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第11週、インフルエンザ患者の報告は引き続き減少傾向です。定点あたりの報告数は、全国レベルで第10週10.37から第11週8.13に、京都府では第10週11.02から第11週8.91に減少しています。京都府の保健所管内別にみますと、定点あたりの報告数が10を超えているところもありますので、引き続きご注意ください。国立感染症研究所の報告によれば、検出される型はA香港型が主体であることは変わりませんが、B型の占める割合が約25%と増加しています。
風しんの流行が続いています。京都府でも第8週以降連続して報告がみられます。都市圏で報告数が多く、順に東京を中心とした関東(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)、ついで関西(大阪府、兵庫県)、東海(愛知県、静岡県)と続きます。若い男性に多いのが特徴です。(患者は20歳代〜40歳代男性が中心で、男性が女性の約3.6倍(2013年1〜10週)。)国立感染症研究所のホームページにあります『風疹に関するQ&A』もご参照ください。
細菌性赤痢が1例報告されました。「赤痢」という言葉は「赤い下痢」、すなわち「粘血混じりの下痢」を意味しています。主に大腸の炎症により、発熱、下痢、腹痛、粘血便などの症状が現れます。
現在「赤痢」と呼ばれる病気には、細菌性赤痢とアメーバ赤痢があります。細菌性赤痢の原因は赤痢菌(Shigella)であり、アメーバ赤痢は赤痢アメーバという原虫の感染を原因とする別の病気です。赤痢菌は、1897年に志賀潔によって発見されたため、この名前(Shigella)があります。赤痢菌には、4種類(Shigella dysenteriae、S. flexneri、S. bodydii、S. sonnei)知られていますが、重症になりやすいS.dysenteriae感染は減り、軽症で経過する例の多いS. sonnei感染の割合が増えています。
細菌性赤痢は、患者の便に汚染された手指や食べ物を原因として、経口感染により拡がります。感染力が強く少ない菌量でも感染しうるため、二次感染に対して注意が必要で、予防に食中毒対策と同様の注意をするとよいでしょう。厚生労働省のホームページの『食中毒予防に関する情報』をご参照ください。また海外で細菌性赤痢の発生がみられる地域に旅行する際には、生水、氷、生野菜や生の魚介類、カットフルーツなどを避けるようにしましょう。海外の衛生状況は国内とは異なりますし、流行している感染症も異なります。海外渡航の折には、『厚生労働省検疫所(FORTH)ホームページ』などで、前もって渡航先の国の感染情報などを見て、予防策を確認するようにしてください。
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が2件報告されました |
3類感染症 | 細菌性赤痢が1件報告されました |
4類感染症 | デング熱が1件報告されました |
5類感染症 | 風しんが1件報告されました |
■基幹定点
報告がありません
■眼科定点
流行性角結膜炎が5件報告されました