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平成23年度第1回京都府中山間地域等直接支払制度委員会の議事要旨

1 開催日時

平成23年9月6日 (火曜日) 14時00分から16時00分

2 場所

京都ガーデンパレス 「祇園」

3 出席者

稲本会長、柏尾委員、小林委員、十倉委員、長慶寺委員

【事務局】
(農林水産部農村振興課) 安本理事、住谷参事、水口副課長、永井主査、岡村主事

4 議題

(1) 平成22年度の実施状況について
(2) 取組集落からの報告

5 議事概要

(1) 平成22年度の実施状況について
 平成22年度の実施状況、京都府内の特徴について事務局から説明し、質疑応答・意見交換を行った。

<質疑応答・意見交換>

(委員)
 第3期対策からの新しいメニューである集団的サポート型について注目をしていた。実施状況の報告で取り組む集落が多いとの報告があったが、昨年度から、府の職員が現地に入り、コーディネートを行う取組を開始していると聞いたが、その効果と理解したらよいか。

(事務局)
 過疎高齢化が進んでいる地域が多くなっており、本制度にすら取り組むことが出来ない集落も増加している。そのような集落ではリーダーが不在という場合が多いため、地域のリーダーが育つまで府の職員が実際に現地に入り地域の取組が進められるようサポートを行う「里の仕事人」という制度を設け、現在12名の仕事人が活動をしている。
 また「共に育む命の里」事業として集落同士が連携してさまざまな取組ができるような体制整備づくりなどを支援している。説明の中で紹介した広野・大簾地域もその事業を活用して、複数集落が連携して取組を進めている地域の一つです。
 地域のニーズを把握し、その方策を一緒に検討するということで仕事人は果たしている役割は大きく、今後も必要と考えている。
 集団的サポート型の取組が多くなっている要因については、府は過去から集落営農など集団的な稲作をはじめとした営農活動を推進してきたこともあり、比較的取組やすかったと考えている。

(会長)
 最近の集落営農の動きはどうか。

(事務局)
 地域農場づくり等による受託組織づくりや担い手づくりにより約6,000haが受託組織等に集積されている。高齢化等により耕作の継続が困難になった農地に受け皿が出来てきていると考えている。

(委員)
 集落営農、集落連携の話があったが、一方、国では戸別補償制度により個々の農家への支援を行っている。貸しはがしの問題もあるように聞いている。
 本制度は継続されており、政府は何を目指しているのか理解出来ないでいる。農村の将来像や中山間地域支援の最終的な目標は何であるのか。
 府は仕事人だけではなく、人づくりや移住促進等も進めているが、限界集落・過疎地と呼ばれる地域について、本制度を活用してどのような姿を目指すのか。

(事務局)
 本制度は条件不利地へのコスト補填と多面的機能の維持を目的に継続されている。また、平場も含めて、集落で水路・農道の保全や農村環境の向上に取り組む農地・水保全対策にも取り組んでおり、その面積は13,000haを超えている。府ではそういった交付金を活用し、農地農村の保全を図っていきたいと考えている。
 戸別所得補償については、今後どのように展開されるかは、府県段階では計りかねる。

(委員)
 IターンやUターンで移住している人は増加しているのか。

(事務局)
 農業会議や市町村が進めている取組の成果では48戸が農村部へ移住している。

(委員)
 IターンやUターンで移住してがんばっている人の話聞くと、冬場に仕事がなかったり、何年かはがんばれるが疲れてしまい挫折することも多いと聞く。

(事務局)
 仕事とセットで移住を斡旋、支援するという形になり得ていないことは仮題となっている。国の支援制度も種々用意されており、移住当初を支援する仕組みもあることから、それらを活用し、応援していくことが最良と考えている。

(委員)
 本制度には要件があるが、地形要件は満たしていても、取り組めていない地域がある。その中には限界の限界といったところがあるのか。
 府はそのような地域への対応をどのように考えているのか。

(事務局)
 過疎高齢化が進み、ある程度行政が支援すべき地域に仕事人を派遣し、地域再生の取組を支援している。
その再生の取組すら出来ない地域等の実態調査を実施しており、農林水産部だけではなく、他の部局とも連携を図り支援のあり方を検討している。
 本制度に取り組めていない理由については、5年間、耕作放棄地を出さないという要件が難しいと判断している地域や事務が困難としている地域が多いと聞いている。

(委員)
 協定参加者の中で対象農用地を持たない農業者と非農業者は8%とあったが、それはIターン者のことか。

(事務局)
 農業集落の中にも農業をしていない住民がおり、そういう方を非農業者としている。協定には非農業者も加えて共同取組活動を行っている協定もあるということです。

(委員)
 協定参加者は世帯でカウントしているのか。

(事務局)
 そのとおり。

(委員)
 府ではモデルファームの取組を進めて行くと聞いたが、モデルフォレストのように企業との連携で進めて行くということか。

(事務局)
 企業と協力して農地を保全、活用しようという取組を始めた。今年度からの取組であるので、具体的な成果はこれからになる。

(2) 取組集落からの報告
 京田辺市天王集落及び与謝野町滝・金屋集落から、集落共同取組など、本制度の交付金を活用した地域の活性化に向けた取組を報告。

<質疑応答・意見交換>

(委員)
 報告をきいて、共通の目標を掲げて取り組むこと、その持続性のため何を売りにするのか、商品づくり、技術づくり、組織づくりが大変重要だと感じた。

(委員)
 新たしく若い方が集落に地域に入り、その方が情報発信等、集落の共同活動の一部を担っているとの報告であったが、農村に若い人が入ってくれる余地はあるのか。

(滝・金屋)
 夫が新規就農するのにあわせて与謝野町に引っ越してきた。事務員の話をもらって、町おこしの取組などに協力して取り組んでいる。
 自分はもともと、田舎に憧れを持っていたため住みたいと思っていた。移住にはいろいろな問題があるが、本人の気持ちと地域の受入があれば、個人的には若い人が入る余地はあると思う。

(滝・金屋)
 集落としても若い新規就農者を探していた。行政にも協力してもらい地域に永住したいという夫婦が見かった。地域に就農の研修を受け入れる農業生産法人があり、貸し家も用意でき、本制度の事務の手伝い等をしてもらう形にした。
 最初は収入が研修生のため少ないため、大変なので、非常に良い形にできた。
 今後も、新規就農者を探したい。

(委員)
 両方とも複数の集落でまとまって取組を進められているが、まとまるまでの苦労は聞かせてほしい。

(天王)
 田植機などの農業機械を共同利用する組織があったことが大きかった。その組織が中心となって、米のブランド商品化し直売所販売、そこから、野菜や果物へ広がっていった。

(委員)
 ブランド化、商品化するときに米以外にプラスアルファで加工品という話であったが、他の地域でも加工場があれば別ですが、女性の活動が少ないと思っている。女性の方々の活動という点で意見を聞かせてほしい。

(滝・金屋)
 新しい商品開発については、まだまだですが、新規就農者の配偶者である若い女性に入ってもらったことにより、町内のリフレ加悦の里という施設と協力して、加工ジュースを作ったり、その施設で農産物の直売をしたりしたいと考えている。

お問い合わせ

農林水産部農村振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5039

noson@pref.kyoto.lg.jp