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令和元年度第4回京都府男女共同参画審議会部会の開催結果概要

開催日時

令和2年3月5日(木曜日)午前10時から12時00分まで

場所

京都ウィメンズベースアカデミー
(京都市中京区御池通東洞院西入る笹屋町435京都御池第一生命ビル4F)

出席者

【委員】
赤瀬委員、石津委員、田野委員、中村委員、三木委員(計5名)

【事務局】
京都府
足立副部長、木村男女共同参画課長、男女共同参画担当職員等

議題

  1. 課題別協議「Ⅲ.男女共同参画社会の実現に向けた基盤の整備」
  2. 関係団体・関係課ヒヤリング
  3. 府民意識調査の結果(速報)について

審議内容(結果及び主な意見)

1.課題別協議「Ⅲ.男女共同参画社会の実現に向けた基盤の整備」

9.男女共同参画についての理解の促進と教育・学習の充実

<主な意見>

  • 理工系分野で学ぶ学生の数は、女性に限らず男性も増えていない。女子高生向けに理工系分野の紹介をするリケジョフォーラムへ男子学生の参加も促している。女性の理系技術者は、真面目にコツコツと取り組む姿勢が研究に向いていると考えられており、企業からも求められていると聞く。
  • 「男性は仕事、女性は家庭」という意識が幅広い世代でまだ浸透している。キャリア教育はライフプランも含めたものが必要。
  • 医学部入試における男女差別は深刻な問題。メディアリテラシー教育も推進していくべき課題。

10.ライフスタイルに応じた子育て支援等の充実

<主な意見>

  • 男性が育児休業を取得しないのは、会社に行く方が楽だからだという意見がある。育休取得により仕事の効率を上げる能力が身につくなど、男性が育児休業を取得するメリットを前面に押し出してはどうか。
  • 男性の育児休業は、家族を大切にするベースをつくり、夫婦や家庭で育休復帰後の両立に対する備えをするための時間と考える。家庭への関わり方が変るという視点も計画に含めた方が、若い世代へ響くのではないか。
  • 子育ては女性の仕事という意識が男性優位の社会を生んでいる。

11.男女共同参画の視点に立った防災・復興体制の確立

<主な意見>

  • 東日本大震災の際、都市部と都市部以外で男女共同参画の視点にたった避難所運営に差があったと聞いた。地域差が出ないような視点を計画に含むべき、また性暴力のことも記載すべき。
  • 避難所運営には、女性の視点が大切。防災会議への女性委員の登用など、女性の意見を伝える場を増やす必要がある。
  • 災害はいつ起こってもおかしくない。地域の視点、慣習などきめ細かく組み込んでいくべき。

2.関係団体・関係課ヒヤリング

ハッカライネン・ニーナ氏(外国人女性の会パルヨン)

<団体概要>

  • 2007年設立。国際結婚等で来日した外国人女性は、日本語能力のレベルが様々で外国人向け生活情報も少ない中でも、子育てや介護の担い手として生活しなければならなかった。
  • 主な活動は、「外国人女性のための何でもしゃべれる会」の実施。困り事を議題とし、参加者同士で情報を交換し解決していっている。参加者は外国人半数、日本人半数。
  • 外国人も日本の社会に貢献したいと思っているが、自治会活動や再就職など、支援を必要とする場面が多数ある。→日本人女性のように実家に帰ることが難しい外国人女性は、誰にも頼れないことがある。経済的な自立が難しいことも。

<質疑応答>

  • 働く場にも外国人の力が求められている。労働・雇用に対しての要望は。→日本の大学を卒業して、日本で就職するルートはあるが、海外の大学を卒業してから来日すると、ルートに乗れない。また、白人は英語教師といったように外国人への固定観念が強い。外国人女性には、外国人というハンディそして女性というハンディがあり、能力があっても日本の社会の中で活かすことが難しい。
  • DVや離婚など支援が必要だと思われることは。→日本人女性のように実家に帰ることが難しい外国人女性は、誰にも頼れないことがある。経済的な自立が難しいことも。
  • 地域の方とのコミュニケーションで困っていることは→地域の方は外国人だから町内会には入らないと思っている。地域コミュニティに参加したいという気持ちはあるので、町内会の専門用語を説明するなどサポートが必要。

商工労働観光部人材開発推進課福原課長

<事業説明>

  • 就職氷河期世代をはじめ、要支援者の状況に応じた、段階的な支援体制によるきめ細やかな対応を実施している。
  • 京都高等技術専門校には、ものづくりにおける管理業務の専門科がある。ものづくり業界は女性に人気がないとされてきたが、品質管理やCADなど事務職を希望する女性向けの業務もあり、ものづくり現場で働く女性が増えている。

<質疑応答>

  • 府内の35~44歳で不安定就労や長期無業の状態にある方は約1.9万人とのことだが男女比率は把握しているか。→男女比は把握できていない。
  • 高校の普通科を卒業して就職した方が3年以内に退職している。このことに対する支援は。→新卒離職者への再チャレンジ支援を実施している。離職期間が長くなるほど支援の内容が増える。

健康福祉部家庭支援課髙野課長

<事業説明>

  • 児童虐待の通告はこの5年で約倍増している。京都府に限ったことではなく、全国的にも同じ状況。警察からの通告が大幅に増えており、面前DVを含めた心理的虐待が特に多い。
  • 性的虐待については、件数としては少ないが実親からの虐待も含まれており、内容的には非常に重く数は増えている。
  • 東京の目黒の事件と千葉県野田市の事件のように、DVと児童虐待が関連し、重篤化するケースも多々あり、DVと児童虐待の情報連携を密接に進める必要があることから、連携強化事業を新規で立ち上げた。

<質疑応答>

  • 児童虐待・DV防止連携推進員とは。→女性相談を行うとともに、市町村の要保護児童対策地域協議会(要対協)と情報共有をする。児相部門のケース会議に出席し、女性相談部門での相談歴と突き合わせて、漏れがないか等をチェックする。
  • 家庭支援総合センター(京都市)・北部家庭支援センター(福知山児相)・南部家庭支援センター(宇治児相)、それぞれの児童虐待相談受理件数の差は。→南部家庭支援センターには1支所の件数を含んでおり、センター及び支所ごとの受理件数は大差はないが、南部の方が重篤な事案が多い。

3.府民意識調査の結果(速報)について

<事務局説明>

  • 「平等に対する意識」については、前回よりも「平等になった(平等になった、ある程度平等になった、の合計)」がマイナスになっており、若い世代の方が低くなっている。
  • 職場に関しては、賃金面や昇進面などで女性は男性に比べて処遇の違いを感じているとともに、「男性の方が育児休暇や介護休暇を取りにくい」、「男性の方が残業が多い」と感じている。
  • ハラスメントについては、前回よりも項目数を増やして重要な位置づけとして調査した。認知度が高いのは、パワハラやマタハラ。
  • 男女共同参画に向けての環境整備としては、女性が就労を継続するために必要なことは、男性の育児参加への環境整備、育児休業制度が上位に来ており、女性については多様な働き方を求めている声が多い。
  • 女性においては、「男女の役割分担についての社会通念、慣習などを改める」、「子どもの頃からの家庭や学校での教育」も多く回答されている。
  • 京都府に求める行政施策としては、子育てや働く女性への支援といった職場環境への要望もあがっている。

<主な意見>

  • どのタイミングで公表するのか。→中間案の中で公表予定。結果そのものを公表するかは未定。
  • 理想と現実のギャップを埋める施策が必要。短時間正社員など多様な働き方を希望している女性が多い一方、女性だけが利用する制度とならないようにする必要がある。
  • 若い世代の方が平等意識が低いというのは、男女平等に対する意識がより高まってきた結果とも言えるのではないか。

お問い合わせ

文化生活部男女共同参画課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4293

danjokyodo@pref.kyoto.lg.jp