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引き続きRSウイルス感染症が増加傾向にあります。同時期としては報告数が最も多くなっています。乳幼児においては肺炎など病状が重くなることもあり、特に注意が必要です。
デング熱が1例報告されています。デング熱は、蚊が媒介するウイルス感染症です。海外では珍しくない疾患ですが、現在日本国内での流行は無く、日本での報告例は海外渡航時に感染したものです。人から人への感染はありませんが、デング熱を媒介する蚊は日本にも生息しており、また過去には日本国内で流行した経緯もあるため、国内での流行もあり得ると考えられています。一年を通して報告がみられますが、特に8〜10月に多くなっています。また疑われる感染地域としては、東南アジアや南アジア、南米、中米、オセアニア、アフリカなど様々ですが、中でも東南アジアと南アジアが多く、国別ではインドネシアやインドが目立ちます。
またデング熱に似た症状を呈するウイルス感染症としてチクングニヤ熱が知られており、日本での報告数は少ないですが、海外では東南アジアや南アジア、アフリカなどで流行しています。
蚊が媒介する感染症は、この他にもウエストナイル熱、日本脳炎、黄熱病、マラリアなどが知られています。日本脳炎や黄熱病ではワクチンが有効ですし、マラリアでは予防薬がありますが、デング熱やチクングニヤ熱などワクチンの無い疾患も多く、感染予防のためには蚊に刺されないように注意することが大切です。海外渡航の際には、現地で流行している感染症について、予防法も含めて情報を得るようにしましょう。
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が6件報告されました |
3類感染症 | 腸管出血性大腸菌感染症が2件報告されました |
4類感染症 | A型肝炎とデング熱が各1件報告されました |
5類感染症 | 麻しんが1件報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が1件帆7報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が11件報告されました