丹後広域振興局
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リサイクル(recycle)とは、辞典などで調べると「資源の節約や環境汚染の防止(ぼうし)のために、不用品や廃物を再生して利用すること」です。
皆さんの身近なところでは、ペットボトルのリサイクルなどがあることは、よく知っていることと思います。
では、公共工事ではどのようなリサイクルを行っているのでしょうか?
公共工事でリサイクルを行うものとしては、次のようなものがあります。
アスファルト舗装を取り壊した後のアスファルト殻、コンクリート構造物を取り壊した後のコンクリート殻、木を伐採したときの木材、刈草、その他鉄くずなどがあります。
新材(新しいもの)を利用すると、作るために山を掘削したりして自然環境が破壊されます。
そのために、可能な限りリサイクルすることが大切です。
公共工事のリサイクル率は100パーセントを目標にして取り組んでいます。そのために請負者がリサイクルに取り組んでいるか指導したりします。普段の工事の監督・検査の時にチェックします。
おおまかにいうと、次のようにリサイクル(再生利用)されます。
アスファルトは、再生アスファルトとして、再びアスファルト舗装の材料として使います。一部はRC材として、アスファルト舗装の下に施工する路盤の材料にも使用されます。
アスファルト舗装は、下から順番に、次のような構造となっています。
表層(再生アスファルト舗装)の施工の様子
コンクリートは、細かく砕いてRC材として、路盤やコンクリート構造物の基礎材、護岸構造物などの裏込材などとして使用します。
再生路盤の施工(この敷き均しの後に舗装を施工します。)
護岸の裏込砕石(コンクリートブロックの裏側)
木材は、細かく砕いてチップにして再利用します。
刈草は、畑での堆肥などとして再利用していただきます。
これらについては、中間処理施設(最終的に処分に先立ち、廃棄物の選別、資源化、あるいは安定化などを行う施設)に運搬して、再利用できる製品に加工してもらいます。
これらについては、有価物(人に売ってもいいような形に整えたもの)にされていないとリサイクルできません。
有価物にせずに再利用すること(土の中に埋めるなどの行い)は、法律に違反します。
これら3品目(アスファルト、コンクリート、木材)は、特定建設資材といい、建設リサイクル法(正式には、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)という法律で再利用を行うよう定められています。(鉄くずなどは特定建設資材ではありません。)
また、これら3品目を処分する場合は、特定建設資材廃棄物といいます。
特定建設資材を使用するとき、または、特定建設資材廃棄物を排出するとき、公共工事では発注者として、工事の施工する場所のある土木事務所に「通知)」が必要です。
また、民間工事で500万円以上の土木工事等では「届け出」が必要です。土木事務所では施設保全課が担当しています。ただし、建物の解体等は建築住宅課です。
土木事務所では、急峻な斜面から落石の恐れがある場合などで、その岩の取り除き工事を行うことがあります。
そのときに、削った岩の破片を河川の護岸工事に使用したりして、リサイクルに努め、工事のコストの縮減(少なくすること)に努めます。
下の図は、国道178号の落石の危険がある場所の岩石を細かく切り出して、河川の工事(袋詰玉石工)に再利用している様子です。
この場合は、リサイクルというよりは、リユース(再利用)になります。
木の幹の部分はチップとしてのリサイクルが可能ですが、刈草や枝葉については、チップとしてのリサイクルができません。
そのような場合は、田畑で堆肥(腐らせてつくった有機肥料)として利用していただきます。
草を畑へ運搬している様子
写真は「大手川クリーンアップ大作戦」で刈り取ったもの
リサイクル(再生利用)、リユース(再利用)の他に、リデュース(reduce)ということばがありますが、これはゴミなどの縮減(減らすこと)ということです。
リデュースもリサイクル、リユースと同様に循環型社会をつくっていく上で大変重要なことです。
公共工事のIT化は、印刷する紙の縮減などリデュースにつながります。
公共工事は大切な税金で行いますので、経済的(費用が少なくてもすむこと)で効率的(むだがないこと)な仕事が必要です。
また、貴重な自然資源を無駄遣いしない、自然破壊をしないために、適正にリサイクルしていく必要があります。
皆さんも、いろいろな資源を無駄遣いしないよう、できる限りリサイクルするという気持ちを持ちましょう。
ものを大切にという気持ちが大切ですね!
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