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令和6年度第2回京都府社会教育委員会議の議事要旨について

1開催日時

令和6年10月24日(木曜日)午前10時~正午

2場所

京都府庁3号館 地階 第4・5会議室

3開催方法

対面とオンライン(zoom)

4出席者

京都府社会教育委員

大野照文、木原由佳里、坂本博士、猿山隆子、杉井潤子、築山崇、林田芳美、

原田翔太、平塚靖規、福井さなえ、村井琢哉、村尾正、山本敏広

計13名

事務局

京都府教育委員会 前川教育長

京都府教育庁指導部 相馬指導部長

京都府教育庁指導部社会教育課 杉本課長 他6名

計9名

傍聴者

0名

5議題

(1) 報告

ア 京都府子どもの読書活動推進計画(第五次推進計画)について

イ 京都府社会教育委員会議広報物について

(2) 協議

「令和7年度社会教育を推進するために」(案)について

(3) その他

京都府社会教育委員公募について

6内容

(1)開会

開会あいさつ(前川教育長)

(2)報告・協議など

ア 京都府子どもの読書活動推進計画(第五次推進計画)について(報告)

◇ 説明(明石総括社会教育主事)

◇ 質疑応答(○委員、●事務局)

○説明の中で「多様な子どもたち」「すべての子どもたち」という言葉が出てきたが、どのような子どもたちをイメージして使っている言葉なのか。

●なかなか身近に本を手に取ることができない子どもたち、そのような環境にある子どもたち、また特別な支援を必要とする配慮が必要な子どもたちなど、幅広い子どもたちを視点に置くという意味で「多様な」「すべての」という表現を使っている。統一した表現になっていない点については、今後整理していきたい。

〇その中には日本に住む外国人も入ると思う。子どもは早く言語を習得するが、その保護者は子どもにどのような本を勧めてよいかわからないと思う。地域社会における読書活動を推進するにおいて、外国の子どもやその保護者が選べる本、一緒に読み、共有できる本もあるとよい。

また地域の図書館においては、本の貸出をするだけではなく、本を解説する司書のような存在、人的支援の必要性も感じる。

〇今回の改定に際し、現行の計画に対する評価に関わる部分、市町村の図書館や学校等からの声について、把握されている範囲で紹介いただきたい。また、今回の改訂内容を聞くと、デジタル関係、電子媒体にポイントがあるように思う。府立や市町村立図書館、学校図書館も含め、電子書籍の現状について説明いただきたい。

●第5次の策定に向けて、第4次の振り返りについて御質問いただいた。成果等について市町村立図書館の方へ具体的な問いかけはしていないが、保護者や子どもたちの読書意識についての調査は、学校を通じて行っている。

読書が大切だと思っている保護者はとても多い一方で、なかなか時間が取れない現状がある。また、子どもにどのような本を提供したらよいのか悩んでおられる保護者もいると聞く。その点については社会教育課として、資料の発行等により広報していきたい。なかなか時間が取れないという家庭に対しては、読書を勧めるというよりは、その前段階として、まずは生活の中に本が身近にあり、本に親しんでもらえるような働きかけ、呼びかけを通して読書へのハードルを下げることができればと考えている。

●電子書籍等の状況について、京都府立図書館では令和4年4月30日に、また府内6市(京都市、宇治市、木津川市、福知山市、綾部市、舞鶴市)の図書館で電子書籍サービスが提供されている。

ただ、学校図書室については、電子書籍の導入が進んでいない状況がある中、京都府立図書館の電子書籍を府内、京都市立、私立も含め、小・中・高校生が閲覧できるよう電子書籍専用のID・パスワードを、学校から希望いただければ、児童・生徒数配付している。この事業は令和5年12月にスタートし、令和6年8月現在、府内で211校から申し出があった。電子書籍のIDについては6万3000個ほど配付している状況である。学校ではタブレット端末、家庭ではパソコンやスマートフォンでも閲覧いただいている。府立図書館の電子書籍は1万冊あり、閲覧できる体制を整えているところである。

〇電子書籍については、新規に電子媒体で出版・刊行されたものを順次加えているという理解でよいのか。

●図書館への販売が認められている電子書籍は、著作権などの関係もあり限られている。また電子書籍を扱う出版社も限られており、価格についても紙の書籍の3倍ほどかかるので、財源に合わせて購入できるときに追加している。

〇そのような状況であれば、引き続き紙媒体の書籍も重要である。第五次推進計画ではデジタル対応に重点を置くということになるが、説明いただいた状況もあるので飛躍的に進むということにはならない。現状を踏まえながら、現実的に子どもたちや学校、家庭を支援していけるように進めていただきたい。

〇先ほどの説明にもあったように、保護者は読書が大切であるという認識はあるが、自分自身も時間がない、子どもも学校から帰ってきて、宿題をし、遊んだら、本を読む時間がない。また学校で図書室に行きたいけれど、図書室が開いていないという話も聞く。本に親しむ以前に、本にアクセスできる状況にない現実がある。子どもたちが日ごろ、本を読みたいと思っても手に取れない状況を改善する必要があると感じた。

〇このあたりは学校教育の方ともしっかり共有いただき、子どもたちがアクセスしやすい読書環境、図書環境を整えることが必要である。

〇「乳幼児期から」という説明があり、保護者が読んであげるということも重要だが、保育園等でもしっかり取り組まれている可能性がある。現在、保育系の大学に勤務しているが、図書館にはたくさんの絵本があり、学生が実習などで保育園に本を持って行っている。保育園での読み聞かせの実態や、保育系の大学や短大の実習においてどのような形で絵本が使われているかを調べてみるとよい。また学生に協力を呼びかけることも可能である。

電子書籍については、音声で読み上げるなどの活用の仕方もある。著作権が切れた書籍が文字化され、インターネット上で閲覧できる「青空文庫」もある。お金をかけずとも様々な手立てはあるかと思う。

〇保育園となると、行政としては福祉の担当となるので、学校教育からさらに幅を広げた形の連携が必要となる。かつて子どもが保育園に通っていた頃、読み聞かせをしていただくことで赤ちゃん向けの絵本の存在を知ったこともあった。やはり親自身が本の魅力に気づく機会をもっていただくという点で言うと、早い段階である保育園と繋がっていけるとよい。

〇図書館自体を認識されていない保護者もたくさんいらっしゃる。結婚してその地に住まれ子育てされている方は、地元ではないので図書館がどこにあるかわからないということや、図書館の前の公園で遊んでいるのに、図書館には入らないということも割とある。府立図書館も、周りにはファミリーがたくさんいて芝生で過ごしているのに、図書館とは思っていない方々がたくさんおられるのではないか。そういう意味でも、図書を図書館の中からその周りへ、公園などで読めるような広げ方もこれから考えていく必要がある。外でまず触れてもらって、図書館の中に入ってもらえるような流れをいかに作るか。触れてもらうことで認知を高められる。

また、スマートフォンやタブレット端末でゲームをさせる、動画を見せる子育てではなく、子どもたちは絵本で十分時間を過ごしてくれるという経験をしてもらわないと本というステップに進まないのではないか。イベント等も含めその辺りの仕掛けを考えていけるとよい。読み聞かせというより、子どもが本を無制限に読み続けられるような環境があること、府立図書館の周りの公園などでそのようなイベントができるか考えていけるとよいのではないか。

〇屋外型のイベントで本に触れる機会をつくるというアイデアをいただいた。特に市町村の図書館などでそのような取組をしていただけるとよい。またその発信に学校も協力していただき、子どもと保護者へ向けていろんなチャンネルから本や図書館の存在を知ってもらえるよう伝えていけるとよい。推進計画において強調されていた市町村立図書館とのより一層の連携について、ぜひしっかりと進めていただければと思う。

 

イ 京都府社会教育委員会議広報物について(報告)

◇ 説明

●事務局説明(谷本社会教育主事)

○「自分の好きなことを見つけましょう。」

社会に出て仕事をしていく上で勉強をするのは当然だが、それだけではしんどい。自分の好きなことが見つかれば自然に勉強する。恋人ができたらその人のことを知りたいと思うのと同じ。やはり好きなものができると自然と学ぶ気持ちが生まれる。また、同じような趣味をもつ人たちとつながっていくことも重要である。そうすると情報交換できる。「人とつながること」は京都府の社会教育におけるキーワードでもある。

〇「日本語を学ぶ彼女たちと、他国の文化を学ぶ私」

私は、東南アジアの国から日本に来ている技能実習生や特定技能実習生の方々と触れ合う機会が多い。日本へ来た外国の方に、日本語や日本の文化を教えてあげたいという人は多いが、彼ら彼女らが暮らし、育ってきた国について聞くことによって双方向の交流が生まれると思うので、そのことを大切に接している。また、住んでいる地域に馴染んでほしいと思っているので、地域の人々とつながりをもつきっかけができるよう考えている。彼ら彼女らも、その周りの方も、相互に受け入れ、学び合うことでつながりができ、互いに元気をもらえる。

〇「PTAは親が学ぶチャンス!」

今回「大人の日常にある学び」というお題をいただいた。PTAは子どもたちのための組織であるという誤解がある。私たちPTAは社会教育関係団体であり、社会教育とは、学校で行われる教育課程を除く青少年及び成人に対して行う組織的な教育活動であるため、私たちPTAは子どもたちの活動を通して「親が学ぶ」団体である。京都府PTA協議会では、府内各地で年間3つの家庭教育研修会を行っているが、今回は9月に福知山で開催した家庭教育研修会を紹介させていただいた。子どもたちを取り巻く教育環境等について、当然親も学ばなければならないが、どこで学ぶのかと考えたとき、PTAの研修会は大切なツールである。親学びの機会提供が我々PTAの使命である。

〇「若い人も年齢を重ねた人も、一緒に学びましょう♪」

私は地域で市民講座の講師をしており、その講座の様子を紹介した。その講座は40代から70代、80代ぐらいまでの方が参加してくださっており、グループワークを積極的に取り入れ、いろんな年代の人たちでワイワイガヤガヤ楽しみながら学ぶということを経験してほしいと思い、講座を構成している。このようにいろんな形の学びがあることを少しでも知っていただけたらと思い紹介した。

〇「人生100年時代を生き抜くための学び」

今、「人生100年時代」とよく言われるが、具体的には2016年にリンダ・グラットンが言ったことが大きなきっかけとなっていたので、その辺りの説明を改めてさせていただいた。日本の高校生の調査をしているが、「地域で挨拶をしない」という項目については韓国の高校生との比較で有意に低い。挨拶もしない、高齢者のことに関心ももたないという現実がある中「人生100年時代を生きるのはあなたたち」というメッセージを強く発信した。高齢者をどうするかという課題ではなく、自分が高齢になったときあなたはどう生きますかという問いかけを通し、決して他人ごとではなく、自分の将来を見通す力は必要であり、これからずっと考えていかなければならない。学びの種は足元にたくさんあるということを書かせていただいた。

〇「くらし×まなび=楽しさ」

暮らしと学びを掛け合わせた形での社会教育、地域づくりのイメージをぜひ持っていただけたらという内容で、事例としては福知山市三和地域での活動について紹介させていただいた。直接その活動に触れたということではないが、地域を訪れたところ、非常に多様な地域資源があるという印象を受けたため、注目していた。インターネットで「地域づくり」「学び」と検索をすると、この福知山の三和地域の活動が一番にヒットしてきたということで、やはり実際、地域の景観的な印象だけではなく、活動が盛んに行われていることも分かったので、この機会に知っていただければということで紹介させていただいた。

〇「『精華町あすなろ会』の皆さんとともに~精華南中学校~」

精華町食生活改善推進員協議会のあすなろ会の皆さんを紹介させていただいた。「私たちの健康は私たちの手で」を合言葉に、地域の健康教室、料理講習など食を通して地域の方々の健康づくりの啓発に精力的に取り組まれている。毎月、ホームページで新しいレシピの紹介、防災食、親子クッキング、男性のための料理教室などを企画し、取り組まれている。何よりすてきだと思うのは、皆さん集まって新しいメニューの開発や新しい企画にどんどんチャレンジをされているというところ。「学ぶ・つながる」というテーマにぴったりだと思い、紹介させていただいた。

〇「日々新しいものに触れ続けるということ」

私は3月末からスタートした「KATALab.」スペースについて書かせていただいた。これは自分たちでお金集めからしている居場所作りで、学生や大人が集まって交流できるようなスペースになっている。学生も社会人も、学校・会社と自宅の往復だけではなく、新しい場所に行って新しい人と会うということが、何よりの学びになるのではないか。こういう場所へ気軽に訪れて、普段の生活では出会うことのないような人に出会うことで、学生にとっても大人にとっても、いろんな発見や学びがあるということを述べさせていただいた。

〇「大人“学び”って楽しい!!」

大人の学びは実際にどういうものなのか、本当に学んでいるのかということについて、私が10年前から関わっている「まちコトアカデミー」に来ている皆さんの声を集めた。ここでは自分たちの地域を自分たちで考えてつくっていくという「まちづくり」と「事始め」について学んでいる。参加されている方はほぼ30代、40代の働き盛りの方々で、一番時間がないだろうと思われる年代だと思うが、実際これだけの人が楽しく学ぶ場をもっているという実態を子どもたちに知ってもらいたい。身近な場所で気軽に学べるということ、自分たちの町を自分たちの手で変えていこうとしている大人がいるんだということが伝わるとよい。

〇「仲間との出会いが学びにつながる!?」

今年、京都府立高等学校PTA連合会で近畿地区2府4県の連合会大会を開催した中、京都府からの発信ということで、今年の会長が報告した内容の一部を紹介させていただいた。ある学校では、校内で保護者同士が集まり、会える機会があればいろんな情報を知ることができるという話が出ていた。グラフにもあるように、関心の高いテーマとしては、学級懇談会の割合が高いが、年に1度だけの集まりではなく、他の家庭の子育てがどんなふうに行われているのかということをお互い知る中で、自分の子育てをしていけるとよい。家庭教育を行うにおいて、保護者同士がつながる場が求められており、そこで同じ立場の者同士が情報共有し合うことができればということで寄稿させていただいた。

 

ウ「令和7年度社会教育を推進するために」(案)について(協議)

◇ 説明(南部総括社会教育主事)

◇ 協議(〇委員、●事務局)

○P1の「はじめに」の部分で「社会教育」と「生涯学習」の2つをどのように区別、あるいはそれを総合することによって、京都府が目指す「人がつながる地域づくり」になるのかという点が分かりにくい。「人がつながる地域づくり」をしたいので、社会教育と生涯学習の様々な観点を総動員してやりますというニュアンスで書いていただける方が分かりやすい。また「社会教育とは」の内容について、一般的な説明は必要なく、府教委の言葉で咀嚼して書かれた方がよい。

P2の図において「家庭」が入った点はよい。少し大きく書くとよい。これを含め「社会教育施設」等の〇で記入されている言葉は枠の外に出して、雲のように囲まれている言葉を中に入れる方がよい。地域における多様な学びや活動の充実のために「多様な主体との連携・協働」があって、「住民の主体的な参画」があるという流れが分かりやすい。また「学びの成果を地域へ還元」については具体的にどういうことなのか分かりにくい。目標とするところは、年齢に関わりなくすべての人が生き生きと学びつながる地域社会の創造ではないのか。土台があり、あるべき成果として「学びの成果を地域に還元」を一番上にもっていくとよいと思う。

〇P1について、読み手にとってもう少し分かりやすくイメージできる表現になるとよいという御意見だった。生涯学習と社会教育の関係は非常に説明が難しいところではあるが、書きぶりや構成はもう少し工夫の余地がある。生涯学習についての説明があるが、もう少し言葉数を減らしてもよいのかもしれない。生涯学習と社会教育の重なり、関係を分かりやすい形で示せるとよい。法律そのものについては参考として載せるにとどめるか、省略するかの工夫をしていただけると委員の提案を活かせるかと思う。

P2の「地域への還元」については、必要なのかどうか。「人がつながる地域づくり」「生涯学習社会の実現」という目指すところに含まれるとも考えられる。他の2つの雲で囲まれた内容と性格が異なる印象がある。

〇今回、P2で学びや活動を通し「人とつながる、人をつなげる地域づくり」と表現されたのは、おそらくコーディネートすることが重要だという意味かと思う。「地域づくり」の横に書かれている「幅広い世代の活躍」「地域の活性化」「地域課題の解決」には、人をつなげるコーディネート力が非常に重要となる。私は舞鶴市で社会教育に関わっているが、公民館を訪れていただく方、特に現役世代や単身者、なかなか地域と関わる機会がない方をどのようにして地域と結びつけようかということに苦心している。そのような意味で「人をつなげる」という文言を入れていただいたのであれば、人を結びつけることについて、府教委としてどのようにしていくのか、強くメッセージを出されてもよいのではと感じた。例えばP3「生涯学習の振興」の4つ目のアプローチ「現代的・社会的な課題に関する学習活動を担う社会教育関係者等の資質向上」と、P5「地域社会の教育力の向上」の2つ目のアプローチ「住民の参画やつながりを生み出すコーディネーターなどの人材育成の推進」の2つの項目は「人がつながる、人をつなげる」ことに該当すると思う。この2つがバラバラにあることで、どうやって人をつなげていこうとしているのかということが見えにくいように思う。そのあたりの記述があればわかりやすい。

またP3「生涯学習の振興」の3つ目のアプローチ「誰一人として取り残さない学びの環境の充実」という言葉に少し違和感がある。例えば「誰もが参加できる学びの環境の充実」ということであればすとんと落ちるが、「誰一人として取り残さない」という表現には、福祉的なニュアンスを感じる。参加したい意思をもっておられる方、学びの場がほしいと思われている方について、参加できる環境を整えていこうという意味合いなのかと思った。

〇制度の改正も含め「子どもとともに進める活動の充実」という表現に変更され、工夫していただいた。その一方で、変更した以上はどのようにして「子どもとともに」進めたらよいのか、ここに書かれてる内容に対して子どもがどのように関与できる余地があるのかということについて、各項目の中で表現されている方がよいのではないか。その1つの象徴として「地域社会の教育力の向上」の中で、「地域と学校が目指す子ども像」という表現について、大人が子どもに対してどのように成長してほしいかというメッセージが強過ぎて、子どもがどうなりたいのかということについて入る余地がない。地域や学校が子どもにこうなってほしいと願っている姿と、子どもがこうありたいという思いがビジョンとしてうまく表現された方がよい。「子どもとともに進める」という表現に変更されたからこそ、より感じる部分ではある。

各施策においても、子どもは与えられる側、教えられる側であるという印象が強い。P2の図においても「家庭」という言葉が入ったが、それは「大人」であり「保護者」というイメージになる。「子どもとともに」とするからには、子どもが教える側になることも含めて、一緒に学び合うということ。その辺りのことについて多少なりとも表現されている方がよい。今は仕組みに対して子どもがいるという状態になっているので、せっかく変更された「子どもとともに進める活動の充実」という意味合いがより伝わるよう工夫があるとよい。チャレンジされた結果から生まれた新たな課題であるので、可能な範囲でご検討いただきたい。

〇「主体的」という表現があり、意味は分かるが、それがこの冊子の内容から伝わってこない。現場との隔たりを感じる。実際行われている事業に参加者されている方からの声、意見を踏まえてどのようにしていくのかということを考えていく必要がある。それがないと綺麗ごとだけの文章になる。「主体的に学びましょう」「主体的に活動しましょう」という声かけだけで、実際にどうしていくのかということを入れていただきたい。

〇令和6年度の冊子も盛りだくさんの内容であったが、令和7年度の試案についてはそれ以上に情報量が多く、ごちゃごちゃした印象になっている。文言がどんどん追加されていき、削るものがない状況になっているのではないか。読み手にとってはもう少しシンプルな方が読みやすい。色合いもカラフルにする必要はなく、報告書のような形で、白黒中心に強調したりフォントを変えたりするだけの方が見やすい。必須の情報のみを読みやすい形できちんと盛り込むことが重要かと思う。

〇詳細版と概要版の裏面について、ほぼ同じ内容でレイアウトが少し異なるが、詳細版の一番上にいきなり円グラフがあることに違和感がある。題名が先にあって、その次に説明の円グラフという順番の方が自然ではないか。また、概要版の右下には防災教育についての内容が入っている。詳細版にはない内容が概要版にだけ載っていることの整合性については検討いただけるとよい。

●学校視点的に入れた内容となる。地域学校協働活動とは何かということについて広く紹介する上で、例えば社会教育の1つとして防災教育を進めてもらうことが大切であるということを感じてもらうために概要版にのみ掲載した。

〇概要版と同じ表現をする必要はないが、詳細版についても防災教育の取組について触れられておく方がよいと私も思った。また委員から指摘があったグラフの位置についても、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進の図の上にあるタイトルが一番上にある方が分かりやすい。

●なぜに1番上にグラフが入っているのかということについて、このページは「学校教育の重点」という資料にも掲載している関係でそれと合わせたレイアウトになっている。「学校教育の重点」の令和7年度版についてはまだどのようになるか決まっていないので検討させていただく。状況によってはそれと整合性を図ることになるかもしれない。

〇昨年度、子ども関係の法律が新たに出たことに伴う変更について説明があったが「子どもへの支援の充実」が「子どもとともに進める取組の充実」という内容に1年で大きく計画が変わるように見えて、行政施策としての一貫性に欠ける。そのあたり十分検討された方がよい。説明を聞くと、法律が変わって書きぶりを変えたという印象を感じる。記載されている内容はほぼ変わらないのに、その部分の言葉だけの変更には違和感がある。

また「読書バリアフリーの取組」という文言については、報告された「京都府子どもの読書活動推進計画」には登場せず、P3「生涯学習の振興」の中でいきなり出てきた形になっている。「社会教育を推進するために」が市町村や学校の現場で行動する上での指針となるものと考えれば、ここに記載された「読書バリアフリー」がどういったことを期待しているのかが解らない。「読書活動推進計画」と「社会教育を推進するために」との整合を図り、現場での活動が考えられるよう丁寧な記載をお願いしたい。

〇今指摘があった部分については、確認の上、検討いただきたい。他にも細かな点についてお気づきのことがある場合は、個別に事務局へお寄せいただきたい。

 

エ その他 京都府社会教育委員公募について

 

(3)閉会

閉会あいさつ(相馬指導部長)

 

お問い合わせ

教育庁指導部社会教育課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

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