ここから本文です。

第11回教員の評価に関する調査研究会議の議事要旨

1 開催日時

平成17年6月6日(月曜日)  午前9時30分から11時30分まで

2 場所

京都市上京区東堀川下長者町 ルビノ京都堀川 2階 加茂

3 出席者

【委員】
調査研究会議
山口座長、塩見副座長、置田委員、笹井委員、島津委員、中桐委員、樋口委員、宮崎委員、(0名欠席)

協力校:
宇治市立大久保小学校 藤谷校長、瑞穂町立桧山小学校 法貴校長、向日市立寺戸中学校 心山校長、八幡市立男山東中学校 木島校長、府立朱雀高等学校 高畑校長、府立南丹高等学校 野田校長、府立綾部高等学校 田口校長

【事務局】京都府教育委員会 池田管理部長、堀尾総合教育センター次長、中島教職員課長、吉田教職員課参事ほか

【傍聴者】5名

4 議題

教員の評価に関する調査研究について

5 審議内容(結果及び主な意見)

(1)管理部長あいさつ

平成16年度の教職員評価制度の試行は、府内35校の協力を得て1,094名を対象に実施した。年度末には評価の段階の相違についての苦情処理機関も整備したが、苦情の申出も無く、円滑に実践されたと受け止めている。
本年度は、平成16年度に行った試行の評価の段階について検証いただき、第2次調査研究報告としておまとめ願いたい。その後、本年度の府内全校試行の状況も踏まえながら評価結果の活用について来年3月を目処に最終報告をお願いしたい。

 

(2)座長、副座長の再任

座長に山口満委員(筑波大学名誉教授)を、副座長に塩見均委員(府立洛北高等学校長)を再任した。

(3)協議

本年度の会議スケジュールについて以下のとおり協議が整った。

ア 平成16年度の評価の段階に係る試行状況を今回も含め2回程度の会議で検証し、制度の修正すべき部分や修正内容について審議する。その結果を9月を目処に第2次調査研究報告として、まとめる。

イ 本年度の府内全校試行の状況も踏まえ来年1月以降、2回程度の会議で評価結果の活用について審議し、来年3月末を目処に最終報告としてまとめる。

(4)平成16年度教職員評価制度試行における評価の段階についての状況報告

平成16年度の教職員評価制度の試行は、小中学校25校488名、府立学校10校606名、計35校1,094名を対象に実施した。自己申告書については、1名が主義主張の違いにより未提出であったが、当初面談や最終面談については、その職員も含め全員が実施している。

詳細状況については、添付資料に基づき報告
平成16年度 京都府教職員評価制度 試行対象者集計表(PDF:5KB)
平成16年度教職員評価制度試行における評価結果(PDF:53KB)
平成16年度教職員評価制度試行における評価結果 「教諭・実習助手)(PDF:76KB)
教職員評価制度(評価の段階)に対する意見等の整理(PDF:16KB)

(5)意見交換

ア 評価項目

  • 評価項目や職務区分については、できるだけ幅広く試行し、その中から重点を見いだすべきである。
  • 評価項目数や職務区分数は、増やすことにより評価者に過度の負担が掛かってはいけないので、現行維持が望ましい。
  • 評価項目、職務区分、着眼点については、抜本的に改める必要はないと考える。

 

イ 段階評価

  • 「一般的な資質能力」と「Cのイメージ」が不一致との意見がある。Cのイメージは一般的な資質能力というより、児童生徒に対するC評価(劣っているとの評価)を連想させ、あまり良くないようである。
  • Cを一般的な資質能力とし、そこから加点方式とする枠組みを崩さないかぎり、検討すべき点は言葉の言い換え、ネーミングだけである。
  • Bを標準としたSABにする等、読み方だけであれば名前を置き換えることは、何ら支障がない。
  • Cが普通であるということが定着すれば、ネーミングについてもこだわるものではない。
  • 自己目標が達成できた場合をCとすれば、いろいろな事情で目標が達成出来なかった場合にCで良いのかと職員は迷うのではないか。達成できなかった場合の段階も必要ではないか。また、Cは生徒に対して目標が達成出来なかった場合に付ける評価であり、その点も職員が迷う部分である。
  • ABCの3段階で良い。
  • 教職員評価制度は、Cに満たない職員がどれだけいるかを明らかにしたり、その職員に対する指導を強化するためのものではなく、部分的にCに満たない職員であってもその職員の良いところ、努力しているところを評価者が認め、次の意欲につなげていくことが大切である。新規採用職員、経験が十分でない職員であっても経験豊かな職員と比較してCに満たないところを見つけるのではなく、満たない部分を補おうとする努力を認め、次年度につなげて行くようにすべきであり、その積み重ねにより資質能力の向上を図るべきである。
  • 「一般的な資質能力」と「Cのイメージ」が不一致であるということだが、教職員評価制度が他の一般的な評価と異なるものであり、今までのものと発想を変えて取り組むべきものであるとの認識が生まれるよう、あえてCから出発するCBAの評価段階でも良いのではないか。
  • 教職員評価制度は、職員一人一人の自己向上、自分の力による自覚からの育ちを大切にし、それを外から支援するために評価を行う制度である。その意味でABCDの4段階にして悪いものにDを付けるという発想はなじまない。
  • 8割ある幅広いC段階には、目標を達成した職員と達成できなかった職員が混在している。そういった状況の中でCと評価されることがCの(マイナス)イメージとつながっているのであれば、3段階評価を生かしながら、少し達成できなかった職員もこの評価制度の中では決してマイナスではないのだというイメージをつくることが大切であり、ABCという呼び方に固執する必要はない。Cのイメージがマイナス評価の印象を生むのであれば名前までこだわることはない。

 

ウ 加点方式

  • 加点方式については具体的に規定することが難しく、試行で行った加点方式の事例を蓄積すべきであり、事例の整理が必要である。
  • 加点方式の認識が共通となるように手続きや方法を示すべきである。

 

エ 最終面談

  • 最終面談は自覚の場、激励の場であり、次の努力目標を作るために重要な場面である。ABCの評価をつけるためだけに行われるものではない。
  • 評価表、評価表(付表)については、評価の趣旨を損なわない範囲で簡素で使い勝手が良くなるよう検討すべきである。

オ 評価結果の相違等

  • 第一次評価者評価、第二次評価者評価は、ほぼ同様の結果となっている。また、どちらの評価者も被評価者の自己評価をベースとして、次年度の職員の意欲につながるように評価を行っている。
  • この教職員評価制度を形骸化させないためには評価者と被評価者との十分な話し合いが大切である。評価者と被評価者間に評価の相違があっても良いのであり、評価が違った原因を両者が共通理解していくことこそが重要なのである。
  • 評価することが大事なのではなく、評価結果をどのように改善に結びつけるかが大事なのである。

 

次回会議の予定

次回研究会議は、7月下旬に開催することが確認された。

7 問い合わせ

教員の評価に関する調査研究会議 事務局
京都府教育委員会管理部教職員課、電話番号:075-414-5789

お問い合わせ

教育庁管理部教職員人事課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5801

kyoshokujinji@pref.kyoto.lg.jp