京都府犯罪被害者支援コーディネーターから伝えたいこと
京都府犯罪被害者支援コーディネーター
犯罪被害者遺族 社会福祉士 岩城順子
私が誰に支えられ、元気を取り戻したかを考えたとき、一部の方の心ないうわさや言葉に傷つけられたこともありましたが、そんな方ばかりではありませんでした。
具体的には、買い物、食事や洗濯を手助けしてくれた人、精神的には、事件前からの知り合いだった親しい友人、同じような事件の被害者、事件後に出会って私を理解しようとしてくれた人たちでした。
「分かってもらえた。理解してもらえた。」こう思えたとき、一番救われたような気がしました。身近な人たちに助けられ、人との信頼関係をもう一度築きあげることが、日常生活を取り戻すための大きな支えとなるように思います
京都府犯罪被害者支援コーディネーター
臨床心理士 内藤みちよ
「犯罪被害」というと、ドラマや新聞の中の世界として、非日常のものというイメージが強いでしょう。被害者自身もあなたと同様、「その時」までは自分に無関係な世界だったのです。
残念ながら「その時」は誰にでも起こりうることなのですが、私たちはそうあって欲しくない気持ちからも、「関係ない」と遠ざけてしまいがちかもしれません。
そして「私の身近には被害者はいない」のではなく、「見えてない・聞こえてない」だけかもしれません。
だからこそ、当事者の講演やテキストで触れる機会をえたら、その当事者は「もう一人の私」(私だったかもしれない)として、身に引き寄せて考え、想像してみましょう。
とても分かりうることではありませんが、「関心」を向ける、こんな声掛け、態度をされたらどう感じるかな?など想像したりすること自体が大きな支援でもあるのです。
とても分からないから、怖いからと、目を反らし、無視する事は当事者を苦しめ、二次的被害にさえなりかねません。声を掛けなくても、見守ることはできることの一つです。