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平成24年2月20日(月曜日) 午後3時から5時まで
ルビノ京都堀川 3階「朱雀の間」 (京都市上京区東堀川通下長者町下ル)
伊藤 悦子委員、卯瀧 俊明委員、川崎 純性委員、小寺 正一委員、坂根 文伸委員、
澤田 正一委員、田野 照子委員、高松 崇委員、寺本 和生委員、西岡 正子委員、
槇村 久子委員 計11名(4名欠席)
京都府教育庁指導部 永野指導部長
京都府教育庁指導部社会教育課 丸川社会教育課長 他6名
京都府立図書館 勝間館長 他2名
計11名
なし
平成24年度「社会教育を推進するために」(案)について
京都府立図書館サービス計画(案)について
ア 出席者の確認
イ 永野指導部長あいさつ
ア 「京都府立少年自然の家のあり方について(まとめ)」について
(ア) まとめの提出について
□説明(小寺議長)
○まとめについては2月8日に教育長に提出し、京都府社会教育委員会議の意向を
お伝えした。
○教育長からは「このまとめに充実方策が示されているので、その方向でできるだけ検
討したい」と話があった。「是非お願いしたい」と回答した。
(イ) 府民説明会について
□説明(事務局)
○平成24年2月19日(日曜)に南山城少年自然の家で開催し、同26日(日)はるり渓少年自然の家で開催する予定である。
○昨日(2月19日)の出席者は学校関係者が28名、スポーツ少年団等の団体関係者が10名であった。
○参加者からは様々な意見があり、教育委員会としては意見を受けて丁寧に対応していきたいと回答した。
○大きく以下の3点の要望事項があった。
・南山城少年自然の家が廃止になる場合、利用者によっては次の代替施設の検討が必要となり、特に小学校では教育課程にもかかわることであるので一定の猶予期間
・代替施設の情報提供
・るり渓少年自然の家1カ所になった場合予約がとりにくくなると考えられるので、予約の際の配慮
(ウ) プログラム検討委員会(専門部会)のメンバー構成(案)について
□説明(事務局)
□質問・意見
○るり渓少年自然の家をよく活用する団体があると思うが、そういった団体に関わる人がメンバーに入っているのか。
→小学校の利用者が多いため、小学校教員をメンバーに入れている。
○副議長が座長として検討委員会に入っているのでこの会議の意向が反映される。
可能なら社会教育委員からもう一人ぐらいメンバーに入る方がよい。
○YMCAにボーイスカウト・ガールスカウトの関係者が入っているのか。入れることも考えてはどうか。
○YMCAは独自に施設を持っており、るり渓少年自然の家は6年のうち1回しか使用していない状況である。
○学校関係の利用が減る現状があり、今後るり渓少年自然の家を広く府民が活用できる施設とするなら学校関係者は4名も不要である。逆に一般府民の意見を反映するならNPOの中間支援団体などが入った方が効果があると考える。
○検討委員会はソフト面を検討する組織であると考えるが、ハード面も考える組織とするならユニバーサルデザインに詳しい知事部局の関係部署などと連携し専門家を入れるべきである。
○学校関係者は4名も不要である。一番利用が多い小学校と学習合宿などで利用できる高等学校の関係者が入っていればいいのではないか。
○メンバーは検討する内容に応じて流動的に考えてもよい。
→専門的な立場の方には随時意見を聞くため参加していただくことは可能である。
→新学習指導要領でも体験活動の重要性は謳われており小中学校の利用につい
ては促進していきたいので小中学校関係者は構成メンバーに入れた。テーマ別
にメンバーの構成は考えたい。
○「まとめ」の内容を具現化する特別な専門委員会であるのでその趣旨で構成につい
ても検討願いたい。
○人数は12名程度で人選は事務局に一任する。
イ 平成24年度「京都府の予算(案)」について
□説明(事務局)
□質問・意見
○府立高校サタデー広場活動事業費が今年は廃止であるが経過を教えてほしい。
サタデー広場では高校生ボランティアが活躍したと思うが、サタデー広場が廃止になったとしても、土曜活用ともマッチした活動を提案するなど、高校生ボランティアが活動する場や機会の提供を検討していただきたい。
→平成23年度は府立高校サタデー広場活動事業費は400万円の予算があった。
市町村で京のまなび教室推進事業など子どもたちの体験活動に取り組まれており、府立高校サタデー広場活動事業については一定、府としての役割を終えた
と考えている。
→科学技術振興機構JSTを活用した施策など様々な面から検討したい。
○府立少年自然の家についてこれまで検討してきたが、管理費についてはどのようになっているのか。
→平成24年度は2施設を運営する方向で、その指定管理に係る経費の計上をお願い
している。
→平成25年度の予算については、プログラム検討委員会での提言を受けて、施設の改修等に必要な額を計上していきたい。
○指定管理期間の設定はどのような計画になっているのか。平成24年度で終わるのか。
→指定管理期間は平成21~23年度である。平成24年度は単独随意契約で1年間延長とする。平成25年度以降は廃止時期とも係わることであり、今後検討していくことになる。
ア 平成24年度「社会教育を推進するために」(案)について
□説明(事務局)
□意見交流
○学校支援地域本部事業が活発化して、地域との連携が図られることは良いことだと感じている。「地域社会の教育力の向上」の項について、地域活動との連携をより意識したPTCAという表現を文面に取り入れてはどうか。
○今、東北はじめ関東の教育関係者の間で自己完結能力が話題になっているが、この「自己完結能力」をつける教育の必要性があると考える。「自己完結能力」を子どものうちから育むという姿勢が教育の一端にあれば、我が国の方向性も変わるのではないかという話を聞いていて、賛同している。こうしたことができるのは各自治体の教育委員会なり社会教育に関わる皆さんの力だと思う。子どもの自己完結能力を高めるという
観点が社会教育の中にあってもよいと考える。
○「自己実現に向けて主体的に学び続ける」という文言の中の、「自己実現」という言葉は非常に大切であり、高等学校では自己実現、進路実現という言葉も使っている。この自己実現、進路実現というときに「自己肯定感」「使命感」を考えることが不足していた。自分の良さは何かという「自己肯定感」、人の役に立つという「使命感」の育成は学校教育でも必要であるが、社会教育でも育成することが大切ではないか。「東日本大震災」を受けて、この「自己肯定感」と「使命感」を育成していかなければならないと、より一層強く考えている。
○社会教育といえば、大人が、社会が、青少年を育てるという視点があるが、もう少し広く青少年自身の力を引き出すということも考えたらよいのではないかということも含まれた意見であった。
○「自己実現」は、自己のことだけでなく社会や環境、地球という大きな中で自分自身を捉え、自分自身が生きていくために何ができるか、能動的にどう働きかけていくかという視点を持つなどが重要である。
○「生涯学習の振興」の中の現代的課題の学習活動こそ重要であると考えるが、平成24年度当初予算を見ても内容については従来通りのものの継続という印象を受ける。内容については、需要に沿ったものかどうか教育委員会の中で精査が必要ではないか。
→「現代的課題」に対応する予算配分は、社会教育課予算の中では見えにくくなっているが、社会教育課以外をみれば、例えば高校生を留学させるなど国際理解という視点で予算をお願いしている。現代的課題がたくさんある中で、毎年予算を組み立てる時には、そのときの課題を分析しながら原課で予算を組んでいる。また社会教育関係団体に補助金を出す場合でも現代的課題に取り組んでいただくことをお願いしている。
○昨年度からの変更点についての説明はあったが、平成23年度と平成24年度の内容を比べると少し変更箇所が少ないという意見ではなかったか。いろんな枠の中で変更点を考えていく際に、社会教育を進めるべき大切な内容と、基本的な考え方については、大きなテーマとして持ち続けていただきたい。
○新しいリーフレットには写真やイラストがまだ出ていない。見開きの全体のイメージ図は全国的にも非常に評価が高いが、イラストが大切でありこれを検討する必要がある。例えば企業・職場のイラストで働いている女性の職業がナースだけである。イラストの選定によってパワーダウンしてしまうという心配がある。
→「社会教育を推進するために」の基本概念的なことについて了解をいただいたら、後は事務局に一任いただき、イラストについては今回の意見を踏まえ事務局で検討していきたい。
○平成24年度のリーフレットについては①現代性を反映したものをつくるべきだということ、②子どもが自分たちで何か作り上げていく方向付けやサポートするということを重視する社会教育のあり方、生涯学習のあり方について考えていただくこと、③特に地域社会の教育力の向上のところについては様々な観点が必要ではないかなどの意見を出していただいた。本日出た意見を踏まえて、更に検討してよいものを作成していただきたい。
イ 京都府立図書館サービス計画について
□別冊資料について説明(勝間館長)
○①サービス向上プログラムが平成22年度で終了し、持ち越し案件も含め更なるサービス計画が必要になったこと、②図書館の運営基本方針が達成済みの事項があったり、京都府教育振興プランにもとづく子ども読書活動の推進など新たな課題に対応する必要が生じてきたこと、③図書館法の一部改正により、外部評価が努力義務とされたこと、以上3点から一昨年、副館長トップのサービス計画検討委員会を立ち上げサービス計画を検討してきた。全国の都道府県立図書館への調査、利用者アンケートによる府民ニーズの把握を基に運営基本方針を見直し、図書館サービス計画を作成した。
○サービス計画の実施期間は平成24年度から4年間とする。
○サービス計画の施策の評価項目を設定して図書館評価を行い、計画を着実に実行したいと考える。
○評価は、自己評価を行った後、社会教育委員会議でも意見をもらいたいと思っている。
○平成24年度は試行、平成25年度から本格実施したいと考えている。
○運営基本方針は以下の4つを考えている。①府内の図書館サービスの中核的図書館②府民の多様な活動を支援する図書館③情報化社会の進展に対応する図書館④京都から情報を発信する図書館
○施策の現状を踏まえながら課題を整理し、今後の取り組むべき内容をまとめた。
□意見交流
○社会教育委員会議とサービス計画との関係・経緯及び社会教育委員会議としての役割を教えていただきたい。
→平成13年度に開館した府立図書館は京都府社会教育委員会議の提言を踏まえたものであり、それに基づいて図書館運営基本方針を作成した。今回提案しているサービス計画はその変更であるので、その報告と了解をいただきたいと考えている。
○計画策定にあたっては丁寧に作成されているが、何に基づいてこの計画(案)が立てられたのかわからない。この計画の大きなコンセプトは何か。全体の何を変えて何を目指しているのか。
→利用者数の減少という状況の中で利用者の固定化という課題がある。新規利用者の発掘をめざし、本の貸し出しといった資料を提供するだけではなく、チラシ、活用講座、利用の手引きのHPへの掲載など、情報提供に力点を置いている。レファレンス機能についても広く知らせていきたい。
→立地条件の利点を活かし、地域情報を提供したり、障害者サービスや電子書籍サービスの拡大をするなど今後図書館が取り組むべき課題についても、計画の中に盛り込んでいる。
○運営基本方針の1つに府民の課題解決を支援するという柱を掲げているが、来館しない人も含めて府民が考えている課題やニーズをどのようにして把握するのか。課題解決を支援するためには、どこに課題があるのか調査をしないとわからない。
→課題把握については来館者を通じて進めていきたい。
○図書館法で努力義務と規定されている評価の方法については、どのように考えているのか。数値目標はあるのか。
→数値目標は設けるべきかと考えているが、評価のためにやるということは好ましくない。重点的な項目を評価項目に設定し、どういった数値が適切なのか今後検討が必要である。平成24年度は試行、平成25年度を本格実施と考えており、更に方向性を探りたい。
○計画では平成27年度に電子書籍サービス実施となっているが、あまにも遅いのではないか。優先順位はどこにあるのか。
→電子化フォーマットは一定化していないので、様子を見ているというのが現状である。
→電子書籍については、著作権の問題があり出版社の抵抗が大きい。著作権処理がなかなか進まず提供できる書籍が少ない。
○物流の工夫が必要ではないか。府立図書館の立地条件は良いが、やや遠距離である住民はあまり利用しない。例えば、ネットで頼んでポストに返却するというように、遠方の人も気軽に府立図書館の本が手に入る手立てが考えられないか。
→遠方の方には、最寄りの市町村図書館で府立図書館の本を借りてもらうことは可能である。連絡協力車を使ってそういった物流の工夫をしている。
→京都府図書館総合目録ネットワークにより府内図書館の蔵書資料を検索でき、必要な資料を連絡協力車により最寄りの図書館に届けることができる。
○大きく運営基本方針として掲げている①府内の図書館サービスの中核的図書館②府民の多様な活動を支援する図書館③情報化社会の進展に対応する図書館④京都から情報を発信する図書館、これら4点について異議はないとする。
○この計画についての今後の予定はどのように考えているのか。
→次回開催予定の平成24年度第1回社会教育委員会議で、今回提案したサービス計画(案)について意見をいただきたい。その後府教育委員会で最終計画をまとめることになる。
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