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スーパーで買ったラップ包装したりんご(サンつがる)を 数日後に食べようとしたら、表皮がネトネトしていました。ワックスを使っているのではないでしょうか?
りんごの表面がツルツルしたり、ベタベタするのはワックス(被膜剤)ではありません。
りんごは成熟するにつれてリノール酸やオレイン酸などの脂肪酸が増えてきます。これが皮に含まれるロウ物質を溶かし、表皮に現れてくるため、ネトネトしたように状態になります。つまり、りんご自身の天然のロウ物質が、保温や水を通さない役目をしているのです。この現象は「油あがり」とも呼ばれ、むしろ完熟して食べ頃になったしるしとも言えます。なお、りんごの種類によってもロウ物質の分泌量が異なるようで、特にジョナゴールド、つがる、千秋などでよく見られ、ふじや王林ではあまり見られません。
ワックス(被膜剤)は、欧米ではりんごをはじめ、多くの果物等に使われていますが、日本では柑橘類の表面にしか使われていないようです。ミカンの表面などに時にキラキラしたものがついていることがありますが、これはシェラック樹脂と呼ばれる天然物質を主成分とするワックスです。シェラックは、ガムベースや光沢剤として、チューインガムやチョコレートなどにも使われています。食べても消化されず害はないとされていますが、気になるなら焼酎などのアルコールでさっと拭くとよく取れます。
(参考:「食と生活 362号」「お買い物110番」「不安な食品とつきあう法」など)
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