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第21週、風しんが1件報告されました。京都府の報告数は第21週までに(今年1/1から5/27までに)計13例となりました。全国では第20週までに205人の報告があり、兵庫県、大阪府、東京都、京都府、千葉県の順に多く、近畿圏での患者報告が多くなっています(兵庫県、大阪府、京都府で合計120例と全国報告数の半数以上を占める)。
第21週は全国で10件の報告があり引き続き増加傾向にあり、そのうち8件が近畿からのものでした(兵庫県4件、大阪府3件、京都府1件)。昨年は風しんの患者が増加しましたが、今年は昨年を上回るペースで報告数が増加しています。
本邦で風しんが流行する際には、1年目より2年目に患者数が増える傾向が知られており、今後も注意が必要です。
風しんで問題となるのは、妊娠初期に感染すると胎児にも感染し影響を及ぼす危険が高いという点です。先天性心疾患、白内障、難聴などの先天的な問題が生じることがあり、先天性風しん症候群と呼ばれます。週数が遅いほど危険が少なくなることが知られていますが、風しんを予防することが最も大切です。
風しんはワクチンで予防することができ、2006年からは麻疹・風しんワクチン(MRワクチン)の二期定期接種が行われています。2008年から2012年度の5年間は経過措置として第3期(中学1年生)、第4期(高校3年生)も風しんのワクチンを接種することが可能です。
生ワクチンですので、妊娠中の接種はできません。妊娠を希望されている女性の方はあらかじめ抗体の有無の確認の上、ワクチン接種を検討してください(ワクチン接種後少なくとも2カ月間は避妊を要します)。また女性だけではなく男性の方も、周囲への感染の広がりを防ぎ、また自らを守るためにも予防接種を検討しましょう。(*昨年・今年は20〜40歳代の若い男性に多く発生しています。この世代はもともと未接種の方の割合が多いなど、抗体価が低い方が多いことが原因と考えられています。)
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が5件報告されました |
3類感染症 | 腸管出血性大腸菌感染症が2件報告されました |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | アメーバ赤痢が2件、後天性免疫不全症候群と風しんが各1件報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が2件報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が5件報告されました