京都府環境審議会自然・鳥獣保護部会の議事要旨(平成24年3月7日)
1 開催日時
平成24年3月7日(水曜日) 午前10時から午前12時30分まで
2 場所
ルビノ京都堀川「朱雀」
3 出席者
【部会委員】
村上委員(部会長)、黒田委員、深町委員、須川委員、細谷委員、増田委員、冷泉委員、牧委員、青合委員、泉代理(倉委員)、片山委員、奥田委員、上村代理(徳丸特別委員)、外山特別委員、川端代理(上総特別委員)、藤田代理(小栗特別委員)
【傍聴者】 1名
4 議題
1.特定鳥獣保護管理計画-イノシシ-について
2.イノシシの狩猟期間の延長について
3.ニホンジカの捕獲制限の一部解除について
4.鳥獣保護区の指定について
5.鳥獣保護区等の指定に伴う第10次府鳥獣保護事業計画の一部変更について
5 結果
(1)特定鳥獣保護管理計画-ニホンジカ-(第4期)の策定について
審議結果: 諮問のとおりで異議ない旨の答申
委員意見
- シカ捕獲はどういった方法で行うのか、それに伴う弊害などはあるか
- 目的の記述における「共存」という言葉は納得できない、農作物被害だけでなく生活被害も甚大である害獣と、一緒に生活をしろということか
- 「地域個体群の維持を図る」というところまではまだわかるので、ここで止めてもらいたい
- 共存が目的では納得できない、農業や林業の現場ではひどい状況である
- シカについては、共存を図る段階ではないように思えるが、今回の問題は野生動物と人が共存を図れるかが問題であって、シカと人が共存できるかはわからないので、ここで注意すべきは、基本的には農家の方々の気持ちもわかるが、農家は柵の整備や圃場整備など公金での多額の補助を受けている立場もあり、その他の職業の人たちの意見は決して無視してはいけないので、こういった生物多様性などの問題はもう少し高所に立って大きな視点で考えていく必要がある
- 「共存」とは将来的な目標を表した表現の一つで、言葉の定義を議論しだしたら時間がいくらあっても足りない
- 現場の住民の被害は十分理解しており、被害が無かった時代のように、野生動物が人間社会へ入ってこないように棲み分けをしっかりしていくことが「共存」と考える
(2)特定鳥獣保護管理計画-ニホンザル-(第2期)の策定について
審議結果: 諮問のとおりで異議ない旨の答申
委員意見
- 大阪の箕面のサルは亀岡の群れと関係あるのか
- 関係地方公共団体との情報共有や、管理の取組などはどうか
(3)特定鳥獣保護管理計画-ツキノワグマ-(第3期)の策定について
審議結果:諮問のとおりで異議ない旨の答申
委員意見
- 目的の「共存」がおかしい、野生のツキノワグマとの共存などできないし、無責任な表現であり、変更を検討されたい
- 「多様な主体の連携のもと、共存を目標として施策を行う」としたほうがよい
- 森林との関係で、広葉樹の植栽等についても記載があるが、現状ではシカのエサに配慮するべきではないと考える
- 広葉樹植林をするよりも、放置里山林を伐採して整備して萌芽更新させる方が、森林再生する上では効率的だと判っているので、それが出来ないところは植林でもよいが、順番としては後のほうが良いのではないか、棲み分けという点でも里山整備が望ましい
(4)第11次府鳥獣保護事業計画について
審議結果:諮問のとおりで異議ない旨の答申
委員意見
- 現状では人間生活に野生動物が悪い影響を与えている部分があるので、それを改善していこうということだから、「野生鳥獣は、人間の生活環境を保持・改善していく上でも欠くことのできない存在であることから」記述があったほうがよいのでは