トップページ > 府政情報 > 府政運営・行財政改革 > 京都府予算の概要 > 平成18年6月京都府議会定例会提出議案知事説明要旨

ここから本文です。

平成18年6月京都府議会定例会提出議案知事説明要旨

(平成18年6月29日)

本日、ここに6月定例府議会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては、御多忙の中、お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。厚く御礼申し上げます。
 ただ今議題となりました第1号議案平成18年度京都府一般会計補正予算ほか14件の案件につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、第1号議案及び第2号議案は、一般会計予算及び府立医科大学および附属病院特別会計予算の補正であります。
 私は、知事就任以来、現地・現場を基本に据えた、透明で府民本位の府政を推進するため、組織改革、事業改革、そして職員の意識改革に全力を挙げて取り組んでまいりました。これからの府政運営につきましても、こうした土台をもとに、京都のもつ豊かな人の力、自然の恵みを活かし、「信頼」と「絆」で結ばれた「人・間中心」の施策により「安心・安全、希望の京都」づくりに邁進していく決意であります。この度の補正予算は、緊急の課題に対応するとともに、積極的な編成を行った当初予算と併せ、その推進体制をしっかりと整えるための予算であると考えており、まず第1に、府民の安心・安全を確保すること、第2に、自然、文化、産業、人材など、京都が有する素晴らしい資源を活かしながら、人々が希望の持てる地域づくりを進めていくこと、第3に、こうした府政を推進するために、府庁の経営改革を強力に推進すること、の3つを重点課題に位置付け、更に、今後4年間にわたり、重要施策を計画的に進めていくことを念頭に置いて、予算を編成したところであります。
 この結果、一般会計の補正予算額は、160億1,800万円となり、補正後の一般会計予算額は、8,148億4,000万円で、前年度当初予算と比べると0.2%のマイナスとなっております。また、特別会計の補正額は、3億9,100万円となっております。
 以下、歳出予算につきまして、その主なものを御説明申し上げます。
 第1は、府民の安心・安全についてであります。
 まず、医療・福祉対策についてでありますが、深刻な府北部地域の医師確保対策については、国に対しても、積極的な対応を求めるとともに、当初予算で措置いたしました医師バンク事業により、府内医療機関の協力のもと、産婦人科の医師を派遣できる目途がつきましたことから、府及び受入市町村が連携して、派遣元医療機関に対して派遣に伴う必要な経費を支援することとし、北部医師派遣事業費1,200万円を計上しております。また、健康長寿日本一に向け、府域におけるがん対策の一層の充実強化を図るため、府立医科大学附属病院を核として、府医師会や地域医療機関との連携強化を図るとともに、同病院について「都道府県がん診療連携拠点病院」として指定を受けるための機能整備及びがんの早期発見・早期診断に有効な高度診断機器の整備を進めるため、がん対策として総額3億7,500万円を計上しております。
 次に、治安対策につきましては、当初予算において警察官の増員や子ども・地域安全見守り隊に対する活動支援の経費を計上するなど、地域防犯力の向上を目指す取組みを進めているところでありますが、今回の補正予算におきましては、地域における安心・安全の拠点である交番の機能を一層強化し、地域住民との連携・協働を促進するため、交番相談員を60名増員することとし、これに必要な経費9,400万円を計上しております。また、通学路の安全確保や歩道のバリアフリー化といった道路等の小規模改修に新たに10億円の予算を投じ、子どもや高齢者等の方々が安心して暮らせるまちづくりを進め、地域コミュニティの形成を応援していくこととしております。
 次に、子どもと家庭の安心・安全についてでありますが、少子化時代において、子育てに対する不安感や負担感の軽減を図るため、今回の補正予算では、子育て支援のための条例の制定や子育てパスポートの発行、乳幼児医療費助成制度の充実について検討を進め、社会全体で子育て家庭を支援していく取組みを推進してまいります。また、家庭問題等に対する総合的な支援体制を整えるため、児童相談所や婦人相談所、知的障害者更生相談所等の機能を統合し、元洛東病院跡地に家庭支援総合センター(仮称)を整備するための経費を計上し、新東山警察署の建設とも連携しつつ、家庭の安心・安全を支える総合拠点として整備を進めてまいります。このほか、母子家庭等北部自立支援センター設置費300万円、淇陽学校寮舎整備費2億700万円等を計上しております。
 第2は、京都の力を活かす希望ある地域づくりについてであります。
 まず、中小企業金融対策につきましては、これまでから「あんしん借換融資」、「小規模企業おうえん融資」、「中小企業再生支援融資」等の施策を積極的に展開し、大きな成果を挙げているところでありますが、今回、商工会・商工会議所と連携した「商工会等連携経営改革支援制度」を創設するとともに、これによる制度融資の新たな需要に備えるため、中小企業金融対策費30億円を追加計上し、京都府、商工会・商工会議所、信用保証協会がより一層連携して、中小企業の更なる経営支援に取り組んでまいります。また、府北部地域におけるものづくり産業の更なる発展を目指し、北部産業の活性化拠点を綾部市内及び京丹後市内において整備することとし、これに向けた事業着手に要する経費1,000万円を計上し、関係機関との連携を図りながら、人材の確保・育成、技術支援や産学公連携による研究開発支援機能の強化に取り組んでいくこととしております。更に、府北部の基幹産業である機械金属産業に携わる人材の一層の確保・育成を図るため、丹後ものづくり人材育成推進事業費1,000万円を計上しております。また、中小企業の第二創業等への支援や、IT、環境、試作といった新京都ブランドを担う新しい産業創成を図るため、これらの研究開発に係る助成制度を創設することとし、中小企業チャレンジ支援事業費1億円を計上するとともに、新しい京都観光を全国に発信する観光未来づくり事業費700万円、京都映画・映像産業ルネッサンス事業費300万円、中心市街地等賑わいづくり事業費500万円等を計上しております。また、2008年サミットの関西誘致及び首脳会合の京都開催に向けた誘致活動を強化するための経費600万円、アジア開発銀行年次総会の開催支援として2,500万円を計上し、京都の発信力を高めるための国際会議の誘致及び開催に積極的に取り組んでいくこととしております。
 雇用関係では、2007年から始まる団塊の世代の大量離職に備え、優れた経験・技能を有するシニア世代が活躍できる多様な就業の機会づくりを推進するための経費300万円、結婚や出産等のために仕事を離れた女性の再就職を支援するための経費900万円を計上しております。
 次に、農林水産業の振興対策についてでありますが、品目横断的経営安定対策の導入を来年度に控え、制度の対象となるよう農作業受託組織が行う規模拡大等への取組みに対する支援として2,000万円、とり貝やアワビなど、丹後水産物のブランド化戦略を進めるための経費800万円のほか、農林水産関係の公共事業・単独公共事業費等22億800万円を計上しております。
 また、交流型ネットワークの形成を促進するため、土木建築関係の公共事業・単独公共事業費として74億6,900万円を計上しております。
 次に、環境・文化の創造についてでありますが、まず、環境分野におきましては、環境先進地京都として、これまでから取り組んでまいりましたウッドマイレージ事業の一層の普及・定着を目指し、ウッドマイレージCO2認証木材を活用した住宅建設の促進に向け、新たに緑の交付金制度(仮称)を創設するため、環境にやさしい京都の木の家づくり支援事業費1,000万円を計上するとともに、府民ぐるみで京都の森林を守り育てるモデルフォレストの運動を推進していくための組織を民間団体や行政等の幅広い参画の下で設立することとし、これに必要な経費600万円を計上しております。
 また、文化の分野では、平成23年の国民文化祭京都開催に向けた準備費200万円のほか、国指定の重要文化財である革嶋家文書の保存事業費500万円、景観条例の制定をはじめ、良好な景観形成を推進するための経費200万円等を計上しております。
 以上申し上げました事業のほか、中期ビジョンの実現に向けましては、今後、重要施策の計画的な推進に取り組んでいかなければなりません。今回の補正予算におきましては、こうした課題に対応するため、政策調整推進費として1,200万円を計上し、がんばる中小企業応援条例や鴨川条例等の府独自の政策条例の制定や伝統産業協働バンク、就労支援のためのジョブパークの設置など、これから事業着手等が必要な施策について、アクションプラン方式で事業化の検討、調査等を進めていくこととしております。
 第3は、府庁の経営改革の推進についてであります。
 厳しい財政環境の下、限られた財源の有効活用を図り、府民の皆様に最大のサービスを還元していくためには、引き続き、経営改革プランに基づく取組みを強力に推進することが不可欠であり、先般、庁内に設置いたしました「京都府行政経営改革推進本部」を中心に、行政経営品質の向上や事業・執行体制の見直しなど、府庁の経営改革を着実に進めていくこととしておりますが、今回の補正予算では、庶務・経理をはじめとした内部事務全般について、簡素・効率化を図った上でアウトソーシングを推進する経費700万円を計上しております。
 以上が、歳出予算の概要でありますが、一般会計の財源といたしましては、国庫支出金、府債等の特定財源が138億8,800万円、府税及び繰入金による一般財源が21億3,000万円となっております。
 次に、第3号議案から第8号議案までの6件は、いずれも条例の制定等に関する案件であります。
 第3号議案は、障害者自立支援法の施行に伴い、関係条例の整備を行うため、条例を制定するものであります。第4号議案は、地方公務員災害補償法等の一部改正に伴い、第5号議案は、地方税法の一部改正等に伴い、第6号議案は、介護保険法等の一部を改正する法律の施行に伴い、第7号議案は、府営住宅の供用を廃止するため、第8号議案は、山城地域における府立学校再編整備計画に基づく府立高校の再編整備に伴い、それぞれ所要の改正を行うものであります。
 また、第9号議案及び第10号議案は、一般国道175号橋りょう新設改良工事の請負契約の締結及び変更につきまして、それぞれ議会の議決を得ようとするものであります。
 第11号議案から第13号議案は、公の施設の管理に係る指定管理者の指定を行うため、第14号議案は、市町の廃置分合について、木津町、加茂町及び山城町の合併に伴い木津川市を設置することにつきまして、それぞれ議会の議決を得ようとするものであります。
 また、第15号議案は、専決処分の案件でありまして、府営住宅未払家賃の保証債務金請求事件に係る和解につきまして、議会を招集する暇がないものと認め、やむを得ず専決処分をいたしましたので、今回これを報告し、議会の承認を得ようとするものであります。
 以上が、ただ今議題となりました議案の概要であります。何とぞ御議決いただきますようお願い申し上げます。


PDF版の平成18年6月京都府議会定例会提出議案知事説明要旨(164kb)はこちら(PDF:164KB)

予算案の概要のページに戻る

お問い合わせ

総務部財政課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-441-7308

zaisei@pref.kyoto.lg.jp