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第51週、インフルエンザの報告が急増しています。京都府では、定点あたりの報告数が19.76件に達し、注意報レベルを超えました。第51週での注意報発令は平成11年の調査開始以来、最も早くなっています。また、乙訓保健所・山城北保健所管内、京都市南区、山科区で警報レベルを超えました。京都府でウイルスが検出されたすべての検体で、「A香港型」が検出されています。外出後の手洗いの励行、外出時のマスク着用、他の人にうつさないようマスク着用などの咳エチケットの徹底、適切な湿度、十分な栄養と休養、ワクチンの接種が流行拡大の予防に推奨されています。
感染性胃腸炎の報告が続いています。京都市西京区、左京区で引き続き 警報レベルを超えています。手洗いの徹底、嘔吐物の適切な処理に注意してください。
RSウイルス感染症の報告が引き続き高水準で推移しています。京都府ではすべて4歳以下の報告です。また39%が1歳未満の報告となっています。手洗いやうがいを徹底してください。
侵襲性肺炎球菌感染症の報告が3件あり、累計49件となりました。侵襲性肺炎球菌感染症は、肺炎球菌による髄膜炎や菌血症、敗血症といった重症の病態です。成人では、発熱、咳嗽、息切れを初期症状とした菌血症を伴う肺炎が多くみられます。一方小児では、成人と異なり肺炎を伴わず、発熱のみを初期症状とした感染巣のはっきりしない菌血症例が多くみられます。また細菌性髄膜炎の主な原因菌の一つとなっています。治療はペニシリン系抗菌薬が第一選択ですが、近年耐性菌の割合が増加しています。ペニシリン耐性肺炎球菌に有効な抗菌薬の使用、薬剤感受性試験に基づいた最適な抗菌薬の使用が重要です。予防には、肺炎球菌ワクチンの接種が有効です。小児に対しては、2013年4月から定期接種となり、2013年11月から13価肺炎球菌ワクチンに変更されています。生後2ヶ月から接種でき、標準的なスケジュールでは4週間隔で3回、生後12〜15ヶ月齢に4回目の接種となっています。なお13価肺炎球菌ワクチンは2014年6月から高齢者にも接種できるようになっています。また2歳以上で肺炎球菌疾患にかかるリスクが高い人および高齢者を対象とした23価肺炎球菌ワクチンもあります。23価肺炎球菌ワクチンは2014年10月から高齢者に対して定期接種となっています。定期接種の対象者は毎年異なりますので、詳細についてはお住まいの市町村にお問い合わせください。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が12件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | レジオネラ症が1件 報告されました |
5類感染症 | 侵襲性肺炎球菌感染症が3件 報告されました |
■基幹定点
報告がありません
■眼科定点
流行性角結膜炎が6件 報告されました