令和元年度第2回京都府男女共同参画審議会部会の開催結果概要
開催日時
令和元年10月30日(水曜日)午前10時から12時00分まで
場所
京都ウィメンズベースアカデミー
(京都市中京区御池通東洞院西入る笹屋町435京都御池第一生命ビル4F)
出席者
【委員】
赤瀬委員、石津委員、田野委員、中村委員、三木委員、横山委員(計6名)
【事務局】
京都府
足立副部長、木村男女共同参画課長、男女共同参画担当職員等
議題
- 基本理念について
- 課題別協議「あらゆる分野における女性の活躍」
(1)政策・方針決定課程等への女性の参画の拡大
(2)家庭・地域における男女共同参画の推進(3)働く場における男女共同参画の推進
(3)働く場における男女共同参画の推進
(4)仕事と生活の調和の推進
(5)男女の課題に対応した男女共同参画の推進
審議内容(結果及び主な意見)
1.基本理念について
<事務局説明>
- 現計画の基本理念は、「男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野の活動に参画できる社会」の実現。この理念は男女共同参画社会基本法に基づくものであり、道半ばであることから蹈襲することとする。
- 少子高齢化、人口減少がさらに進んでいき、人生100年時代といわれる中で、男女共同参画の視点から、介護の問題も含めてどう取り組んでいくのかを検討する必要がある。
- 2020年の成果目標である、指導的地位に占める女性割合を少なくとも30%程度にすることについても、まだ達成できていない。
- セーフティネット(暴力の根絶)への対応はより手厚くする必要がある。
- 国の男女共同参画計画が来年度に改正される。国の計画も視野に入れながら進めていく
<主な意見>
- 女性の生きづらさのみではなく、男性にも生きづらさがあるので、両面的に見る必要がある。
- 昨年、ハラスメントを全面的に禁止する国際条約が成立した。
- DVと児童虐待との関連も重要。
- 介護人材が不足しており、外国人労働力に頼っている状況。外国人労働者についても府としてできることについて触れておくべき。
2.課題別協議「あらゆる分野における女性の活躍」
<主な意見>
- あらゆる分野における「女性の」活躍となっており、女性活躍は重要である一方、女性を頑張らせている観が強い。
政策・方針決定過程等への女性の参画の拡大
<主な意見>
- 審議会の女性登用については、審議会によって男女比率がかなり異なっている。男女共同参画審議会は女性比率が高いのが通常だが、建設関係や交通関係は女性がゼロというところも多いと思う。審議会全体の登用率ではなく、全ての審議会に女性が入っているかの視点も必要ではないか。「男女双方の視点を活かして」という言葉は、男性と女性の視点が異なっていることが前提になっているように感じる。
- 市町村職員において女性の管理職は増えているのか。
→全国でも4位となっており、京都府内の市町村における女性管理職の割合は高い。
家庭・地域における男女共同参画の推進
<主な意見>
- 男性の地域活動への参加について、前回の意識調査では、地域活動に参加したくないという回答も高く、環境を整える必要性が浸透していないため進んでいないのではないか。必要性があれば、オンラインで参加する仕組みを導入するなど枠組みの整備が進むと考える。
- 地域活動の定義があいまい。自治会の活動なのか、趣味のサークルなのか、地域でのボランティアのことなのか。
→趣味のサークルもPTAもボランティアも全て含めている。
- 地域活動における男性の参画をどのように進めていくのかは、就労との兼ね合いを考慮する必要があり、働き方改革や男性の意識改革が大切。
働く場における男女共同参画の推進
<主な意見>
- M字カーブの谷の部分が近年浅くなっており、結婚や出産を機に退職する女性は減っている一方で、リーダー層の育成は進んでいない。
- 「輝く女性」、「男性リーダーの会」という名称は誤解を与える。具体的に何をしたいのかをきちっと書くべき。
- 就業比率だけではなく、管理職の率を見ていく必要がある。以前は、働く女性が少なかったので、まずは就業率の向上に着目していたが、次の10年では女性が働く場においてリーダー的立場で参画しているかどうかを見る必要がある。
- 職業訓練を受ける方が減っているとのことであるが、職業訓練のメリットが伝わっていないのではないか。ステップアップ、キャリアアップにつながるということをきちんと伝えるべき。
- 非正規と正規雇用の関係。家庭の都合で非正規雇用を選ぶ方もいて、個々の事情がある。非正規のままでも管理職はできると思う。今は、ちょうど過渡期にあたっており10年後を見据えて書きぶりを検討する必要がある。
- リカレント(学びなおし)についてもしっかりと記載するべき。
仕事と生活の調和の推進
<主な意見>
- 10年前に「ワーク・ライフ・バランス」という用語が使われ始めた。ワーク・ライフ・バランスは、仕事と子育ての両立と捉えられることが多い。
- 介護休業が3分割で取得できるようになったが、時間単位の介護休暇の制度を取得できるようにすることが長い目でみると重要。
- 仕事と介護の両立について、管理職の相談を受ける先がなく、管理職の男性が退職するケースが多いと聞く。管理職の退職は会社にとっても大きな損失。
男性の課題に対応した男女共同参画の推進
<主な意見>
- 男性の育児休業取得が進まないのは、育児よりも仕事の方が楽だから。
- 男性による育児休業の取得を進めるとともに、育児についての父親教室等の受講も進めておく必要がある。
- 育児休業を取ると、昇進にマイナスになるのではないかという不安が男性にはまだ残っている。意識改革が必要。
- 男性の課題のことについても、教育が大切。小学校や中学校の段階での取り組みが必要。
3.府民意識調査の実施について
<事務局説明>
- 12月の部会後に調査を実施して、年度明けの本部会で調査結果を提示する予定。
- ハラスメントについて、しっかり聞いていきたい。
- 子育てに関する項目は、健康福祉部が「子育て環境日本一」の調査で実施するため、男女共同参画の調査からは割愛する。
- 「地域」の意味を定義する。
<主な意見>
- 個人が限定されないように注意が必要。
- 回答者が途中で回答を辞めてしなわないよう、質問の作り方を工夫すべき。
- 精神的な嫌がらせに言葉による暴力を含めるべき。
- ケアハラスメント(働きながら家族の介護を行う労働者に対して制度利用を妨害したり嫌がらせをしたりするハラスメント)も含めてはどうか。