平成27年度 京都府「明日の京都」第三者委員会の開催結果
日時
平成27年8月21日(金曜日) 午後1時から午後3時まで
場所
出席者
委員
芦田委員、井口座長、乾委員、岡田委員、栗山委員(代理:京都府市長会 谷口事務局長)、澤井委員、宗田委員、山ノ内委員
事務局
畑村政策企画部長、森川政策企画部企画監、古澤計画推進課長、山口明日の京都担当課長
議事内容
ベンチマークレポート(案)について
- 子育て
- 輝く女性の姿は、例えば農村と都市とでは異なる。家庭にいる女性も輝いていることが表現されると良い。
- 課題「子育て支援の気運の醸成」については、「子育てに喜びややりがいを感じている親の割合」が減少していること等をふまえた課題設定とするのが良い。
- 「男女別介護に費やす時間」は男性が上回っていると記載されているが、データの出典は何か。数値は京都府のものか、全国のものか。
→(事務局)総務省「社会生活基本調査」による。府では週に男性133分、女性115分。全国値も男女が拮抗している。
- 長時間労働が問題になる中で、男性は介護に追われ、女性は家事に追われる。課題としている「男性や企業の意識改革」は、どのように実現するのか。子どもの頃から男女がともに働き、子育てすることの教育が必要ではないか。
- 待機児童ゼロは4月時点の話であり、年度途中からは保育園に入れない。少子化対策としてこの問題への対応が必要ではないか。
- 雇用
- 中小企業における障害者雇用は、障害者を受け入れるための施設整備が負担となっている。助成等を検討すべき。
- 地域再生
- 課題としている「地域公共交通網の整備」についてであるが、鉄道単線区間を複線化すれば、人の流れが増えるのではないか。高齢者には公共交通が必要だ。
- 高齢者
- 京都市内のような都会であれば免許を返納しても公共交通機関を利用できるが、山間部では車が無いと移動できない。山間部では免許の返納への取組や安全教育だけではなく地域公共交通の整備が必要。
- 高齢者が住み慣れた地に住み続けることができるよう、買い物が困難な状況に対する手立てを講じるべき。
- 防災
- 住民も過去に地元で発生した災害を忘れてしまう。住民は地域防災の強化については行政に頼るばかりでなく、日常から高い意識を持ち、自らも活動することが必要であることを認識すべき。防災情報が住民に分かるようになれば、活用できる。
- 農林水産
- 農業人口は、一人当たりの収益を高めるため、集約化することにより人口を減らしていくべき側面もあるのではないか。
- 農業を「6次産業化」というテーマだけでまとめるのは、あっさりしすぎている。
- 観光振興
- 「観光客一人当たり消費額」について、京都市内は大阪等の近隣からの消費単価の低い客も含むので、単価が低いのは仕方ない面があるのではないか。
- 課題に「地域別観光」とあるが、地域により格差、温度差があることを表現すべき。
- 日本人から見て「おもてなし」は決して十分でない。消費の向上にはホスピタリティが必要ではないか。
- ベンチマークがお金目線でのものばかりだ。おもてなし人材等に着目した質に関する指標を入れられないか。
- 犯罪対策
- 今後の国際化の伸展に向け、府内の外国人定住者はどのような課題を抱えているか、ヘイトスピーチ被害を受けていないか等、彼らの安心・安全に目配りができるような視点が必要ではないか。
- 人材育成
- 研究者数や農林水産業の担い手数について、どの程度の人数、農家数が理想なのか。理想像の議論が無く、当面の数値の悪化のみで課題を設定してしまうのは良くない。
- 課題としている「学習習慣の定着」は背景にある格差の問題等に取り組まないと、かけ声だけでは解決は難しいのではないか。
- 全般・その他
- 日本社会が大きく変化していることから、この先の見通しをしっかりと議論し、緊急に対応する課題と長期的な課題とを整理する必要がある。
- 設定された課題に対し、それを印象づけるのに十分な指標、現状の記述がされているとは言えないものがある。
→(事務局)課題については、「明日の京都」中期計画における「基本目標」レベルの大きな視点からのものとしたい。
- 地域差がある中で、府域全体に対する課題設定として良いのだろうか。地域によりソリューションを変えるのならば問題ないだろうが。短い文章の中で表現するのは難しいが、どの課題についても、地域により差があること、現場にはより具体的な課題があることを念頭に置いて欲しい。
- 定住外国人、女性、障害者等、人権の視点を強調して欲しい。