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ワールドマスターズゲームズ2021関西へ向けての取組について
ア 京都府民のスポーツに関する実態調査の集計結果(案)について
イ 京都府スポーツ推進計画中間年改定に向けて
ウ その他
○事務局説明
「ワールドマスターズゲームズ2021関西TSUNAGUプログラム」について説明する。
このプログラムは、単に大会を期間内だけで終わるのではなく、この大会に関連するスポーツ事業すべてをつないでいこうという取組である。
このTSUNAGUプログラムに参加すると、「TSUNAGUプログラム」のロゴマーク使用、チラシ等での「ワールドマスターズゲームズ2021関西TSUNAGUつなぐプログラム」の明記、大会マスコットの「スフラ」のイラスト使用等々の特典が与えられる。今後、既存のいろいろな事業がこのプログラムに参画することにより、ワールドマスターズゲームズの普及につなげていくことができる。
府内で行われる事業が参画する場合は、京都府実行委員会または京都市実行委員会が窓口となる。
「Team Do Sports ポータル」とは、さまざまなスポーツに関する情報がいろいろなところに散在する中、プラットホームをつくり、これらを一つにまとめる取組である。これについては、さらに詳細が出たら、改めて報告したい。
●説明(事務局)
○「京都府民のスポーツに関する実態調査」の集計結果について、平成24年度の調査結果や今年度スポーツ庁が実施した「スポーツの実施状況等に関する世論調査」結果との比較を交えながら、その概要を説明する。
今回調査の調査属性は、府内在住の18歳以上の男女・個人3,000名対象に調査を実施し、有効回答数は1,249件、有効回収率は41.6%であった。
○「(1)現在の健康状態」の問いでは、72.3%が「健康」と回答。「非健康」の14.5%に比べ、大変高い数値であった。
○「(2)普段、運動不足を感じるか」の問いでは、68.4%が「感じる」と回答。
○「(3)健康や体力の保持増進のために心がけていること」の調査では、①「食生活に気をつける」②「睡眠や休養をよくとる」③「定期的に健康診断を受診する」が上位3つであった。逆に、「心がけていることはない」は6.5%とごく少数であった。
健康や体力に関する意識については、5年前の調査や全国の調査とほぼ同じ結果であった。
○「2.運動やスポーツ」に関する調査の「(1)運動やスポーツの好き嫌い」の調査では、76.8%が「好き」と回答。
○「(2)運動やスポーツが個人や社会にもたらす価値」の問いで一番高い支持を得たのが、①「健康の維持増進」で、次に、②「人と人との交流」、③「精神的な充足感」であった。
「運動・スポーツの好き嫌い」や「スポーツがもたらす価値」の結果から、運動やスポーツが、多くの人に好まれ、多様な価値を期待されて取組まれており、中でも、「健康の維持増進」に対する期待が一番高く、このことは、全国調査とほぼ同じ結果であった。
○「(4)この1年間に行った運動やスポーツ」の調査では、85.9%が「運動した」と回答。
運動の内訳は、①「ウォーキング」が一番多く、②「体操」③「自転車、サイクリング」と続き、このことから、「するスポーツ」としては、男女ともに、一人で手軽にできる運動やスポーツが好まれている傾向があることがわかった。
○「(5)運動やスポーツを行った日数」の調査では、「週1日以上」が48.7%、「週3日以上」が24.7%であり、前回調査に比べ、それぞれ下回る結果となった。
○「(6)運動やスポーツをした理由」の調査では、①「健康・体力つくり」②「運動不足を感じる」③「楽しみ・気晴らし」④「友人・仲間との交流として」と続き、このことから、「運動やスポーツをした理由」と「運動やスポーツが個人や社会にもたらす価値」には、大きな関連性があることがわかった。
○「(7)運動やスポーツをしなかった理由」の調査では、①「年をとったから」②「仕事が忙しい」③「機会がない」④「面倒だから」が上位4つであった。年齢別でみると、①「年をとったから」は特に70歳以上の高齢者に多く、②「仕事が忙しい」と③「機会がない」は30歳代以下と40~50歳代に多い傾向。また、若い世代ほど、④「面倒だから」を理由にする割合が多い傾向にあった。
○「(8)スタジアム・体育館・沿道などで実際に観戦した割合」の調査では、39.6%が「観戦した」と回答。
実際に観戦した種目の上位3つは、①「野球」②「マラソン・駅伝」③「サッカー・フットサル」であった。
○「(9)テレビ・ラジオ・インターネットで観戦した割合」の調査では、91.6%が「観戦した」と回答。
観戦種目の上位4つは、①「野球」②「マラソン・駅伝」(③「スケート・フィギュアスケート」④「相撲」であった。
○「(10)スポーツに関するボランティア活動の実施有無」の調査では、7.8%が「行った」と回答。
「行った」内容の上位3つは、①「地域のクラブチームやスポーツ少年団などの運営や活動の手伝い」②「大会やイベントなどでの一般的な支援」③「スポーツの指導・コーチ」であった。
○「(12)スポーツボランティア活動を行う・続けるためのきっかけや動機づけ」の調査での上位3つは、①「家族や仲間の支援」②「好きなスポーツの普及・支援」、③「出会い・交流の場」であった。17.3%は「どんなきっかけや動機づけがあっても、しない・できない」と回答。
○「(13)参加したスポーツイベント・大会の内容」の調査では、30.4%がこの1年間で、「参加した」と回答。内容としては、多い順に①「地域で主催するイベントや大会」②「学校主催のイベントや大会」③「都道府県や市町村・社会体育団体が主催するイベントや大会」であった。
○「(14)参加したスポーツイベント・大会の情報入手先」の調査では、①「知人や友人、家族」、②「都道府県や市町村の広報紙」、③「学校・職場」が上位3つであった。
○「(15)運動やスポーツ活動推進のために必要なスポーツ指導者」の調査では、①「スポーツの楽しみ方やスポーツへの興味・関心がわくような指導ができる人」、②「健康・体力つくりのための運動やスポーツの指導ができる人」、③「障害者や高齢者のスポーツの指導ができる人」が上位3つであった。
○「(16)運動やスポーツ・レクリエーション活動に対する支出可能費用」では、今回は、4つに分けて調査。
「総合型クラブの月会費」と「スポーツイベントの参加費」では、1,000円までという回答が一番多く、全体を総合すると概ね3,000円までという結果であった。
「民間スポーツクラブの月会費」と「スポーツ観戦のチケット代」では3,000円までという回答が一番多く、全体を総合すると概ね5,000円までという結果であった。
○「(1)公共スポーツ施設に望むこと」の調査では、①「身近で利用できるよう、施設数の増加」、②「利用料金が安くなること」③「利用手続き、料金の支払い方法などの簡略化」④「手軽に利用できる駐車場の完備」が上位4つであった。
○「(2)公共スポーツ施設に不足していると思う施設」の調査では、①「ジョギング・ウォーキングができる道路・公園」②「体力トレーニング施設」③「総合的な運動公園」④「プール(屋内・外)」が上位4つであった。
○「(3)民間スポーツ施設に望むこと」の調査では、「利用料金が安くなること」が高い割合で最上位にきているのが特徴的であった。
○「(4)京都府の競技力向上のために必要な環境」の調査では、①「充実したスポーツ施設の整備」②「優秀な指導者の育成」③「選手への財政的な支援活動」④「ジュニア期(子ども期)からの一貫指導体制」が上位4つであった。
○「地域のスポーツ振興に関すること」では、「(1)運動やスポーツ活動の推進で地域に期待する効果」や「(2)国や自治体が今後力を入れるべき施策」の調査結果から、高齢者の健康増進や生きがいづくり、各年齢層に応じたプログラム開発、行事や大会、交流機会の充実などを通じて、「地域コミュニティの活性化」に対する期待が高かった。
○「(3)「総合型地域スポーツクラブ」の認知状況」の調査では、「知らない」が圧倒的に多く、「知っている」は「聞いたことがある」を合わせても、認知度はほとんど進んでいない状況であった。
○「(4)「総合型地域スポーツクラブ」への加入意向」の調査では、「加入したいと思う」は21.4%。「すでに入会している」と合わせると、「加入意向がある」人は、22.7%であった。また、「わからない」と回答している人が半数近くを占めており、認知度が進んでいないことが加入意向への伸び悩みにつながっていると推察できる。
○「(5)「総合型地域スポーツクラブ」へ加入するための条件」の調査では、①「家や職場の近くにあれば」②「会費が安ければ」③「時間的に余裕があれば」が上位3つであった。
これらのことから、新規会員加入の期待値として、「条件さえ整えば」、「加入したいと思う」人は21.4%であることがわかった。
○「5.障害者スポーツに関することについて」では、「(1)障害者スポーツの推進でもたらされる効果」、「(2)障害者が気軽に運動やスポーツができるようにする手立て」「(3)京都府が障害者スポーツの競技力向上のために取り組むべき施策」の3つの調査結果から、「障害者に配慮した施設の整備・拡充」「障害者と健常者の交流など共生社会に向けた取組」「障害者スポーツを支える指導者やボランティアなど人材育成」に対する期待が高かった。
○「(1)ワールド・マスターズ・ゲームズ2021関西」の認知状況の調査では、「知らない」が圧倒的に多く、「知っている」、「大会名は知っているが、内容は知らない」の18.3%を合わせても、全体で20.8%の認知度であった。
○「(2)ワールド・マスターズ・ゲームズ2021関西への参加・観戦意向」の調査では、「参加や観戦をしてみたい」は15.7%。「興味がある」という観点だけに焦点をあてると、「興味はあるが、参加や観戦は特にしたいとは思わない(できない)」が43.2%あり、「参加や観戦をしてみたい」を合わせると、58.9%の人が興味ありと回答。
○参加・観戦したい競技(種目)の調査では、①陸上競技、②開会式、③バドミントンが上位3つであった。
以上が、本年度の「京都府民のスポーツに関する実態調査」結果の主な概要である。この結果の詳細については、「平成29年度京都府民のスポーツに関する実態調査報告書(案)」にまとめており、府民へは3月末に保健体育課のHPで公表する予定としている。
●質疑応答
○意見(委員)
先日、小委員会で指摘を受けた意見について、各委員の皆様に1点だけ紹介をさせていただく。
3,000名を対象に無作為で調査をしたところ有効回収率が41.6%で、その内、結果的には60歳から70歳までの方が24%。70歳以上の方が31.8%であった。つまり、今回の無作為調査で抽出された回答者の50%以上が60歳以上であった。その辺の年齢層がやむを得ず回答が偏ったところを考慮しながら、この実態を見きわめていく必要がある。
○質問(委員)
参考に教えてもらいたいが、調査対象3,000名で有効回答数が1,249名で、有効回収率が41.6%。これは前回、前々回の数値と比べて、どういう傾向があるか。
○回答(事務局)
前回の平成24年度調査では、9,400名対象で、有効回答数3,201名、回収率が34.1%であった。前回に比べ、回収率は若干上がったと判断している。
○質問(委員)
その数字を単純に読みとけば、今回は3分の1しか調査しなかったことになるわけだが、何か考えがあってそのようにしたのか。
○回答(事務局)
府民調査をする際、統計上、3,000名を対象にすることで、ほぼ府民の意向が捉えられるという指南をいただく中で、調査対象数を3,000名とした。
○意見(委員)
単純に小委員会の報告と連動させて考えると、ゆがみが出てくる可能性が高くなると感じたので参考までに教えていただいた。
○回答(委員)
平成24年度調査を実施した時の当事者として話をする。実は平成24年度調査は、事務局主体で、すべて手作業で実施した。今年度の平成29年度調査については、いわゆる調査配布の段階からすべて民間業者に委託している。前回は事務局の手作業でできる限りの配布を心がけ実施したが、なかなか回収率が上がらなかった。そこで、平成29年度調査に当たっては、府民調査の有効率、有効性について調べたところ、他の調査も含めて、大体3,000名の無作為調査が通常であることから、それに準じて民間業者に委託することにした。
○意見(委員)
先ほどの説明の中で、総合型地域スポーツクラブの認知度が非常に低いという現状があったが、これは総合型地域スポーツクラブ自体の努力が足りなかった一面がある。総合型地域スポーツクラブが発足するときに、行政側からの要請があったクラブが非常に多く、そのため自分たちから行動を起こして、何かやっていこうという姿勢が非常に乏しかったと思う。このことを反省し、今は、自主自立に向けて、地域に本当に必要なクラブはどういうクラブなのかということを考えながら取組を進めている。
そういう中、収益性はあまり考えず、参加費はできるだけ低くするなど、できるだけ地域の方が気軽に参加しやすい仕組みつくりや地域の拠点つくりに向け、努力している。具体的な取り組みとしては、やはり少子高齢化が進む中、高齢者に対しての健康体操や地域の中での高齢者の居場所づくり、自分たちの存在の大切さを認識させるような活動をしている。
また、少子化の中で子供たちをいかに取り込んでいくかという活動の一つとして、私のクラブでは今年度はキッズコーナーを体育館の中につくり、そこにお母さんと一緒に来て、お母さんはスポーツして、子供たちはそこで遊ぶというような取り組みをしている。
それからもう1点大きな柱として、障害者スポーツをどう捉えるかという点がある。障害のある方も地域の中で日常的にスポーツが楽しめる、そういう仕組みをつくる必要があると考えており、現在、総合型地域スポーツクラブと支援学校との共同によるボッチャ大会やソフトボールの大会などの話を進めている。これから課題も出てくると思うが、やはり地域の中で高齢者も子供たちも、それから障害のある人も一緒に取り組める、そういうことを目指してやっている。
●説明(事務局)
○現行の推進計画は、平成26年度から平成35年度までの10年計画であるため、引き続き、目標達成に向けて積極的に取り組むことを基本としている。
今回の改定では、これまでの成果や課題を検証した上で、第2期スポーツ基本計画など国の動きや府民調査結果を踏まえて、必要に応じて、記述の見直しや計画の改定を図ることとする。
○中間年改定に向けてのこれまでの取組については、これまで4年間のスポーツ推進計画の進捗状況の把握や時点修正を行い、第2期基本計画での変更点の検証や府民調査の分析結果を踏まえた上で、現行計画に対する分析・検証作業を行っており、今から各課からの改定に向けての視点や意見としてまとめたものについて説明する。
○「スポーツごころ」の取扱い、位置付けについてですが、第2期スポーツ基本計画の構成と同じように、冒頭に「スポーツの意義と価値」という項目を設け、そこに「スポーツごころ」を高め、芽吹かせ、広め・深めることによって、スポーツ推進を図るという京都スタイルの構図を説明したうえで、改定の趣旨や位置付け、期間等にふれ、最後に今後の展望というまとめ方にしてはどうか。
○「元号」表記をどうするか。
○東京2020オリパラを契機に、スポーツへの誘いやスポーツを通じた交流人口拡大を図るという視点や、大会後、レガシーを創出するという視点が必要。これについては、ワールドマスターズゲームズ2021関西についても同様。
○府民調査の結果から、ウォーキング、ランニング、自転車など、1人(個人)でできるスポーツ実施率が上がっており、個人の楽しみからコミュニティへの広がりにつながる仕組みづくりが必要ではないか。
○改定に向けては、第2期スポーツ基本計画からの視点、府民調査結果からの視点、そしてこれまでの成果と課題、今後の展望という視点が重要ポイントである。
①現在、関係各課が重点的に進めている施策
②これまで効果があり、これからも引き続き続けるであろう施策
③本府(各課)の今後のスポーツ推進の展望として進めていきたい施策
④国の動向により、進めていくべき施策
⑤府民のニーズがあり、課題解決に向けて取り組むべき施策
という、これらの5つを視点に入れて項目立てを整理することにより、スポーツ推進計画に関係する機関の役割分担の明確化につながり、よって連携・協働した取組が進むのではないか。
○現行計画の総合型クラブの具体的目標は、総合型クラブを全市町村に設置し、広域的な拠点となるクラブの育成が目標となっているが、本府の取組も数量拡大から質的充実に取組が移行していることから、国の方針変更に合わせてはどうか。
○既存イベントの「障害者スポーツレクリエーションフェスティバル(ふれあい広場)」、「障害者スポーツのつどい」、「全京都障害者総合スポーツ大会」等の普及啓発をすすめていく、という内容を盛り込むべきである。
このことに関連して、各課からいただいた多くの意見として、新たに何かを作り上げるという発想ではなく、既存のイベントや取組、成果物等について、「普及」や「啓発」に力を入れる、という点が挙げられる。このことは、今まで重点的に取り組んできた施策をより活性化させ、参画者の拡大や運動やスポーツの普及に繋げていきたい、というねらいがある。
○保健体育課では、東京2020オリパラ開催決定を契機に、オリパラ教育をはじめ、「スポーツごころ」を育む教育に力を入れている。これらの取組は、オリンピック・パラリンピックムーブメントの拡大や大会以降のスポーツ文化、共生社会形成に向けてのレガシーを目指す取組として進めており、新たに大項目「Ⅳ スポーツごころ醸成に向けた取組」を設け、整理してはどうか。
○全国車いす駅伝競走大会の参加団体増大に向けた取組を促進することやナショナルトレーニングセンターである「サン・アビリティーズ城陽」の運営・整備、医科学サポートによる競技力向上に関して盛り込むべき。
障害者スポーツについては、国の動きに合わせて、本府でも、アクションプランを立ち上げ、障害者スポーツ推進施策を加速的に進めている。この障害者スポーツ推進にあたっては、スマート、エンジョイ、チャレンジ、夢未来の全分野にわたっており、それぞれの分野の特徴や性格を整理しながら改定を進めていく必要があると考えている。
○「夢・未来」スポーツ拠点整備については、この4年間に目標を達成したものも多く、時点修正している。具体的目標においても、「京都トレーニングセンター」の整備から「アイスアリーナ」の整備に変更している。
●質疑応答
○意見(委員)
総合型地域スポーツクラブの質的なものを文科省が求めており、今度は数ではなく質ということで登録認証という問題が出ている。私たちも人口構成、年齢構成、職業など、いろいろなものが市町村、あるいは地区によって違うので、それぞれの地域に合ったスポーツクラブ、そのことを念頭に置いたクラブづくりを進めている。
また、行政との連携がうまくいかなかったクラブが非常に多い。自立ということは経済的には自分たちでクラブ費を集めて運営するということは基本だと思うが、いろいろな場面で支援があるのとないのとでは全然違う。支援があることによって認知度が上がったり、公共性があるクラブへと成長する。総合型地域スポーツクラブはやりたいことだけやるのと違い、地域の活性化や今後の地域づくりに役立っていかないと意味がないと考えている。そういう意味では、やはり今後の課題である中間支援組織の立ち上げなど、行政との連携が重要になると考える。
○質問(委員)
関係部局からの視点・意見が出されているが、この関係部局というのは事務局側から考えて、関係するところにお伺いされたのか。なぜこのような質問をするかというと、スポーツが持つ可能性は、観光、環境、都市生活などとても広がっているので、どのような部局に意見をいただいたのか、お伺いしたい。
○回答(事務局)
関係部局の検討会議を、アンケートづくりのときに2回、今回このテーマで一度持ち、意見をいただいた。関係部局とは、健康福祉部の高齢者支援課、障害者支援課、観光政策課、都市計画課、スポーツ振興課、スポーツ整備課であり、この選定については、スポーツ庁が創設されときの関係部局との相関図を参考にした。
○質問(委員)
やはり過去に比べてスポーツの捉え方や可能性がものすごく広がっているので、こちらから考えて全く関係がないと思っているところも、もしかしたら接点があるかもしれないので、もっと広く周知して、スポーツの可能性を広げてもらいたい。
○質問(委員)
国の施策の中で、健康寿命の延伸が言われている。そのような中、地域包括ケアシステムを構築していくために、住みなれたまちで、ライフステージに応じたスポーツや生涯スポーツを推進し、健康を伸ばすということが非常に大事だと思っている。そのためには、横との連携をもっと密にし、いろいろな団体が加入してスポーツをもっと盛り上げていくことが必要である。
○質問(委員)
京都市行政の立場で、京都市議会からいただいた意見を紹介する。この2年間、京都市議会の中でスポーツに対して、その果たすべき役割という観点でよく言われてきたのは、指導者だけではなくて、あらゆる意味での人材育成、人づくりが大切であり、これはボランティアを含めて組織的に何か構築していく、ということが必要になってきている時代である、と。京都市の場合は、平成23年度からの10年間の計画の中、平成28年の3月に中間年改定をした。京都市では、いわゆる経済界を含めての各界、各層との連携、リエゾンという言葉を用いて、そういうところとの連携を強化することによって、まちづくりまでつながるような健康寿命の延伸に向けた取組が必要であるという考えを持って、京都市の計画の改定を行った。しかし、実は議会の中ではやはりそれだけではだめだとの意見をいただいている。要は実績を残せと。私たちは、リエゾンという組織を計画の中で設け、その中で会議、あるいはフィールドワーク等を行っているが、それをさらに強化していきたいという答弁で最低限の理解をいただいているのが実情である。おそらく京都府においても府下全域及び議会関係等の考えも同じであると思う。京都府スポーツ推進計画にも、学校、あるいは指導者のネットワークづくり、連携という言葉が多々出てくるが、どう見ても少し薄い気がする。やはり経済界をはじめ、全部を巻き込んだ形の取り組みが必要であり、そういう視点や切り口での踏み込んだ表現や文章を盛り込んだほうが理解されやすいのではないかと感じる。
○意見(委員)
障害者スポーツ指導者養成研修会を、去年、今年と京都学園大学で実施し、昨年15名、今年9名の参加があった。アンケートでも指導者の養成が大事だという結果が出ているが、京都は他の県に比べたら障害者スポーツ指導員の割合は低いと聞いている。指導者養成研修会にたくさん来ていただけるような取り組みやサポートがあればいいと感じている。
また、子どもスポーツでの指導者の育成と支援についてだが、例えば、幼少年体育指導者や日本発育発達学会との連携などを盛り込んでもいいのではないかと思う。
○意見(委員)
障害者スポーツ指導員資格取得の件だが、支援学校の先生に資格を取ってもらうよう、少しずつ声を広めているが、やはり京都府下の体育施設の指導員に資格を取ってもらい、せめて月に一回でも障害者の方たちを集めたスポーツの集いような取り組みをされて、障害を持っている方にぜひ体育館を利用していただきたい。そのような中でボランティアを集めるなど、一緒にスポーツ活動ができたら、地域への広がりへと繋がると思う。今年度は宮津で障害者のスポーツの集いがあり、他府県や福知山から指導員として指導をされるということを聞いている。
また、全国車いす駅競走大会は、現在、参加チームが減ってきている状況である。今度から大会の冠に天皇杯がつくことになり、参加チームを増やそうということで、昨年度の18チームから今年度は23チームに若干増えたが、以前の40チームの参加に比べれば減っている。そのときはやはり交通費の半額支給が補助されており、その半額支給が打ち切られた途端に参加チームが減った。確かに、私たちも鹿児島の大会に参加した時に、180センチの車いすを段ボールに詰めて運ぶだけで往復何万とかかった。京都の大会では、一番短い距離は2.6キロであるが、出走すると6分から7分走ったら終わることになる。果たして、そういう中で魅力のある大会にしていくにはどうすればいいのか。やはり資金の問題は大きいと感じる。
○意見(委員)
改定スケジュールだが、次年度は5月に検討概要をいただき、その後小委員会のほうで改定案を討議、その後本審議会で改定案を確認、承認いただいた後、府民に公表し、パブコメという流れだが、できれば小委員会の開催後、各委員に早急に改定案素案の提示をお願いしたい。併せて、後半のパブコメの後、小委員会で最終案を協議することになるが、その時も同じく時間的余裕をもって各委員に提示願いたい。
次に、子どもスポーツについてだが、後半5年間の中間年改定については、方向性を大きく変更することは非常に難しいと重々把握しているが、やはり働き方改革という前提の中で、学校運動活動のあり方が大きく見直しをかけてられている状況である。先般、国からもガイドラインも出されて、また今後京都府、京都市教育委員会のほうでも、そのガイドラインに準じた部活動のあり方が示されると思うが、教員側の働き方改革と合わせたあり方が見直されていく中で、やはり部活動の位置づけが少し変わっていかざるを得ない社会情勢があり、それがこのラスト5年間でほぼ固まるのではないかなという気がしている。何が言いたいかというと、一方でジュニアスポーツを含めた競技力の向上とトップアスリートの育成が叫ばれている中、競技力向上については、これまで学校運動部活動にかなり依存してきた部分があると思う。すぐにそこから抜け出すことは難しいと思うが、国は明らかに地域スポーツ、あるいはスポーツ少年団、また競技団体等の役割に完全移行していこうという動きがある。そうすると学校運動部活動は計画にも現在示してもらっているが、やはり、学校生活を通じながら、楽しみを持って、スポーツのすそ野を広げていくという国の方向性が出ているという気がする。運動部活動の位置づけについては、国のほうでもいろいろな意見が出ていると聞いているが、部活動から競技力を外して、地域スポーツや競技団体のほうに競技力を担ってもらい、学校は週2日休んで一回の練習は2時間までというような、方向性を原則として打ち出すと、学校はそれに従って計画を立てなければならない。今まさにそのような課題が突きつけられており、当然、各種小体連、中体連、高体連の関係団体も非常に頭を痛めている状況である。指導者の先生方のモチベーション、より学校部活動の中で強い競技力を身につけたいという生徒は、これまでもたくさんいるわけで、その辺をどのように今後、国のほうも整理するのか。民間に委ねるということは塾と一緒でお金がかかるので、お金のない者はより一層練習ができないなど、貧困との兼ね合いという点でも課題があると考えている。運動部活動については、スポーツ推進計画の一部として盛り込まれているので、さまざまな角度で検討する必要があると思っている。
最後に、スポーツ拠点整備だが、これまでたくさんの拠点が整備されているが、後半5年間は、京都スタジアムや京都トレセンなど、これまで完成した、あるいは今後完成予定のすばらしい施設をどう利活用していくかという視点が必要であると思う。
○意見(委員)
部活動を企業に任せるというと、費用がかかり、そうなると市街地と過疎地の子供たちの教育機会が均等でなくなる可能性が出てくるのではないか。やはり京都府のどこにいても同じようにスポーツを楽しむことができるシステムを考えることが必要である。勝利至上主義でいくとはじかれる子どもたちが今まで非常に多かったと思う。そうではなく、やはりスポーツ推進計画にうたわれているようにたくさんの子どもたち、それから生涯スポーツにたくさんの人が参加できるような、そういうシステムになるような部活動を目指してほしい。
○回答(事務局)
新学習指導要領の改訂の中に、部活動の位置づけについては、今後持続可能な体制の整備という一文が付記されている。当然、現時点での地域に開かれた活動という文言は入っているが、少子化、あるいは教員の働き方、また一方で子供たちの健康面を考えたバランスのとれた学校生活という、さまざまな観点から部活指導員の導入等が進められているところである。将来的に、地域への移行等についても、すぐに改革が進むというよりも教育現場に徐々にさまざまな流れが加わっていくというような認識である。現在、明確な絵が描かれているというよりも、まずは適正な部活動の実施のあり方ということを検討しているところである。
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