋肉痛、関節痛、眼の奥の痛みを伴います。発症4〜5日後に認める真っ赤な背中の皮疹が特徴の一つです。7日間ほどの経過で改善することが多いですが、5%程度は重症化するとも言われています。デングウイルスに対する抗ウイルス薬は無く、症状に応じて鎮痛剤の投与や輸液が行われます。またワクチンもないため、蚊に刺されないように予防対策をすることが最も重要です。蚊に刺された後に発熱した場合は、デング熱の可能性も考えて数日間は特に注意して頂き、皮疹を認めたり、腹痛や食欲低下など重症化の兆候があれば早めに医療機関をご受診ください。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 2件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | デング熱が 1件、レジオネラ症が 3件 報告されました |
5類感染症 | カルバペネム耐性腸内細菌感染症・後天性免疫不全症候群と梅毒が それぞれ1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 3件、クラミジア肺炎が 1件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が2件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 9件 報告されました