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全国における定点あたりのインフルエンザ患者の報告数は、第4週36.44から第5週35.82になりました。京都府では、第4週23.55から第5週29.63と警報レベルである30には満たないですが、府下の二次医療圏のうち乙訓や山城北、南丹医療圏、また京都市では警報レベルを超えています。京都府の隣接府県でも患者数が増加しており、兵庫県では警報レベルを超えました。引き続き、こまめに手洗いをし、また咳が出るときには咳エチケットを心がけるようにしてください(インフルエンザ予防ポスター)。
2011年に風しん患者の増加があり2012年には近畿地方、関東地方を中心とした流行がありました。週あたりの報告件数はいったん減少していたのですが、2012年11月以降増減を繰り返しながら増加傾向にあります。通常風しんは春から夏にかけて患者が増えるため、今後の患者数の増加が懸念されています。
妊婦が風しんに罹患し、さらに胎児が風しんウイルスに感染した場合、赤ちゃんの眼や心臓、聴力などに障害が出ることがあり、先天性風しん症候群とよばれます。2011年には1名、2012年には5名の先天性風しん症候群患者が報告されています。妊婦を風しんから守ることが先天性風しん症候群を予防することにつながるため、妊婦が風しんに罹患しないようにすることが大切です。風しんへの罹患はワクチン接種で予防できる病気です。妊婦の感染を予防するためには、女性が妊娠していない時期に予防接種をしておく、免疫の無い妊婦が夫や子供などの家族から感染することのないよう家族が予防接種を受ける、といった対策が考えられます。今回の流行では女性よりも男性、とくに20代〜40代の若い男性の患者が多くなっています。風しんワクチンの定期接種制度の変遷もあり、この世代では風しんワクチンの接種機会が少なく免疫を持っている人が少ないのです。男性もパートナーとともに風しんに対する抗体を確認し、風しんに免疫が無いと判断された場合には風しんワクチンの接種を検討するとよいでしょう。
なお、女性に接種する場合、風しんワクチンは弱毒生ワクチン(弱毒化された生きたウイルス)であるため、妊娠していないことが確実な時期に接種します(生理中やその直後、産褥期早期)。(*妊婦への風しんワクチン接種により胎児に障害が出たという報告はありません。)
厚生労働省の風しんに関するQ&Aもご参照ください。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が7件報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | 後天性免疫不全症候群が1件報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が1件報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が9件報告されました