平成29年度京都府中山間ふるさと保全委員会の議事要旨
1開催日時
平成30年3月28日(水曜日)10時00分から11時30分まで
2場所
ホテルルビノ京都堀川 朱雀の間
3出席委員
星野委員長、中村委員、安本委員、湯浅委員
4議題
- 平成29年度活動報告について
- 平成30年度活動計画について
5概要(結果および主な意見)
1.平成29年度活動報告について
<質疑応答>
Q:ふるさと発見隊について、学校や先生への働きかけはどのようにされているのか、どのようにすればよいか。
A:丹後管内では、教育局や教育委員会に働きかけている。また、先生との繋がりが続き、異動があっても異動された先で活動ができないか、と声がかかることもある。先生同士のネットワークも活用できれば。
Q:学校へのPRはしているのか。
A:している。年度はじめに年間スケジュール等を説明に行っている。
<意見>
- 農業体験を広げていこうとすると、システム化することも必要。滋賀県の取組として、農業体験学習「たんぼのこ」というものがある。80~90%の小学校で取り組まれており、5万円を上限として、田や野菜作りに加え、調理実習や生き物調査に活用できるもの。
- 一定のメニューを作ると、市町や教育局も受け入れやすいのではないか。
- 一定のメニュー化は、わかりやすさにもつながる。
- 教育局や教育委員会との交渉は、少なくとも1年かかる。
- 学校を通じて行う活動と、地域を通して行う活動、どちらも推進し、活動を広げていって欲しい。
- 今は、農村で労力をかけてイベントをしているが、中には準備しなくても交流できるようなメニューがあればよい。例えば、民家での障子の張り替え体験など。
- 身近なゴールや成果が見える活動がわかりやすい。
- 都市住民や市内の子どもは、田舎のちょっとしたことでもカルチャーショックを受けると思う。農村地域に慣れさせることが大事である。
- 農業と福祉の連携をもっと推進すべき。
- 里の公共員は、各地で様々な取組を実施されている。ぜひ、本委員会で活動報告をして欲しい(あれば嬉しい)。里の公共員と本基金の活動相互の情報提供をすることで、基金との新たな連携や関わりが生まれるかもしれない。
- 大学との連携での優良事例として、神戸大学の取組がある。神戸大学は、農村地域での実習(体験)に単位を出している。年度毎に地域を決めて、数回の座学と10回程度の現地実習を実施。素晴らしいのは、実習を通して農家と学生の関係が深まることにより、学生の自主組織が立ち上がり、在学期間を終えても活動が続いていること。(篠山の例)大学側の覚悟も必要だが、関心を持っている大学もあるはず。
2.平成30年度活動計画について
<質疑応答>
Q:新規事業について、里の公共員等にも情報提供するのか。
A:情報提供する。
Q:参加型住民(地域外ファン)づくり事業は、あくまで地域の人が主体とならなければならないのか。
A:その通り。
<意見>
- 半永久的に本基金の活動を継続していただきたいので、今後もよりよい方法で運用していただきたい。
- 従来の集落完結型の集落営農だと、時間の経過とともに人がいなくなっていく。それに対応するため、自治会を含めた組織の法人化や、広域化を進め、集落に担い手を連れてきたい。
- 地域外の人を農村地域に取り込み、人材を確保していきたいので、参加型住民(地域外ファン)づくり事業に期待したい。
- 市町村に対しても、地域おこし協力隊等の活用を働きかけていただきたい。
- クラウドファンディングなどを取り込んではどうか。クラウドファンディングは、ただお金を集めるだけでなく、事業が終わった後も地域と出資者の関係は続く。お金を出すということは、都市住民等と地域がつながる一つのきっかけとなる。
- クラウドファンディングは、有効だと思う。公的機関としては、手法を含めた情報提供、また、どう言えばお金が集まるのか、サイトの表現方法などの研究・指導ができるのではないか。
- 参加型住民づくり事業については、農村地域だけでなく、都市部にも情報提供するべき。(NPO法人や大学など)
- これまでの事例など、具体的な事例をあげつつ、PRしていただきたい。
- 応募がたくさん出るよう、事業をわかりやすくPRする必要がある。チラシ等を作成し、具体事例を記載すべき。(応援隊の組織づくりやSNSの活用など)
全体・総括
- 活動はほんとうによく頑張っておられる。頭の下がる思い。
- 新しい動きや芽を、もっと大きくしてほしい。
- 学校との連携は非常に良い取組なので、取組を広げるため、学校教育へのさらなる普及のあり方を検討いただきたい。
- 個々の募集だけではなく、団体(学校や企業)を通したPRも必要ではないか。
- 農業と福祉が連携した活動が数地区見受けられたが、基金の枠の中で実施できそうなので、大いに期待したい。
- 都市地域と農村地域の地域同士の連携は新しい動きでおもしろいと感じた。
- 紹介した神戸大学の例を参考に、大学と農村の連携も推進していただきたい。
- 農村コミュニティ強化アクションプランと、本基金の連携はとても良い。本基金をうまく活用して、アクションプランを実現してもらいたい。