「京の景観形成推進プラン」第1回検討委員会 概要と意見
第1回検討委員会 概要
1 日時
平成17年6月28日(火曜日) 午前9時30分から11時40分
2 場所
京都府庁西別館大会議室A・B
3 議事
4 第2回検討委員会について
- 7月12日(火曜日)に開催
- 金田参与から文化的景観について話題提供
次回までに、各委員には、「京都府らしさ」「施策打ち出し時のキーワード(京都ならでは)」について考えておいていただく。
第1回検討委員会 会議風景
第1回検討委員会 意見交換まとめ
京都府の現状、特性
特性
- 農山漁村の集落景観が特徴
- 町屋の坪庭や奥庭の自然の取り入れ方が特徴
- 京都には「自然との折り合いの美学」が有る。自然という界を人間界が感じていた。
- 京都が100万人以上の人口を抱え1200年以上生き続けている要因は自然の豊かさ。
社会的背景
- 景観法の成立は、これまでの画一性・合理性の流れのパラダイム転換のチャンス
(これまでは、技術革新や経済産業の発達により、伝統的なものを捨てて利便性や画一性を強調する流れ(一般的合理性))
現状
- 府(北部)の農山村集落では過疎、高齢化により、里山等地域の文化を象徴する景観が荒廃
景観形成に当たっての課題
行政
- 行政の施策継続性とクオリティーの確保
- 行政、住民の人材育成
法制度
- 景観という切り口による既存の法制度運用の再点検が必要
- 都市計画関連の規制緩和との整合性
- 全国一律の法制度が景観を壊してきた
住民支援
- 府民の思いが芽生えた初期段階、及び、花が開く段階で支援する仕組み
- 地域情報の発信
- 価値観の共有と、行政、住民、事業者の意識向上が重要(郷土愛)
- 「好ましい景観」を育てるためには、住民意識が最も大事
場所
- 文化財保護法等で守られる建造物や庭園のバッファーゾーンの保全の方策
景観形成に当たっての基本理念
継承と発展
- 景観は「創る」ものではなく、「育てる」もの。前の世代が創ってきたものに少し手を加え、後世に引き継ぐ。(建築を自然生態系、社会文化の中に位置づける視点)
周囲との調和と折り合い
- 家並みだけではなく、山、水面等の背景も含めて総合的に空間を捉える
- 都市は常に後背地の農村等周辺の支えの中で成立
- 街並み景観で重要なのは他者(建築物、自然、人の生活等)との関係(ネットワーク、文脈形成)
生活(生業)との調和・交流による持続的発展
- 景観を成り立たせる諸要素の本質を踏まえた保全
- 観光、交流との関係が景観を守る循環を生む
- 景観、安心安全、経済合理性のバランス
府県の役割
景観形成の方向性
- 農山漁村部における四季折々の色彩(林相)に特徴が出せるのでは
- 地域のシンボルからの景観形成の視点
- 公共施設整備に併せた景観形成
施策展開