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平成21年8月31日(月曜日)午前10時から正午まで
京都府庁西別館大会議室A
京都市上京区出水通油小路東入丁子風呂町104番地の2
【審議会委員】中坊幸弘会長、莇祥子委員、植村憲一委員、金丸早智子委員、小坂博子委員、小林智子委員、鈴木冨美子委員、東あかね委員、平山晃久委員
【京都府】関係職員
(会長)資料1から4「食の安心・安全行動計画の骨子(案)について」及び資料5「食品等の検査計画策定のための意見聴取について」まとめて説明を求める。
(事務局)資料に基づき説明
(会長)資料1の骨子(案)について意見を求める。第1章1(2)の「輸入食品に係る事件の続発と府民の食生活」の中で食を取り巻く現状が述べられているが、ここでは「府民」の食生活には全く触れられていない。もう少し書き足す必要があるのではないか。「府民」が付くのは、(4)の「食への不安の増幅」のところではないか。
(委員)平成20年度の食品収去検査で違反はなかったとのことだが、食品偽装についてはどうだったのか。第1章1(2)の「食を取り巻く現状及び課題」では、全国的な状況は書かれているが、府内の状況が書かれていない。府の現状が知りたい。
(事務局)JAS法に係る食品表示に関する違反事例について、京都府内では、平成20年度にお茶やたけのこ等、7件の指示・公表が行われている。
(会長)第1章1の「食を取り巻く現状及び課題」において、京都府の視点が足りないのではないか。収去検査の結果や食品偽装に関する指示件数等について、京都府が行った検査・指導等の結果を具体的に示した方がよいのではないか。
(委員)京都府の現状を示すのであれば、食料自給率についても、京都府の自給率を書いたらどうか。食中毒の発生状況についても府内の発生状況を示したらどうか。
(事務局)京都府の食料自給率は約13パーセント、食中毒発生件数は4件である。
(会長)第1章の「食を取り巻く現状及び課題」については、京都府としての視点を付け加えるようお願いする。
(委員)骨子(案)で示されている基本的な考え方については良いと思う。これまでの3年間に京都府が条例に基づいて実施してきた様々な施策について、条例が目指した方向性は前進したと捉えるべきである。しかし、府民は、全国的な問題の中で不安を募らせている。そうした府民の不安感を払拭するには、生産者や製造業者が食の安心・安全のために努力していることを広く伝えることが大事である。そうしたことから、次期の行動計画の骨子(案)の基本的な考え方に「相互理解と府民参画」を打ち出してきたのはよいことである。輸入食品や食品偽装の問題等について、府でできることは限られている中で、どこまでやるのか。
(委員)第3章1(2)「リスクコミュニケーションの推進」とあるが、リスクマネジメント(管理)は誰が行うのか。
(事務局)国では、リスク評価は食品安全委員会、リスク管理は農林水産省や厚生労働省などが行っている。府レベルでは、各部でできる部分を行い、できないものは国に要望として出していく。
(委員)これまでの取組の中で、食の安心・安全に向けてがんばってやってきたのに、府民には不安が広がっている。いかにして府民の理解を深めていくのかが課題である。こうした状況において、リスクコミュニケーションの推進など、骨子(案)の中で府民の理解を得るという方向性を前面に出しているのは評価できる。収去検査の結果で違反が0であったとの説明をいくら聞いても、不安は解消しない。なにかツールのようなものを使って、それがわかるようにしてほしい。
(会長)食品の農薬や化学物質等について、これだけ多くの検査を行っていることが認識できた。そうしたことをパンフレット等に書いていただけると努力していることが見えてくるし、安心感につながると思う。結果をホームページやメールマガジンで公表するだけでは、府民全体の安心感にはつながらないのではないか。
(委員)食品の検査項目の中にある内分泌かく乱物質には、60~70種類の物質があると思う。内訳はどのようになっているか。
(事務局)12項目である。すべての内分泌かく乱物質の検査は難しい。
(委員)輸入食品や食品偽装問題が積み重なって食への不安が増大しているのだろうが、食品について一つ一つ検査して、いい結果が出ているのに、安心ですと言えないものか。
(会長)リスクコミニュニケーターの教育や研修はどのように考えているのか。
(事務局)リスクコミニュニケーターの育成については、昨年度から内閣府と食品安全委員会の協力を得て実施している。今年は、昨年参加した人のレベルアップ研修を開催する予定である。
(委員)どういった方がリスクコミュニケーターになっているのか。公募するのか。
(事務局)大半は農林や衛生関係の府の職員である。まず府の職員を育成し、その後、一般の方にも広げていきたい。食品安全委員会で公募をしている。
(委員)食品表示110番で通報があれば、京都市内の業者であっても府が対応することになるのか。
(事務局)食品衛生法については京都市が、JAS法については府が所管しているため、市と府が連携して対応している。
(委員)リスクコミュニケーターについて、その方々をいつどんな所で活用するのか。昨年の講座に参加したが、その後なんの連絡もない。
(事務局)昨年の講座は、特に行動計画で位置付けたものではない。リスクコミュニケーターの具体的な役割については、来年度以降の行動計画の中で明確にしていく予定である。
(会長)リスクコミュニケーターの目標人数の10人とは何を根拠にしているのか。
(事務局)各広域振興局(4つ)と京都市の計5地域に、各2人を目標としている。リスクコミュニケーターは府の職員で考えているが、一般の方でもなっていただける方がおられれば大歓迎である。
(会長)リスクコミュニケーターを担っていただく方はボランティアを考えているのか。安心・安全を府民に広げる役割を担う方なので、何らかの予算措置は講じられないのか。
(事務局)大変重要な役割を担っていただく方なので、財政当局との協議の中で、本日の頂いた御意見を踏まえて検討させていただきたい。
(委員)食育は食の安心・安全と一体となったものである。様々な立場の人が農業施設や食品工場等、食に関わる施設を見学することは意義のあることであり、JAや京都府食品産業協会と連携して積極的に進めていただきたい。
(会長)子どもの食育に限らず、よく知るということが理解につながる。
(委員)相互理解を進めることに関連して、食への不安が増大しているというが、一方で無関心層がかなり多い。情報提供の推進を進めて、食の現場を見ることによって関心を高めるのは大事なことである。「情報提供の推進」の中の数値目標で、「食に関する指導計画の策定学校数(校)」を419校にするとあるが、指導計画とは食の安全に関することか、それとも一般的な指導計画のことかどちらか。また、目標値の419校とは全体の何パーセントくらいか。
(事務局)食の安全も含んだ全体的な指導計画のことである。目標は、小学校や中学校等、府立の全校(100パーセント)を目標にしている。
(委員)市町村の作成する食育推進計画に食の安全に関する項目も入れて、この計画を策定する市町村数を目標に入れたらどうか。両方の計画に書いた方が一体感がでる。また、相互理解と府民参画が中心となるのであれば、リスクコミュニケーターや食の安心・安全府民協働モニターがどのような活動をするのか、具体的に示しておく必要があるのではないか。
(委員)分かりやい表現で計画を書いた方がよい。食育もあわせて取り組むことをはっきりと書いてもいいのではないか。
(会長)あいまいな言葉は使わずに、府民によく理解されるようにきちんとした表現で書く必要がある。
(委員)食の安心・安全に関する様々な施策をいかに府民に伝え、信頼づくりを進めていくかが大事である。ギョーザ事件や事故米穀等、消費者に感心のある問題がおきたら、府が開催する座談会やセミナー等、府民が集まる場所で時間をとって経過説明をしていただきたい。安全は、問題があれば徹底した検査等により得ることができるが、安心は気持ちの問題である。重大事案については調査から公表まで時間を要すると、関心が薄れてしまう。何か問題が起ったとき、行政がきっちりと動いているということを機会あるごとに府民に知ってもらいたい。
(委員)食育に関することかもしれないが、最近子ども用サプリメントがずいぶん出ていると聞いている。監視・指導の強化の中で無承認無許可医薬品の監視とあるが、これは製品に含まれている農薬について検査を行うのか。また、件数を増やしているのはなぜか。
(事務局)食品では医薬品のような効能効果をうたってはならないので、薬事法を所管しているところが違反がないかを監視している。従前はいわゆる健康食品に係るものと店舗に係るものを分けていたが、それを一本化して計上している。なお、食品であるにもかかわらず、医薬品成分が検出されるケースもある。これに関しては、年間計画で健康食品について医薬品成分の検査をしている。
(会長)行動計画骨子(案)については、その構成など、基本的なところは審議会として了解した。本日出された意見を踏まえて、必要な修正をお願いする。食品等の検査計画については、委員の方々の中で、京都府として取り上げて欲しいものがあれば、後ほど事務局に文書で提出願う。
(会長)資料6「食の安心・安全に関する最近の事案について」説明を求める。
(事務局)資料に基づき説明
以上
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