京都府環境影響評価専門委員会の議事要旨
1 開催日時
平成19年1月10日(水曜日) 午後1時30分から4時30分まで
2 場所
京都府公館 レセプションホール
3 出席者
【委員会】
委員:山本委員長、荒川委員、磯辺委員、伊藤委員、岩嶋委員、岡村委員、須川委員、武田委員、田中委員、寺島委員、永井委員、横山委員、吉安委員
【事務局】
田辺環境技術専門監、井上自然・環境保全室長、池田副室長、峯主任、小池主事、近藤技師、青山技師
山城南保健所環境衛生室 五十嵐副室長
【傍聴者】
1名
4 公開・非公開の別
公開
5 議題
京奈和自動車道(大和北道路)環境影響評価準備書についての審議
- 事務局から追加説明
- 都市計画決定権者から追加説明(以下のとおり)
(知事意見への見解の説明と前回審議での課題について回答)
- 質疑応答(以下のとおり)
6 審議内容(結果及び主な意見)
<都市計画課からの追加説明の主な内容>
(一般的事項)
- 「影響が極めて小さい」という表現は、これまで全国で実施された道路アセスの事例に倣い、定量的な指標のある大気、騒音などについては、環境基準を満たしていれば用いている。国土交通省と環境省とで解釈が異なっているが、現在、本省レベルで調整が行われていると聞いている。
(大気質について)
- 京都府域周辺は丘陵地ではあるが、拡散しにくいなどの特殊条件はないので、平地での予測モデルを用いることは問題ない。
(水環境について)
- 路面排水等からの影響は、既存の研究資料において問題となるような値は指摘されていないが、今後のデータの蓄積が必要とされている。
<主な質疑・意見等>
(一般的事項)
- バックグラウンド値から30%も濃度が上昇すると予測されている指標もあるが、このような影響は「極めて小さい」とは言えないのではないか。
(都市計画課、奈良国道事務所) 「極めて小さい」という言葉の解釈については、国土交通省本省等において検討中である。現時点では、これまでの事例に倣い環境基準への適否をもとに判断せざるを得ない。
(大気環境)
- 日平均値での予測・評価では、悪条件が重なり住民が不快に感じるような状況を想定できない。
(都市計画課) 短期的な高濃度を評価する指標がない。整合を図る環境基準での設定に併せて1時間値の日平均値を用いている。なお、日平均値の年間98%値を用いることにより、安全側での検討を行っている。
- 騒音、振動に関する事後調査が必要である。
- 低周波音の測定法や考え方について見直しが必要なところがある。
(水環境)
- 路面排水や路面凍結防止剤からの影響の評価根拠として示された資料の内容が貧弱である。「影響が極めて小さい」とするならしっかりとした根拠を示すこと。
(都市計画課) 提示した内容は抜粋であり、後日改めてご説明する。排水先については、いろいろな意見を踏まえ今後決定される。
- 工事土砂により下流の生態系に影響が生じるのではないか。
(都市計画課) 土木工事により濁水は発生するが、発注者が施工者に対し適切な処理を行わせると認識している。
(動・植物、生態系)
- 底生動物に関する記述に誤解を招くところや誤りがあるので訂正願う。
(都市計画課) ご指摘の点について整理する。
- 湿地生態系をきちんと考慮しようという認識が感じられない。
(景観)
- 視界中でどれだけ占めるのかという観点の評価法の紹介があったが、それによると「影響が極めて小さい」という結論にはならないのではないか。
(都市計画課) 紹介した評価法は今回採用していない。今回の事業の可視の程度は大きくないと考えている。
- 景観評価においては、「量」以外に「質」についての検討が必要である。
- 優れた景観資源を新たに構築していくといった視点を持って積極的に取り組んでいただきたい。
本件は都市計画事業であるため、環境影響評価法第40条第1項の規定により、都市計画決定権者が事業者に代わり環境影響評価手続きを行っています。
7 問い合わせ先
京都府企画環境部自然・環境保全室
電話:075-414-4715
FAX:075-414-4705
e-mail:shizen-kankyo@pref.kyoto.lg.jp