丹後広域振興局
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大手川の河川工事は川幅を広げ、川底を下げる工事となるため、土の掘削や運搬が生じます。これらの作業ではどうしても工事車両のタイヤに土砂がくっつき、一般の道路まで汚してしまうことになります。
汚した道路は清掃してできるだけきれいな状態になるよう努めていますが、一時的にどうしても汚れた状態となり、皆様にご迷惑をおかけしております。これらのことを考慮して、現在2カ所の工事現場では、タイヤの土砂を落とすための取組を進めております。
一つは水を溜めたプールをダンプトラックが通ることによりタイヤを洗浄する方法、もう一つは、ダンプカー用泥落装置を設置する方法です。
周辺の皆様へのご迷惑を出来るだけ少なくするよう取り組んでいきますので、ご協力をお願いします。
写真左:プール方式によるタイヤ洗浄の様子(松原橋付近)
写真右:ダンプカー用泥落装置でタイヤ洗浄中(京口橋付近)
中橋の架け替え工事は、橋台と橋脚が完成し周囲の護岸工も先日、完了したところです。この辺りの護岸は、昔の宮津城の石垣を偲ばせる石張り、石積みにしようと既存の護岸の自然石を再利用しているのですが、これがなかなか大変です。
(石と石の端をきれいにそろえます)
表面にする石の面を「面(つら)」と呼び、これを上手く揃えないと美しい石張りはできません。規格化されたコンクリートブロックと違って、自然石はこの面が一定ではありませんし、また、石と石のかみ合わせも直線ではないので、次にどの石を置くかは、いわば答えのない「自然のパズル」を仕上げる様なものなのです。
(石の平坦な面が上になるように張ります)
「石を置いては外す」という作業を納得できるまで行うので、相当な手間暇がかかってしまいましたが、その分、なかなかキレイな石張りが出来たんじゃないかと現場では自画自賛しています。
中橋から見えますので一度、ご覧になってください。
宮津市在住の渡辺和美氏より、大手川を描いた作品が届きました。
「変わりゆく宮津の風景をと思い、昨年の秋に描いた絵です。4年前のあの日の出来事が嘘のような、晴れた秋の日でした」と作品への思いをお話いただけました。
「大手川秋景」(画 渡辺和美氏)
大手川やその周辺を題材にした作品(絵手紙・写真・俳句など)がありましたら、今後も紹介していきますので丹後土木事務所災害対策室までお送りくださいね。
(PDF:296KB)
大手川だより49号工事実施状況図(PDF:296KB)
上宮津の民家にあった水車が宮津市で保管されていると聞き、見せてもらいました。この水車、羽根板を足で踏み下げると、反対側の羽根板が水を高い位置へ押し上げる仕組み。
つまり人の力で水を高い所へ上げる「ポンプ」の働きをする物で、田畑に水を送り込むための機械だとか。水流を活かし精米や製粉に利用する「原動力」としての水車とは全く別のものなのです。
江戸時代に日本で発明された民具で、「足踏み水車」「踏車」とも呼ばれています。水車の左右に棒を立て、それにつかまって足踏みするみたいです。昔はこうした設備も活躍していたのですね。
大手川改修でも、田畑への取水ができなくなることのないよう注意して工事しています!
円を4つに切ったような形の台の上に直径約160センチもの羽根板の装置をなんとかセットし撮影したのですが…なんと反対でした!…ごめんなさい!
本文中に掲載されている絵画「大手川秋景」については、作者である渡辺和美氏が宮津市内の商業施設で個展を開かれていたのを偶然拝見した折りに、「公共工事の工事現場は絵画になりませんか? 」というお話をしたところ、渡辺氏が「挑戦してみましょうか」というお返事をいただき実現したものです。(「土木フェスタ2008inたんご」で展示しました。)
現在、大手川は二度と大きな水害被害を受けないよう、台風23号からの完全復興を目指して、日々改修工事が進んでいますが、遠い将来、こんな感じで工事が進んでいたんだなあと記憶を呼び起こしたりできるのではと思います。
ちょっと生意気ですが、現在の人間は、未来の人に何か形として残してあげることが必要ではないか、そのためには良い物を残していかなければならないと思います。そのために日々技術の研鑽や知識の習得といった自己研鑽が必要であり、色々と知恵を絞って業務に取り組んでいきたいと思います。
丹後土木事務所 災害対策室 ダイヤルイン電話 0772-22-3243
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