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第8週、インフルエンザの報告は、さらに減少し、京都府における定点あたりの報告数は、5.34件となりました。中丹東保健所管内を除き、警報レベルは解除されました。定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数の推計は約42万人で、先週の推計値(59万人)より減少しています。2014年第36週以降これまでの累積の推計受診者数は約1344万人となっています。全国、京都府ともに報告数は減少していますが、引き続き、外出後の手洗いを徹底してください。
感染性胃腸炎の報告は、先週と同様に推移しています。予防や感染拡大防止に、手洗い、嘔吐物等の適切な処理が重要です。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告が増加しています。南丹保健所管内で警報レベルに達しています。約80%が10歳未満の報告となっています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、主に飛沫感染し、1〜3日の潜伏期間の後、咽頭痛・発熱にて発症し、後れて発疹がみられるようになります。指示された期間のペニシリン系抗生剤などの内服が必要です。
梅毒の報告が2件あり、累計5件となりました。近年全国的にも京都府においても梅毒の報告は増加傾向となっています。梅毒はTreponema pallidumという細菌による感染症です。性交渉による直接的な接触により感染し、感染経路の約半数が同性間性的接触と推定されています。感染すると約3週間の潜伏期を経て、無痛性潰瘍(硬性下疳)や初期硬結等の局所病変を引き起こします(早期顕症T期)。その後一旦病変が消褪しますが、3〜12週間後にはバラ疹、扁平コンジローマ、全身のリンパ節腫脹等の全身症状が起こります(早期顕症U期)。その後数年間の無症状の時期を経て、大動脈瘤や多彩な神経症状を引き起こすことがあります(晩期顕症)。診断は、主に梅毒血清反応で行われます。TPHA、FTA-ABSなど、感染後比較的早期に上昇し、基本的に生涯高値を保ちます。またカルジオリピンといわれるリン脂質を抗原とする非特異的な抗体は、RPRカードテスト、凝集法など、活動性梅毒で高値となります。無症状期、あるいは梅毒病変が特定出来ない場合でも、特異的Tp抗体が陽性かつカルジオリピン抗体が16倍以上の時に、無症候梅毒と診断が下されます。治療の基本はペニシリンで、治療開始後すみやかに感染性は無くなると考えられています。病期により抗菌薬の投与期間は異なり、また治療後の再感染も起こりえます。感染の予防や拡大防止には、性行為の際にコンドームを用いることが重要とされています。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が2件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | カルバペネム耐性腸内細菌感染症が1件、梅毒が2件 報告されました |
■基幹定点
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が2件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が3件 報告されました