『環』の公共事業行動計画 平成19年度第1回検討会議 開催結果
平成19年度第1回検討会議(通算第8回目)が開催されましたのでその結果を公表します。
開催日時等
- 日時 平成19年6月15日(金曜日)午前10時から午前12時まで
- 会場 府庁福利厚生センター第4・5会議室
主な意見
評価あり方について
- すべての公共事業を対象とした環境面の評価は、全国的に先駆的な取組と評価されている。
- 公共事業は府民の意見をすべて反映するものではない。その意味で絶対譲れない項目は何か、出来ない項目は何かなど、優先順位を決めて点数化するのはどうか。そうすれば説明・ 責任も果たせる。最終的には地域の利用者の意見を聞くことも重要である。
- どのような評価の情報が役立つのか整理が必要。今の「○」・「×」法ではあまり意味がないと考える。むしろ「○」や「×」とした理由や根拠を明らかにすることが大切である。評価ポイントの点数化が出来れば、時系列で環境の状況も確認できる。
- 個別評価項目の定量化を目指し、「○」・「×」・「△」からの脱却が必要だろう。
- 環境のために奨励する取組と、公共事業として最低限守るべきものとがある。安全対策など公共事業としてクリアしないといけない規範的なものをしっかり位置づけ、その上で最低限守るべき項目と奨励する項目とを分けて評価する必要がある。
- より職員に関心を持たせるために「賞」(表彰制度)を設けられないか。プラス部分を強調し、積極的に行ったところ評価する必要がある。
- 評価による環境効果を数字で表す仕組みを考えるべき。それが職員のモチベーションの向上にもつながる。
評価のおける府民参画について
- 住民の中に大きな利害対立があると、府民意見を取り入れることはなかなか難しい。
- 構想段階での評価やワークショップが必要である。この段階で府民参加による評価を行うといい。評価を行うコンセプトを明確にする必要がある。
- 今までは府が評価結果を発信するのみであった。評価委員会に参加する形での府民参加もあり得る。
- 内部(役所内)と外部(府民)では評価の視点が異なる。内部評価の内容を外部に投げかけていくことも良い。
- 現況を誰がどう評価するのかは非常に難しいところである。府民参画により、あちこちで評価が出ても困ることになる。例えば、土壌汚染などは第3者に評価してもらわないと土地取引もできない。
- 利害関係を含めて評価パターンのモデル化を図ることが必要。府民を交えながらの合意形成の仕組みの中にどのような情報を用いるのか検討の必要がある。
- 今行っているチェック自体が内部評価なので、それにポジティブな外部評価(府民評価)を合わせてみてはどうか。
環境情報の共有について
- 環境に関する情報の共有に関して、網羅的にやるのは難しいが、せめて近隣地域でやっていることについて把握する仕組みは必要である。
- 環境は地域によって重視するものが違う。「地域の環境像」をゾーニングで明らかにすることが重要である。
- 地理情報システムを利用した環境ポイントマップみたいなのが出来ないか。事例を集めれば地域ごとの特徴が浮かび上がってくる。検索システムに張り付けるといった簡便なやり方もある。
- 環境像にあっては、パブリックとコモンの二つの視点の使い分けが必要。農林関係の公共事業では市町村が地域住民と一緒になってマスタープランを作ることとなっており、そういうものを集めることで地域ごとの環境情報にメリハリがつくのではないか。
その他
- 業者が自主的に環境負荷軽減等に工夫したという評価を、入札の条件等に利用できないか。エコ京都21を使えないか。
- 業者の環境面の取組に関する評価を入札業者選定材料の1つとすべき。
- 現状は、ISO14001取得なら業者の経営事項審査においてプラスとなっているが、エコ京都21の登録は業者選定や入札に有利に働かない。業者による環境面の自主的な取組奨励のためには、ポイントをプラスするという方法も検討してはどうか。
- 業者に対する差別化については入札だけで良いのか疑問も残る。環境にこだわった取組をしている独自の認定ブランドを作るキャンペーンなどが必要かもしれない。