丹後広域振興局
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地域の人々が天橋立をふるさとの財産として誇りを持ち、自分の言葉でその価値を語れるように、価値の共有共感を図る取り組みとして、地域住民を中心とした学習会「天橋立まなび舎塾」(第4回)を開催しましたので、その概要をお知らせします。
第4回目の今回は、天橋立と阿蘇海は地形的だけではなく、文化・生活に密接に関係することから、阿蘇海に関係する内容について聞いていただきました。
当日は、雪降る大変寒い夜でしたが、それにも関わらず約70名の来場があり、天橋立への皆さんの興味や熱い思いを感じました。
まず始めに丹後広域振興局企画振興室から阿蘇海の浄化についての課題・取組状況について説明しました。
そのため、『阿蘇海環境づくり協働会議(平成19年5月29日設立)』により取り組みを進めています。
「阿蘇海がきれいになって得るものは何か、皆さんで知恵を出し合い、できることから取り組んでいきましょう。」とお願いしました。
企画振興室からの説明
続いて、丹後郷土資料館 資料課長 井之本泰(いのもととおる)氏をコーディネーターとして「阿蘇海からみる天橋立の四季-暮らしと漁業の移り変わり-」と題してパネルディスカッションを行いました。
丹後郷土資料館 資料課長 井之本泰氏
井之本氏の進行のもと、地元漁業者・住民を代表する形で3人のパネリストにより、暮らしと漁業が阿蘇海に密接に関係していることを聞かせていただきました。
写真:内藤十三生氏(写真中央)
内藤十三生(ないとうとみお)氏からは、阿蘇海での漁業の沿革、第5種共同漁業権(ハゼ釣り、チヌ釣りをはじめ殆どの浮魚が磯釣りであろうと舟釣りであろうと漁業権免許の権利とされている。)のこと、阿蘇海の現況、漁獲高の推移などについてご説明いただきました。
写真:城崎梅次氏
続いて、城崎梅次(きざきうめじ)氏からは阿蘇海での漁法(沖打ち網漁)、天橋立で行われていた遊覧船(天橋立中央付近の「一里」あたりから)の運航などの変遷、府中側から見た天橋立の景色の良さ等についてご説明いただきました。
図:阿蘇海漁場が沢山あったことを示す図
阿蘇海漁場(PDF:66KB)
写真:内藤喜久枝氏(右端)
内藤喜久枝(ないとうきくえ)氏からは、幼い頃は、養老に住んでおられて、そのころは実家の梅やたまご、魚などを売っておられ、嫁いでこられてからは、阿蘇海で捕れた魚を乳飲み子を残したまま往復20キロメートルの間を自転車で行商され、子育ての両立に苦労されたこと、そして、今でも行商により地域の方々と深い交流があることなどについて聞かせていただきました。
最後にパネリストの方々から一言づつ感想をいただきましたが、皆さん共通した認識をされていると感じました。
それは、漁業にしても観光にしても天橋立や阿蘇海の恩恵にあずかっていて、生活のためだけではなく、天橋立や阿蘇海が歴史的・文化的に非常に重要なものであり、そのために天橋立の景観保全や阿蘇海の浄化が必要不可欠であるとの熱い思いを感じました。
そのため、私たちや次代を担う子供たちが、その価値を十分に認識し、できる限りの取り組みを進めていくことが重要であり、また、その価値を認識するための「天橋立まなび舎塾」等の取り組みの大切さについても理解が深まったものと思います。
次回、第5回(2月27日開催)で最終となります。是非、天橋立が地域だけでなく、世界に誇れる宝物であることを深くご理解いただけるよう、ご来場をお待ちしています。
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