京都府男女共同参画審議会 第4回新計画検討部会の開催結果(概要)
1 日時
平成21年8月24日(月曜日) 9時30分~11時30分
2 場所
京都府庁1号館 第1会議室 (京都市上京区)
3 出席者
- 出席委員【5名】
伊藤部会長、伊庭委員、中島委員、中村委員、向井仲委員
- 事務局
長濵男女共同参画監、大谷男女共同参画課長、男女共同参画課職員
4 議事の概要と主な意見
(1) 前回の部会で出された意見について
- 市町村の審議会等において女性の参画を進めるためには、府の人材情報に市町村がアクセスしやすくなるような工夫とPRが必要。
- 男女共同参画課が声かけをして、地域の将来像を地域の人々が集まって議論する仕組みを作れないか。府内1、2箇所でモデル的にやってみるとよいのではないか。
- まちづくりの活動の多くは男性が中心で、男女共同参画の視点がないことが多い。まちづくりの実行委員会や中心メンバーに男女共同参画の視点を持った団体・人が入るとよい。
- 役員が男性ばかりの地域振興団体等に女性が入るために、男女共同参画による取組の好事例を示せるとよい。
- 男女共同参画センターの中だけで取組をしていても、男女共同参画を地域の人々に理解してもらうことはできない。
- 地域団体の連携のために、基金や交付金をうまく活用するとよい。
(2) 男女の課題、家庭生活に関する課題(課題別協議)
ア 配偶者に対する暴力等
- 新計画のDVの部分は、基本的には21年3月に改定した「配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護・自立支援に関する計画」を盛り込み、残された課題を加えるとよい。
- 一時保護などの緊急的な課題だけでなく、経済的な自立などの長期的な課題も大切。
- 府が20年度に実施したアンケート結果によると、DVに無自覚な被害者が多く、府の施策もあまり知られていない。DVに気づくための環境づくりや施策の周知が必要。
- DVの被害者は身近な人に相談することが多い。相談を受ける人たちにもDVについて理解してもらう必要があるため、啓発の対象者を広げるべき。
- DV相談以外の一般の女性相談や消費者相談等の窓口職員も、DVについて知識を持つ必要がある。
- 行政の相談窓口ではなく警察に直接相談が持ち込まれるケースも増えている。
- 家庭支援総合センターは、京都市内だけでなく北部地域と南部地域にも拠点が必要。
- 北部地域で、配偶者暴力防止法の努力義務に基づき基本計画の策定や配偶者暴力相談支援センターの設置を検討している市町村があれば、そこと府が連携して相談センターを設置するとよい。
- DV対策では、行政内部での男女共同参画と福祉の所管部署の間の連携が不可欠。
- デートDVの予防啓発は、教育委員会や学校との連携が重要。
- 学校教員にデートDVへの関心が高まっており、DVを抱える家庭の子どもへの対応に悩む教員もいる。教員に対応のノウハウなどの情報提供ができる仕組みが必要。
- デートDVについて、男女の人権の尊重だけでなく、被害者の救済手段についての啓発も必要。
- セクハラの件数は減っておらず、小規模事業所からの相談が増え、問題が難しくなっている。
- 外国人の人身取引は、表面化していないが留意しておく必要がある。
イ 家庭生活における男女共同参画、男性向け施策、高齢者の自立・社会参画
- 若い女性の専業主婦志向の高まりは、不景気だから希望する就職先が見つけにくく、専業主婦になりたいという理由もあるのではないか。
- 「三歳児神話」はまだ根強く残っている。母親ひとりで子どもを育てるよりも、みんなで子どもを育てることのメリットを発信していく必要がある。
- 「女性が働くことには賛成だが、自分に迷惑がかかるのは嫌だ」と思っている男性は多いのではないか。
- 日本は労働力不足なのに失業率が高いという状態。若者と企業の間で労働観の食い違いがあるのではないか。男女とも若者の意識が、「企業で働くのは辛いからできるだけ避けたい、家庭にいる方が楽だ」というように変わっているのではないか。
- 男性には生活の自立、女性には経済的自立が必要。
- 65歳まで働く人が増え、2012年から多くの団塊世代の退職が始まる。それまでに、地域に戻った男性が活躍できる環境をつくっていくことが必要。
- 女性は地域にネットワークを持っているが、男性、特に単身の男性は地域で孤立してしまうことが多い。
- 従来の男女共同参画の取組は女性向けのものが中心で、男性についてはあまり採りあげてこなかった。男性の地域参画のためには、男性向けの取組が重要。
- 人に認められたいと思う男性は多く、地域で男性に活躍してもらうためには、そういう気持ちをうまく刺激することも必要。
- 高齢の未婚男性に低所得者が多いことは留意しておくべき。
- 自殺について府内の地域別の状況を調べるとよい。
- 府内の犯罪発生率を男女別・年齢別で調べるよい。
(3) 府民意識調査について
- 生活困難者の問題があるので、年収を聞いておくべき。
- 自分は該当しないので答えられないという人が出ないよう、設問を工夫する必要がある。
(4) その他
第6回の開催日を10月13日に決定した。
5 問合わせ先
府民生活部男女共同参画課 企画・推進担当
電話075(414)4291