京都府環境影響評価専門委員会の議事要旨
1 開催日時
平成19年2月22日(木曜日) 午前9時30分から12時まで
2 場所
平安会館 3階 羽衣の間
3 出席者
【委員会】
委員:山本委員長、荒川委員、磯辺委員、伊藤委員、岩嶋委員、岡村委員、須川委員、田中委員、寺島委員、永井委員、横山委員
【事務局】
田辺環境技術専門監、井上自然・環境保全室長、池田副室長、峯主任、近藤技師、青山技師
山城南保健所環境衛生室 五十嵐副室長
【傍聴者】
2名
4 公開・非公開の別
公開
5 議題
京奈和自動車道(大和北道路)環境影響評価準備書についての審議
- 事務局からの説明
- 都市計画決定権者から追加説明(以下のとおり)
(前回までの審議での課題について回答)
- 質疑応答(以下のとおり)
6 審議内容(結果及び主な意見)
<都市計画課からの追加説明の主な内容>
(大気質について)
- 窒素酸化物の変換に用いた換算式は、全国での10年間のデータ蓄積を元に設定されたものであり妥当なものである。最新の道路アセス案件でも採用されている。
- 接地逆転層の発生については予測式で加味されている。
(騒音、振動について)
- 現況調査を行った木津町州見台における予測結果も、国道24号に遮音壁を設けることにより住居系の環境基準を満たしている。
(水環境について)
- 路面排水等による影響は、既存の研究資料において問題となるような値は指摘されていない。
(動・植物、生態系について)
- 湿地生物への影響については、準備書案の段階で国土交通省の検討委員会で鳥類も含め検討いただいている。
- 地域ごとに生態系区分を分けるようにとの意見があったが、道路施工区域全体において顕著な差は見られなかった。
- 前回、指摘のあった記載の間違いは訂正を検討する。
(景観について)
- 景観の質の問題についても専門家の助言を受けながら必要に応じて検討する。
<主な質疑・意見等>
(一般的事項)
- 国が関与する道路事業アセスでは、『道路環境影響評価の技術手法』に依拠してその他の意見を受け付けない傾向があるが、当委員会ではもっと広い視点で考えている。
- 環境保全措置は複数選択してもよいのだがなぜ一つのみなのか。
(都市計画課) 実施可能性や効果の持続性、経済性を含めて検討した結果を記載している。実際には複数の対策を講じる。
(大気質について)
- バックグラウンドは既設国道24号の影響がない地点で取っているとのことだが、市坂での現在の実際の濃度を押さえておく必要があるのではないか。汚染源は道路だけではないので、今回対象の道路の負荷を加えれば足りるというのは違和感を感じる。
(都市計画課) 今回採用した手法では、道路の負荷のないところの値に今回建設する道路の負荷を加えている。市坂の現況値は既設国道24号の影響を受けており、考え方が異なる。
(騒音・振動について)
- 騒音、振動の予測結果はしばしば実際と大きな乖離がある。予測の不確実性が大変大きいので、騒音、振動の事後調査は行うべきである。
(都市計画課) 予測し得なかった変化が想定される場合には事業者の責務として予測評価を行う。
(奈良国道事務所) アセスの事後調査ということではないが、工事施工者に対して必要な測定を行うよう指導すると地元にも説明している。
- 低周波音の評価に当たっては、換気塔のみでなく道路構造物からの影響のチェックもしていただきたい。
(都市計画課) 次回までに準備する。
(水環境)
- 路面排水について、少なくともため池に入れないなど対応を考えていただきたい。
(動・植物、生態系)
- 準備書における植物群落の層分類に疑義がある。
(都市計画課) ご指摘の点について整理する。
- 湿地性生物の側に建物が建設された事例はあるのだからそういう事例も含めて議論するなど、評価の根拠が分かるようにしていただきたい。
(文化財)
- 文化財のあるなしだけでなく、文化財の存在の地域への貢献についても配慮願いたい。
(景観)
- 景観分野は事前の計画内容が勝負であり、デザインの質が問題である。
是非よく検討いただきたい。
本件は都市計画事業であるため、環境影響評価法第40条第1項の規定により、都市計画決定権者が事業者に代わり環境影響評価手続きを行っています。
7 問い合わせ先
京都府企画環境部自然・環境保全室
電話:075-414-4715
FAX:075-414-4705
e-mail:shizen-kankyo@pref.kyoto.lg.jp