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平成25年度京都府「明日の京都」第三者委員会(第2回京都力の発揮部会)の開催結果について

日時

平成25年8月7日(水曜日)午後1時30分から午後3時35分まで

場所

京都府庁 1号館6階 政策企画部会議室

出席者

委員

青山部会長、沖田委員、羽田委員、山科委員

事務局(政策企画部)

畑村政策企画部企画監、柴田計画推進課長、栗山明日の京都担当課長

 議事内容

主なやりとりは、次のとおり。

指標、その分析等について

1 人づくり について  

・「これまでの主な取組と評価」の記述において、「30名を超える林業事業体への就業」「40名もの漁業就業者」「学生数が(人口10万人当たり)24人増…となり改善した」等の記載があるが、これらの人数が多いのか少ないのかがよくわからない。好評価の根拠は何か。

(事務局)
林業については、新規就業者数等の施策指標の推移と数値目標から評価を行っている。他府県との比較は行っていない。人数が増えることを目的としているため、数が増えれば「改善」と記載しているが、増加といったような表現が適切かもしれない。

・「国際理解教育や事業が進展すること」という基本目標の指標が国際交流会議等に主体的に参画する青少年の数となっているが、イベント数に依存する数値は指標としてはいかがなものか。

・会議の参加者数は、主催者からの聞き取りとある。さらに参画者が主体的かどうかは、分からない。カウントしている会議の種類は何か。

(事務局)
府が主催する等、何らかの形で府が関与している会議への参画者数をカウントしている。

・学生数については、大学には定員があるので無尽蔵には増えない。学生数が人口10万人当たり24人増が本当に「改善」と言えるのか。わずかのことのように思える。林業の人材30人は多いのか。

(事務局)
毎年、新規に林業に就業した方をカウントしている。京都府は意外に森林面積が広い。一方、林業従事者は少なく、年々減っている。林業における新規就業者数を毎年50人と設定しているが、この数字自体は、非常に挑戦的な数字と考えている。

・京都府域外にもキャンパスのある大学の学生数は、どう扱われているか。

(事務局)
出典の学校基本調査では、大学の法人本部がある府県でカウントされている。

・学生がキャンパスにいることは、まちの活性化にとっても重要なこと。どこのキャンパスに学生がいるのか、府内であってもキャンパスの移動は注視したほうがよいのではないか。

2 環境の「みやこ」 について

・「京都府が優れたまち並み等に恵まれていると思うか」という府民意識調査に基づく指標について、府域にもさまざまな場所があり、まち並みや自然環境も幅広い。どういった趣旨の問いと考えたらよいか。

(事務局)
府民意識調査においては、京都府域全域を対象とした設問としている。

3 文化創造 について

・重要文化財は、努力すれば指定されるものなのか。そうでないのならば、指標として適当なのか。

(事務局)
一定の要件を満たしたもののみが重要文化財に指定される。

・重要文化財数のシェアと指数の違いは何か。

(事務局)
シェアは全国にある重要文化財のうち京都府内にあるものの割合、指数は2002年を100としたときの増減である。修復の目的や保管場所の耐震性の問題で国立博物館所蔵の文化財が東京へ移されたため、府内の件数が減っている。

・博物館の数が指標となっているが、博物館等は増やすべきものという考え方か。

(事務局)
実際に目に触れる機会を増やす、という意図から指標としている。

4 産業革新・中小企業育成 について

・京都観光のマーケット拡大に関する2つの指標が測定不能となっているのはなぜか。

(事務局)
従来、観光入込客に関する調査統計は市町村毎にそれぞれの考え方で実施していたが、観光庁ができて以来、全国統一の考え方とルールで実施することとなった。その結果、従来の独自調査による精緻さや一貫性を失ってしまうこととなる市町村では調査結果を非公表とされているものがあるため。

・事業所廃業率が指標となっているが、業績悪化による廃業だけでなく、営業譲渡等、最近増えている前向きな動きが指標としてあってもよい。

・ベンチャービジネスの増加数等はどうか。

(事務局)
起業数を把握するのは難しい実態があるが、御指摘の観点は重要なものであり、何らかの指標がないか検討する。

・中小企業が衰退しているという指標ばかりでなく、前向きな指標があるとよい。

5 交流連帯 について

・「海外の機関との提携等が増えること」「京都を訪れる外国からの有識者等が増えること」の2つの基本目標は、人づくりに関する基本目標のようにも思われる。

(事務局)
例えば「海外の機関との連携等が増えること」という基本目標の指標としている出国率等は、別の基本目標に位置づけるのがよいか、次期計画の検討課題である。

・最近、けいはんな学研都市に関する報道を多く見かけるが、立地を希望しておられる企業数はどれくらいか。

(事務局)
現在、学研都市は多くの企業から注目されており、その要因としては、交通網の整備、災害からの安全性、大学の移転等が考えられる。

重点課題について

1 人づくり について  

・「課題は広く大きなくくりで指摘する」とのことであるが、「アジアなどの新興国から留学生の受入数を大幅に伸ばす」との記述は、かなり具体的でさまざまの問題を含むところ。中国をはじめ、インド等ASEAN諸国から留学生を招くには仕掛けが必要である。現地にセンターを設置してリクルートを行っている大学もある。一方、留学しようと考える現地の学生にとっては、日本は欧米等の英語圏の国に比べて魅力が乏しいため、奨学金を用意したり、就職を保障すること等が必要になる。

・重点課題の記述の見出しには「国内外から」とあるにもかかわらず、国内の人に向けた記述がない。京都府は、優秀な人に「府内に残って」ではなく、「外にどんどん羽ばたいて」という考え方なのか。 

・なぜ「海外から」なのか。

(事務局)
国内、国外、双方とも大切なことであるが、ベンチマークから見た場合、留学生の受入数を伸ばすことが重点課題である。

・京都に残りたくても、企業等に受け皿がないため、東京に行ったり、地元に帰る人も多いように思う。

・例えばアメリカでは、ポストドクターが地域や企業に貢献している仕組みがある。

・大学生のうち、京都府内に就職した人の数がわからないか。それが把握できないのであれば、留学生は更に把握できないのではないか。日本人学生ではなく、留学生の受入れを進める理由は何か。

(事務局)
国内の大学生人口は、今後減り続けるため。

・京都にいる学生が卒業したらどうしていくのかがわかるとよい。

2 環境の「みやこ」 について

・ 電気自動車の普及がかなり全面に出して書いてある。「エネルギー自給・京都」は、書きすぎではないか。

(事務局)
既に計画で公表しているものであり、問題ない。 

3 文化創造  について

・ 重点課題の「文化財を積極的に保全・活用」の記載について、活用に関するデータはあるか。

(事務局)
例えば、教育の現場で、授業として見学に行く等。

・旧来からの文化にのみ着目して書かれているが、新しい文化(例えば、小説等の舞台となった地を巡るなど)にも着目されてはどうか。全国から京都に来られる方が増えるなど、面白いと思う。

(事務局)
現在、聖地巡り事業等が行われている。他にもコンテンツ事業の振興のために、いろいろな規制の撤廃を求める特区申請も行っている。

4 産業革新・中小企業育成 について

・ 「海の京都」事業の進捗状況は、ホームページを見ればわかるか。

(事務局)
2年後の京都縦貫自動車道の開通を目指して、ホームページは現在は未開設だが、一気に取り組んでいるところ。

・「他府県と競争力のある観光地」とあるが、「世界一を目指す」という視点を入れられてはどうか。そういう思いで取り組んでおり、また丹後には世界に通用する魅力があると感じている。

・だめなところを指摘するだけでなく、よいところを伸ばすという視点を持っていただきたい。

 

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