ホーム >> 感染症情報(週報)
第24週、全体に夏に多い感染症の報告数が増加しています。特に手足口病の増加が顕著で、伏見区10.9件、右京区10.2件、左京区9.3件、山科区6.0件、乙訓10.8件など、定点あたりの報告数が警報レベル基準値の5件を超える地域が拡がっています。全国的に流行している伝染性紅斑も増加しており、警報レベルが続いている乙訓および南丹をはじめ、中丹東、西京区でも定点あたりの報告数が1.0を上回りました。京都府全体では0.47件ですが、滋賀県は警報レベルの2.56件、全国平均は0.9件を上回っており、今後の動向に御注視ください。
流行性角結膜炎の報告は山科区で定点あたり4.0件、右京区で3.0件、山城南で3.0件の報告があり、京都府全体では定点あたり0.78件、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は南丹で5.0件、伏見区4.1件、西京区3.3件、京都府全体で定点あたり2.05件と増加しており、さらに注意が必要です。咽頭結膜熱も増加し、京都府全体の報告数が定点あたり0.64件で、今週は左京区で警報レベルの3.5件、ほか山城南2.3件、丹後2.0件と増加しています。引き続きタオルや食器の共用は避けて、眼をこすらないよう注意し、うがい・手洗いの徹底をして頂くようお願いします。
感染性胃腸炎も報告が増加しており、定点あたり左京区15.0件、東山区11.5件、西京区13.3件、南区10.0件、および南丹で10.2件の報告があります。手洗いの励行を続けてください。
結核が12件報告されました。新規登録者の多くは肺結核ですが、その症状は他の呼吸器感染症と区別がつかず、医療機関への受診が遅れがちです。自覚症状に加え、経過が長いことや結核患者との接触歴などが結核を疑うきっかけになります。風邪のような咳や微熱が2週間以上続く様な場合には医療機関を受診し診察を受けるようにしましょう。高齢者では、呼吸器の症状がはっきりせず、体重減少や体のだるさといった症状が主体のこともあります。肺結核は依然として身近な疾患であることに御留意ください。
アメーバ赤痢が2件報告されました。性行為や、海外旅行などで汚染された飲食物を摂取する、などによって赤痢アメーバ原虫が感染し、典型例は粘血便などの下痢、テネスムス(しぶり腹)、腹痛で発症します。
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 12件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | アメーバ赤痢が 2件 報告されました |
■基幹定点
クラミジア肺炎が 2件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 14件 報告されました