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第25週、夏に多い感染症の報告がさらに増加しました。
手足口病の京都府全体の定点あたりの報告数6.43件は全国平均の3.49件を大きく上回りました。地域別では乙訓16.5件、南丹11.4件、伏見区12.9件、南区12.0件、左京区11.5件、右京区10.8件、西京区9.3件、山科区6.3件となり、警報基準の5件を超える地域がさらに拡がっています。過去10年でもっとも流行した平成23年よりもさらに大きな流行です。手足口病は口腔内や手のひら、足の裏に水疱を認め、7月下旬にピークになることが多いウイルス感染症で、今年はコクサッキーA16型およびA6型が流行の主体であると言われています。咳・くしゃみの飛沫やオムツ交換などで排泄物を触ることから感染し、3-5日の潜伏期を経て発疹や発熱を認めます。患者のほとんどが5歳以下の乳幼児です。多くのケースは発症後3-7日で自然軽快しますが、予防薬や治療薬がなく、まれに髄膜炎・脳炎を起こすことがありますので、油断せず手洗い・うがいを心がけて、タオルを共有することによる感染の拡大を避けるようにしてください。また症状軽快後も3-4週間は大便にウイルスが含まれるという報告もありますので、オムツの処理には特にご注意ください。大人が2次感染する可能性もあります。
伝染性紅斑は乙訓で警報レベルが続いており、京都府全体では定点あたりの報告数が0.51件と微増しています。滋賀県は警報レベルの2.19件、全国平均は0.9件くらいのようです。引き続き今後の動向に御注視ください。咽頭結膜熱も増加し、京都府全体の報告数が定点あたり0.73件で、今週は山城南で警報レベルの3.3件となったほか、左京区で引き続き警報レベルが続いています。ヘルパンギーナの報告も南区で定点あたり5.3件、京都府全体では0.67件と報告が増加しています。流行性角結膜炎の京都府全体の報告は定点あたり0.53件、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は1.71件と先週よりもやや低下していますが、注意を続けてください。引き続きタオルや食器の共用は避けて、眼をこすらないよう注意し、うがい・手洗いの徹底をして頂くようお願いします。
その他、結核が2件、梅毒が1件報告されました。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 2件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | 梅毒が 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎と
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 各1件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 9件 報告されました