平成16年度京都府産業教育審議会の議事要旨
1 開催日時
平成17年3月24日(木曜日) 午前10時30分から12時20分まで
2 場所
京都府公館 4階 第5会議室
3 出席者
【委員】
岩下 正弘会長、藤田 洋嗣委員、貴田 康乃委員、筒井 清子委員、河村 律子委員、和田智恵子委員、横内るり子委員
代理出席(括弧内は代理出席者氏名)
辻本 泰弘 委員(山口 豊己 京都府商工総務室副室長)
鞍掛 孝 委員(堀口 智史 京都府農政課総務主幹)
(6名欠席)
4 議題
(1)開会
(2)会長の改選
(3)会長あいさつ
(4)教育次長あいさつ
(5)報告事項
- 職業に関する学科の状況等について
- 府立高校改革推進計画に基づく第2次実施計画(案)について
(6)協議事項
- 協議題
今後の府立高校の産業教育の在り方について
企業等と連携した産業教育の充実
- 委員の意見の要旨
(7)閉会
5 審議内容(結果及び主な意見)
(6)協議事項
2.委員の意見の要旨
- 我慢ができない生徒が非常に多い。我慢できる人間づくりは生物を育てることからであり、それが生き方につながるという視点で農業教育を指導してきた。どのようにして生きていくかということを考えるとき、普通科一辺倒という形での教育が進められるのでなく、違う視点からの教育が必要になるのではないか。また、資格取得やインターンシップなども積極的に進めていくことが必要。働くことに喜びを感じることができるようにする教育が重要である。
- 大学生、高校生の勤労観は本当に希薄である。生徒、学生に対し社会に出る前に男女雇用機会均等法などの知識を事前に教えてほしい。
仕事をやっていく上で、そういった法整備がしっかりとあるのだということを知っておくことで勤労意欲にもつながるのでは。
- 船舶に関する免許がとれる高校では、そういった部分に魅力を感じる生徒はいる。女子などは食品加工分野に興味がある。
高校で料理教室を開いているが、講師の話をなかなか聞かないものの、しっかり指導すれば、親しんでくれるようになる。そういった機会が多く必要ではないか。高校にはもっと生徒に興味を持たせるような工夫をしてもらいたい。
- 現代の子どもに職業意識がないのは、家庭と仕事の場が分かれすぎているからではないか。30年ほど前は自営業が多かったが、今は雇用されている人が8割である。子どもは親が仕事の中でなにをしているのか分からない。
また、職業意識を育てるとともに、将来を見通したキャリアプランを立てることができるようにすることが必要。
男女共同参画が進むなか、自分で働き食べていくという自覚を育てることが必要。キャリア(生涯の経験)アドバイザーなどを高校に置くことも必要ではないか。
学科の問題としては、現状の家政科は社会のニーズに合っていないのではないかと考える。
- 家政は全国的に見てもほとんどないなか、さらに減らしていくのは悲しいことであるが社会が求めているものとは違っている現状にある。キーワードは「食物」になるのでは。現在関心の高い「食べる」ということを家政につなげ、内容を変更するとともに家政科の学科名を変更することも考えてもいいのではないか。
- 大学卒業後に専門学校に行くような現状があるが、見方を変えれば専門学校が何をしているかを研究するべきである。
また「京都人の活用(府教委が取組む社会人講師活用事業)」で職業意識を高めていくことができれば大変有効ではある。
職業学科では2学期制は有効である。
- 現在の教育は抽象的な内容のものが多く、具体的なことをもっと教えていくことが必要。現状では工業に関する学科が一番具体的な内容で教育を行っており成果につながっている。
- 大学希望者全入時代のなか進学志向は伸びていく。だから継続教育が重要となる。高校在学中に希望進路が変わることは起こりうる。それでもそれまで職業学科で学んだことが無駄になるということではない。ただ生徒が進路を変更したときでも対応できる懐の深い教育を目指してほしい。
京都人の活用、インターンシップなどの取組がより効果を高めるには、集中的、長期的に行うことが必要。