田辺中央病院
産婦人科
京都の女性医師へインタビュー
~自分のタイミングでの出産・育児が一番です~
― Q.現在の仕事内容、勤務形態について教えてください。
産婦人科医で、勤務時間は8時半から17時までです。子どもは3人いて、6歳(小学校1年生)、4歳(年少)、1歳の子どもがいます。同僚や上司と相談して、当直は免除いただいております。 |
― Q.仕事中、お子さんはどうされていますか?
6歳の子どもは学童保育、4歳の子どもは幼稚園、1歳の子どもは市の保育園に預けています。できるだけ早く迎えに行くように心掛けていますが、緊急で分娩や手術が入ったりして17時を超えることもあります。その場合は、先に連絡して他の家族に頼んで子どもを迎えに行ってもらったりしています。子どもが3人いるとそれぞれの動きを把握するのも大変です。 |
― Q.出産後の職場復帰はどのようにされましたか?
1人目、2人目の子どもの出産の時は別の職場にいたのですが、救急や緊急手術が多く、ハードな職場でした。妊娠中も宿直や勤務時間等を減らさずに濃い時間を過ごしていたので、身体は大変でしたが、そのおかげで技術面では成長していた分、産後復帰するに当たって能力的な低下などの不安は感じませんでした。
ただ第一子の時は、子育ては初めてなので、当時の上司が無理をしないように言ってくださって、週3日の勤務で復帰しました。慣れてからは週4~5日の勤務になり、勤務を継続しています。
― Q.周囲の理解、助けはありましたか?
子どもが病気の時や、自分が入院の付添いをしないといけない時などは、実家や親戚がサポートしてくれています。それに、実家のサポートを受けながら勤務を継続できるよう勤務地の配慮をして下さった当時の上司には心から感謝しています。
私は、家族や周囲・職場の理解、協力があってこれまで勤務が継続できました。常に感謝の気持ちを忘れずに働いています。
― Q.子育て中の医師等がより働きやすくなるために必要と思われる支援策はありますか?
病児保育がとてもありがたかったです。また、近辺にはファミリーサポート制度という市への届けと登録をすることで利用できるシステムもあります。 |
― Q.仕事と子育ての両立で工夫していることはありますか?
どちらもできる範囲でというスタンスで、完璧を求めない方が続けられると思います。子どもとの時間も大切にしたいので、家に帰ったら仕事のことは忘れて母親の役割をしっかりして、逆に職場では家のことは忘れて、はっきり時間で区切るようにしています。 |
― Q.キャリアアップについてはどのように考えますか?
私は専門医資格を取ってから一人目の産休に入ったのですが、その前に妊娠・出産となると、限られた時間内で技術面での成長を得るには苦労はするかもしれません。産婦人科は患者さんから女性医師が求められることの多い分野でもありますし、また、産後のアドバイスなどに関して妊娠・出産の経験というのが一つのキャリアアップになっていると思います。 |
― Q.これから出産・子育て期を迎える女性医師へメッセージをお願いします。
一番お伝えしたいのは、自分のタイミングで出産・育児をする方がいいと思います。私自身まだまだ子育てのまっただ中で分からないことばかりですが、先輩方から子どもはみんな自分の道を歩んでいくから何とかなると言われたのが印象的でした。 |