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この条例は、障害のあるなしにかかわらず、みんながお互いにかけがえのない個人として尊重し合いながら、共に安心していきいきと暮らしやすい社会(共生社会)の実現を目指して制定されました。
誰もが暮らしやすい社会にするため、みんながお互いを思いやり、支え合う地域社会を築いていきましょう。
私たちの住む京都では、障害のあるなしによって分け隔てられることなく、みんながお互いにかけがえのない個人として尊重し合いながら、共に安心していきいきと暮らせる地域社会をつくるために、多くの努力が重ねられてきました。
しかしながら、現状では、障害のある人が毎日の生活を送る上で支障となる様々なバリア(この条例では「社会的障壁」といいます。)があることによって、障害のある人が、地域で安心して生活することや、社会活動に参加することが十分にできていない状況があります。
全ての府民が、共に安心していきいきと暮らせる社会をつくるためには、私たち一人ひとりが、それぞれの立場で、協力し合い、こうした様々なバリアをなくしていく配慮や工夫をするなどの取組を進めていく必要があります。
この条例は、このような認識を府民みんなが共通のものとし、共生社会をつくっていくために、その取組を進めていく上での基本的な考え方などを定め、京都府・府民・事業者・市町村などみんなが協力してその取組を進めていくために制定されました。
誰もが暮らしやすい社会にするため、みんながお互いのことを理解し、互いに思いやり、支え合う地域社会を築いていきましょう。
この条例は、平成27年4月1日に全面施行されました。
バリア(社会的障壁)の例
通行、利用しにくい施設、設備などの物理的なバリア
障害に対する理解が十分でないことから生じる誤解、偏見などの意識上のバリアなど
答え この条例は、障害のある人も、ない人も、分け隔てられることなく、みんながお互いにかけがえのない個人として尊重し合いながら、共に安心していきいきと暮らしやすい共生社会の実現をめざしています。
この条例には、そういった社会をつくっていくため、みんなで取組を進めていくことが書かれています。
答え 社会には、障害のある人にとって毎日の生活を送る上で支障となるバリアがあります。今はバリアを感じない人も、としをとったり、病気や事故により、いろんなバリアを感じることがあります。
みんなが障害のことを知って、それぞれの立場でできる配慮や工夫をすることにより、バリアがなくなれば、障害のある人だけでなく、誰にとっても暮らしやすい社会になると思います。
答え 周りの人の理解や障害に応じたちょっとした配慮があれば、障害のある人も地域で安心して生活を送り、障害のない人と同じように働いたり、スポーツ・芸術活動などを楽しむことができます。
筆談や読み上げなど、ちょっとした配慮で助かる人がいます。
また、歩道に車を止めたり、必要でない人がおもいやり駐車場(車いすマークの駐車場等)を利用したり、一般トイレを利用できる方が多機能トイレを長い間利用することなどは、マナー違反です。
みんなが思いやりの心を持って行動し、身の回りで困っている障害のある人がいたら、積極的に声をかけ、みんなで支えることが大切です。
障害の有無にかかわらない共生社会をつくっていくには、府民の皆さんに、この条例の内容や障害のことを知っていただくことが大切です。
そして、障害に対する誤解や偏見などをなくしていくことが求められます。
そのため、これまで以上に啓発活動や障害のある人とない人の交流の機会をつくるなどの取組を進めていきます。
この条例では、府と事業者に対し、法律で禁止された不利益取扱いをすることにより、障害のある人の権利利益を侵害することを禁止しています。
法律とは、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)と障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)のことです。
また、障害のある人にとって毎日の生活を送る上で支障となるバリアをなくしていくための配慮(この条例では「合理的な配慮」といいます。)を求めています。
相談員を設置し、「不利益取扱い」や「合理的な配慮」などについて、身近な地域で相談に応じる体制をつくります。また、調整委員会を設置し、より専門性の高い「不利益取扱い」の事案などについて助言、あっせんによる解決を図ります。
障害のある人一人ひとりの個性と能力を活かして、生きがいを持っていきいきと暮らせるよう、障害のある人に対する就労の支援、スポーツ・文化芸術活動をはじめとする社会活動の推進に取り組みます。
「京都府障害のある人もない人も共に安心していきいきと暮らしやすい社会づくり推進協議会」を設置し、みんなで協力して取組を進めていきます。
この条例では、共生社会をつくっていくための取組を進める上での基本となる考え方を定めています。
1.障害のある人みんなに、あらゆる分野の活動に参加する機会が確保されること
2.障害のある人みんなに、可能な限り、どこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会で共生することが妨げられないこと
3.障害のある人みんなに、可能な限り、意思疎通の手段についての選択の機会などが確保されること
4.障害のある女性などが、性別や年齢などと障害との複合的な要因で、特に困難な状況に置かれた場合、状況に応じた適切な配慮がなされること
5.障害や社会的障壁(バリア)の問題が、府民みんなの問題として認識され、理解が深められること
6.共生社会をつくるための取組は、府、府民、事業者、市町村などのみんなが協力して行われること
障害のある人とは、心身の機能の障害があり、その障害と社会的障壁により継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける人のことです。
社会的障壁とは、障害のある人にとって、日常生活や社会生活を送る上で障壁となるバリアを指します。
通行、利用しにくい施設、設備など
利用しにくい制度など
障害のある人の存在を意識していない慣習、文化など
障害のある人への偏見など
府は、共生社会をつくっていくための取組を、府民、事業者、市町村などと協力しておこなっていきます。
府民は、障害やバリアについての理解を深めるとともに、共生社会をつくっていくため、それぞれの立場で、できる配慮などを行うことが求められます。
条例では、障害のある人に対する不利益取扱いとなる行為として、障害のある人の生活に関わる次の8の分野について「してはならないこと」として定めています。
1.福祉
2.医療
3.商品販売、サービス提供
4.教育
5.労働、雇用
6.施設、公共交通機関
7.住宅
8.情報、コミュニケーション
府と事業者は、不利益取扱いが禁止されます。
ただし、その行為について正当な理由が存在する場合、この条例による不利益取扱いには該当しません。
条例では、障害のある人が、毎日の生活を送る上で支障となるバリアをなくすための配慮について、それを行うための負担が重すぎることにならない範囲で、提供することを求めています。
府及び事業者は、合理的配慮を行わなければなりません。
書類をわたすだけでなく、読み上げて内容を伝える
筆談をするための筆記用具やメモ用紙、筆談ボードなどを用意する
車いすで利用しやすい高さの机を用意する
トイレをバリアフリー化にしたり、オストメイト対応にする
ふりがなや絵を用いながら、わかりやすい言葉で説明する
気持ちが疲れたときのために、あらかじめ休める場所や時間を用意しておく
共生社会をつくっていくため、障害や社会的障壁(バリア)などの理解を深める啓発活動を行います。
障害のある人と、ない人の交流を積極的に進め、お互いの理解を深めていきます。
障害のある人、一人ひとりの個性や能力に応じて、働くことができるよう就労の支援を進めます。
障害のある人の、スポーツ・芸術活動をはじめとする社会活動への参加の支援を進めます。
民間の団体が自主的に行う活動について情報提供などを行います。
不利益取扱い、合理的な配慮などの事案を、相談により解決します。
不利益取扱いなどの事案については、調整委員会に助言、あっせんを申立てることができます。
相談員は本人に限らず家族などからの相談にも応じます。
お問い合わせ
不利益取扱いや合理的配慮などについてのご相談は
広域専門相談員
電話 075ー414ー4609(相談員用)
ファックス 075ー414ー4597(障害者支援課兼用)
メール kyousei-soudan@pref.kyoto.lg.jp(相談専用)
条例全般に関するお問い合わせは
京都府健康福祉部障害者支援課
電話 075-414-4611
ファックス 075-414-4597
メール shogaishien@pref.kyoto.lg.jp
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