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第1回山城北地域保健医療協議会・山城北地域医療構想調整会議の結果概要

開催日時

平成29年8月2日(水曜日)14時から16時まで

開催場所

宇治市産業会館 多目的ホール

出席者

出席者名簿(PDF:139KB)のとおり

審議の概要

(1)会議の運営について

○山城北地域保健医療協議会と山城北地域医療構想調整会議を合同で開催する趣旨について参考資料1(PDF:41KB)に基づき事務局から説明

○協議会は里村先生を座長、調整会議は大熊所長を議長とし、合同会議を進行する議長は大熊所長とすることで了承。

(2)京都府保健医療計画の見直しについて

資料1(PDF:150KB)に基づき事務局から説明

(3)山城北地域の保健・医療について

○現行の山城北地域保健医療計画の概要と取組状況について資料2(PDF:124KB)及び資料3(PDF:161KB)に基づき事務局から説明

○山城北地域の保健医療に係る現状と課題について、資料4(PDF:280KB)に基づき事務局から説明

○山城北地域保健医療計画の見直しの視点について、資料5(PDF:99KB)に基づき事務局から説明

(4)京都府地域包括ケア構想について

○「京都府包括ケア構想」について、冊子(PDF:2,370KB)に基づき医療課から説明

○山城北圏域病床機能報告の推移について、資料7(PDF:87KB)に基づき医療課から説明

○地域医療機能強化特別事業について、資料8(PDF:279KB)に基づき医療課から説明

 

〈主な意見等〉

○補助金に関して、病床数の増床は対象にならないか。

→今年度の医療計画の見直しで、病床の配分を考えていく中で6年間の計画において、地域の中で病床を増やしていくことが認められ、医療審議会で増床が認められた病院においては増床についても可能だと考える。

 

○患者の流入・流出についての説明では、京都市等に患者が流れて、山城北の医療整備がなされていない印象を受けた。しかし資料によると管内市町村で差があるが山城北は全国や府と比べて死亡率が非常に少ない。流出していても機能が足らないのではなく、病床数を減らすことにはズレがあるのではないか。

→必要病床の算定については、患者の住所地で見る見方と医療機関の所在地で見る見方の二つある。府の地域包括ケア構想においては、医療機関の所在地で見ている。今回の新たな地域包括ケア構想において、病床数を各圏域とも2025年に向けて京都府は減少する圏域はない形で全体を調整させていただいている。策定上、京都府全体の上限値は決められているが、その中の圏域ごとの割り振りについて、山城北は将来的に増やしていく方向でまとめているところである。


○山城北圏域の人は大学病院や大きな病院を志望する人が多く、圏域でやっていけるのに流出してしまう。地域の人々の意識改革、地域の医療レベルの情報共有が必要と思う。

→山城北圏域で、治療を受けてもらえる医療情報が提供できるように計画の中でアピールしていく必要がある。

 

○病床機能報告について、この地域の現状と6年後はほとんど変わらない状況になっている。これはそのまま認められるのか。そして将来の病床数はいつごろ決められるものなのか。

→病床機能報告については、現状(P68)と6年後の想定(P69)であり、各病院がどのように考えているのかというデータである。京都府では詳細な病床数は決めていないが、実際の人口と今の段階で推計している人口が同じになっていけば、地域医療構想で求めている方向に向かっていくのではないかと考えている。

 

○病院の先生方もそういう理解で考えておられるのか。

○多分この方向になるのではないかと考えている。

○高度急性期を充実させて、そのあと慢性期・在宅にもっていく方向は見えているので、この方向で変わらないと思う。

○6年後の予定について、京都岡本記念病院や宇治徳洲会病院では高度急性期が多くなっているが、当院は今のスタッフでは厳しいと考える。

○まず私どもの病院では急性期をやらなければいけない。ニーズとして今後、慢性期、回復期が増えていくのは当たり前でバランスを考えていかなくてはならない。冊子P32にある病床数の増床数をどのように確保するのかはまだ見えていない。
 ベッド数を算出することも大事なのはわかるが、それを担う介護等の人材をどう考えるのか。医療ではサポートするスタッフが高齢化して、若い人が入ってこない。病床数、病床機能を転換しても、そのような人材をどのようにして確保・育成するのかを考えないといけない。

→おっしゃるとおり、医療従事者全体の人材確保について京都府でどのように確保するのかという課題があるが、もう一つは国で対応してもらうべきところがある。京都府としてはそうした人材の養成校への支援を保健医療計画の中で書き込み、それに向けての施策を考えていきたい。

 

○宇治徳洲会病院と京都岡本記念病院は交通の要地にあり、重症な患者さんも治療するようになってきている。よその圏域の病院にいかなくても、うちの圏域でやっていける。地域完結でやっていけるようやっていかなければならいと考えていたので、P68,69にあるような数字をだした。特殊専門治療は大学病院だと思うが、その他の一般的な疾患の治療は地域完結でやっていけるようにしていかなければならいと考えている。なんとか高度医療を提供できる病院になりたいと思ってこういうデータを出した。

○在宅医療は大事なところであるが、本当に在宅で医療ができるかという根本的な部分も掘り下げていかなければならないと思う。在宅介護になると、家族が犠牲になっている場合がある。そのためしっかり地域で考えていかなければならない。

 

○国・府とも連携促進を促して、地域で手術したら回復期の病院に移って、さらに長引くようなら療養期の病院に移っていくということをいっているが、地域住民に全く説明されていないので、患者に転院について話をすると「病院を追い出された」と思われてしまう。これは病院にとって非常にダメージになるので、医療機関での治療が機能分化していき、連携で治療を受けることになることを広報していってほしい。

○介護において、介護する人がいない中、介護をうける人が増加していくことを危惧している。日本人で介護しようという人がいないので、宇治徳洲会病院では外国人が働いているが、長くは働けない。地元の人が地元で介護してもらえるような、介護職の確保について現実的な施策を考えてほしい。

 

○精神科はこういった病床の問題になじまないが、市民の人が病院の実力というか長所などをわからずに選んでいると思う。受け皿を整えることはとても大切なことだと思うが、医療情報を単にホームページ等でそれぞれが主張するのではなく、市民に選んでいってもらえる方法が大切ではないかと思う。現在の数値は将来の必要量の見込みから出された計画になっており、市民のニーズとは少しズレたものになっているかもしれないので、市民の声をもっととり入れてほしい。他の病院の方がいいからといって他圏域にいくことが少しは起こっても仕方がないとは思うが、十分にこの圏域の医療機関の能力が知らされていない。患者にいい病院情報を与えていってもらうことも大事だが、圏域の中で行政主導で病床を整えていくことも重要だと思う。

 

○介護の人材について大変な問題だと思うが、藤沢市の介護施設の方から、「我々は介護に携わっている人の労働ばかりみているが、仕事だと思える環境をつくり、仕事に誇りをもって医療従事者としてやっていけることがなければ続きません」と言われた。訪問系サービスを提供する人に対して、府はちゃんとした研修をしていない。研修により介護の人の専門性を向上させようとせずして、人が足りないというのは本当に理不尽な話である。
 私が診ている気管切開をしている患者さんに、宇治市からは吸引をしてくれるサービスはない。伏見区の訪問介護サービスの介護福祉士が吸引している。こんなことをやっていては難病の在宅への早期移行は進まない。もっとお金を出して人材を育成してほしい。訪問看護ステーションの人材不足も同じで、女性の夜間訪問の現場で家族・患者から文句をいわれたり暴力を振るわれることもある。もう少し現状を知ってほしい。

○「保健医療の現況と課題」に記載されている認知症について、認知症の方の住まいである有料老人ホーム、サービス高齢者住宅について一切記載がない。在宅の現場は5年前とは大きく変容している。もう少しフィールドをちゃんと見てもらいたい。

 

○市町の立場としては策定を義務づけられている高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画を今年度策定していく。昨年度策定された地域包括ケア構想の2025年の在宅等への移行、受け皿づくりの大きな数字をいかに市町で達成できるかについて各委員の皆様のご意見を聞き、議論しながらやっていく。

○先ほど意見にあった市民に医療・介護について十分お知らせできているのだろうか気になっている。病院、在宅でどこまでできるのか、どれだけ市民に知らせているのだろうかと改めて思った。例えば保健所が音頭をとって、「地域ではこんな状況になっていますよ、10年後20年後こういうふうになっていく中で、皆さんができることはこんなことがありますよ」と問いかけていく場をつくっていきたい。関係者の方がこれだけいるので、ワークショップなど協力して府民の皆様にアピールするような機会ができたらと思う。

 

○これから超高齢社会になると、一人のひとがいろんな病気を持つ。高度急性期、急性期、回復期、慢性期を渡り歩くことになる。そこでは遠方にいけないので、管内完結型が増えていくだろうと思う。その時に管内での治療はどうしたらよいだろうかということを合わせて考える必要があると思う。そういう意味で各期の数字をアバウトにしてあることは非常に良いことだと思う。地域医療構想が流動的につくってあることを高く評価したいと思う。

 

○レセプトデータを開示していただくことはできないか。レセプトデータが正確な値で、そういうものがなければ計画がなかなか現実のものにならない。

→その点については改めて検討させていただきたい。

 

○計画をつくる立場として、現場が見えなくなっているなと痛感させていただいた。レセプトデータはこの頃KDB(国保データベース)として見やすくなっているので、もっと使っていただくと色々なことがわかってくる。ところが個人情報でなかなか出しにくい、この二律背反をどうするかということを考えていかなければいけないと思う。

○本日は貴重なご意見を誠にありがとうございました。

○資料P59の資料5の見直しの視点について、来週中ぐらいにご意見頂きたい。

○次回開催日について、11月2日も含めて調整させていただきたい。

 

 

 

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