(平成21年度)『環』の公共事業 ワーキング 開催結果
「地域の目指すべき環境像」(=今回はアユモドキの保全)をテーマに、地元保全団体や学識者等の参画のもと意見交換会を開催しましたので、その結果を公表します。
開催日時等
- 日時 平成22年3月8日(月曜日) 13時30分から15時30分
- 場所 亀岡会館 第3会議室
概要
趣旨
アユモドキ保全にかかる府の取組の一つとして、各関係部局がアユモドキに関する情報を共有し、また今後の公共事業の進め方などの参考とするため、保全活動を行っている地元団体及び学識者と意見交換する。
関係事業
河川改修事業、農業農村整備事業 他
出席者
[学識者]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究科准教授 岩田明久氏
[地元保全団体]
保津町自治会、農事組合法人ほづ、NPO法人亀岡人と自然のネットワーク
[関係市職員]
亀岡市(環境政策課)
[府関係部局]
(本庁/環の公共事業事務局)自然環境保全課、農村振興課、監理課
(本庁/公共事業所管)農村振興課、河川課
(本庁/天然記念物)文化財保護課
(南丹広域振興局)南丹保健所、農林整備室、南丹土木事務所
結果
住民からの主な意見
- 稚魚の生息域である水田への遡上ルートが遮断されているため、良好な生息環境が確保できていない。農地整備事業の際には用水路、排水路の導線や引き込み方等について検討いただきたい(水田、用水路への遡上導線及び水田間の行き来の確保)。
- 湧水付近に生息している可能性が高いため、湧水の位置を把握し、保全していくことが重要。直接河川に影響するような事業だけでなく、ほ場整備や道路事業等の際の地下水 への影響などにも配慮いただきたい。
- ワンドの創出や布団カゴ、石積みの設置、高水敷の攪乱等、既に対応いただいている内容は今後も引き続きお願いしたい。
- 現在は、産卵場所が一箇所しかない(中島橋付近)ため、改善が必要。ファブリダムのような役割を果たす構造物を他の箇所にも設置することはできないか。(産卵場所の増加)
- ファブリダム水叩きの構造はブラックバス返しとなっている。要所にアユモドキは遡上できて外来魚の遡上を阻むような魚道を設置することが必要。
- 地域の環境保全について総合的な対策を検討するためには、事業場所や実施時期などの一覧が必要。庁内連携体制の情報共有の一環として事業一覧のようなものを作成いただきたい。
(行政側より)
- 今後もアドバイザー会議等を開催し、アユモドキの保全に配慮しながら事業を進めていく。事後調査も行い、対応できる取組については継続していく。(南丹土木事務所)
- 曽我部地域のほ場整備については未定。事業主体(国営or府営等)についても決まっていない。今後、府営で事業が実施することになれば、本日の意見を踏まえてアユモドキに配慮した事業を展開していきたい。(南丹農林整備室、農村振興課)