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第12週、感染性胃腸炎の報告は、先週よりやや減少しました。警報レベルには達していませんが、中丹東保健所管内、京都市東山区で、定点あたり10件以上の報告となっています。手洗いの徹底をお願いいたします。
インフルエンザの報告ですが、先週と比べ少し増加しています。丹後・中丹東・南丹・山城南保健所管内では定点あたり5件以上の報告となっています。全国的にB型インフルエンザウイルス分離の報告の割合が増加しています。外出後の手洗いを引き続き徹底してください。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告が高水準で推移しています。南丹保健所管内で引き続き定点あたり5件以上の報告となっています。うがい・手洗いを励行してください。
デング熱の報告が1件ありました。蚊が媒介するウイルス感染症で、3〜7日の潜伏期間の後に突然の発熱で発症し、筋肉痛、関節痛、眼の奥の痛みを伴います。体幹から拡がる発疹を伴い、7日間ほどの経過で改善します。昨年はデング熱の国内感染症例の報告がありましたが、多くの報告例は、熱帯・亜熱帯地域(特に東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国)への海外渡航時に感染したものです。デングウイルスに対する抗ウイルス薬は無く、症状に応じて鎮痛剤の投与や輸液が行われます。またワクチンはなく、蚊に刺されないようにすることが予防対策となります。
侵襲性肺炎球菌感染症の報告が1件あり、今年累計15件となりました。昨年と比べ増加しています。侵襲性肺炎球菌感染症は、肺炎球菌による髄膜炎や菌血症、敗血症といった重症の病態です。成人では、発熱、咳嗽、息切れを初期症状とした菌血症を伴う肺炎が多くみられますが、小児では、成人と異なり肺炎を伴わず、発熱のみを初期症状とした感染巣のはっきりしない菌血症例が多くみられます。また細菌性髄膜炎の主な原因菌の一つとなっています。肺炎球菌ワクチンの接種が予防に有効です。また薬剤感受性試験に基づいた最適な抗菌薬の使用が勧められています。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 14件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | デング熱が 1件 報告されました |
5類感染症 | カルバペネム耐性腸内細菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ 1件 報告されました |
■基幹定点
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 6件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 1件 報告されました