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☆2012年第52週と共通コメントです☆
2012年第52週、2013年第1週にかけ、感染性胃腸炎の報告数が減少し、一方インフルエンザの報告数は増加しました。定点あたりのインフルエンザ患者数は、第1週に全都道府県で流行の目安である1.0を上回り全国的に流行期に入ったものと考えられます。
京都府においても、第52週の0.71から第1週の1.71と、流行の目安である1.0を上まわり、第1週に流行入りしました。現在のところ、流行の主体はAH3型(A香港型)です。
インフルエンザの感染経路は、飛沫感染、手指を介した接触感染と考えられています。インフルエンザウイルスは、鼻やのどの粘膜に吸着し感染・増殖します。咳やくしゃみの際に出来る、ウイルスを含む小さな水滴(飛沫)を吸い込むことで鼻やのどの粘膜に感染する、というのが飛沫感染です。またウイルスを含む分泌物に触れた手指で鼻粘膜を触ったりすることでの感染を接触感染といいます。
したがって、インフルエンザワクチン接種以外の感染予防対策としては、咳エチケットにより飛沫を飛ばさないようにすることや、手洗いによりウイルスを洗い流すことが大切です。また普段から疲れをためないようにし、栄養をバランスよく摂り体調を整えることも感染への抵抗力を高めることにつながります。
インフルエンザだけではなく、RSウイルス感染症や感染性胃腸炎、飛沫感染や接触感染で拡がる感染症が多い時期です。咳エチケットや手洗いなどは、これらに対しても予防的効果があると考えられますので、心がけるようにしましょう。
インフルエンザウイルスに感染して発症すると、いわゆる風邪と同様の症状(鼻水、咳、くしゃみ、咳)だけではなく、38度以上の高い熱や、筋肉痛、関節痛、頭痛といった全身の症状が急に出現します。重篤な場合では、脳症や肺炎を併発する場合もあります。インフルエンザの治療薬は内服薬としてタミフル、吸入薬としてリレンザ、イナビル、点滴薬としてラピアクタがあり、早めの投与(48時間以内の投与)が効果を発揮します。
なお、シンメトレルというA型のみに効く内服薬もありますが、耐性ウイルスが出現しやすいなどのデメリットもあり、あまり使われていません。
なお、学校保健安全法施行規則に規定されているインフルエンザ罹患時の学校の出席停止期間が、2012年4月から変わりました。「解熱後2日経過するまで」から「発症後5日経過、かつ解熱後2日(保育園や幼稚園に通う園児の場合は解熱後3日)経過するまで」と変更になっています。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 報告がありません |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | 後天性免疫不全症候群が1件報告されました |
■基幹定点
報告がありません
■眼科定点
流行性角結膜炎が4件報告されました