第13回(第117回)京都府スポーツ推進審議会の議事要旨
1 開催日時
平成29年7月25日(火曜)午後3時から同4時30分まで
2 場所
ルビノ京都堀川「平安」の間
3 出席者
出席委員
武田暹、松井道宣、安岡良介、中村正一、角井弘之、水野加余子、坂野晴男、河合美香、木村祐子、
松永敬子、小林千紗、青木好子、森口茂、南顕融、瀬川彰、稲垣勝彦 各委員
事務局
細野指導部長、村上保健体育課長、清水スポーツ振興課長 他事務局員14名
欠席委員
藤井博志、南享、梅田陽子、堀忠雄 各委員
4 内容
(1)開会
武田会長 挨拶
(2)報告事項
ア.「まゆまろ体操」「運動遊びガイドブック」について
イ.「東京2020参画プログラム」について
(3)協議事項
「京都府民のスポーツに関する実態調査(案)」について
ア.作成経過概要説明
(ア)前審議会から検討小委員会までの準備経過概要報告
(イ)調査票(案)作成にあたっての方針・作成経緯・ねらいについて
イ.調査票(案)について
ウ.その他
(4)閉会
細野指導部長挨拶
審議(報告・協議事項)内容(結果及び主な意見)
1 報告事項について(内容の要旨)
ア.「まゆまろ体操」「運動遊びガイドブック」について
○事務局説明
(まゆまろ体操「You Tube編」視聴)
「まゆまろ体操」「運動遊びガイドブック」制作の背景には、子どもたちの体力低下がある。平成28年度の全国調査結果を見ると、体力・運動能力のピークとされる昭和60年と比較したところ、ほぼ全ての項目で下回っている状況である。特に、「ボール投げ」・「握力」については、大幅な低下が見られる。しかし、小学校女子、中学校女子では既に下げ止まりの状況にあり、一部の項目は上昇に転じているものも見られる。
このような中で、本府では課題解決に向け、新体力テストの数値のみを捉えるのではなく、子どもたちが身につけるべき身体動作の獲得に着目し、体力・運動能力の向上を図るため、小学校中学年を対象に「京の子ども元気なからだスタンダード」を、小学校高学年を対象に「京の子ども元気なからだスタンダードPLUS」を作成し、取り組んできたところである。
しかし、子どもの発育・発達の観点から見ると、特に神経系の発達は、小学校低学年でほぼ完成状態にあり、幼児期や小学校低学年へのアプローチが必要であることから、この度、これらの年代の子どもたちをターゲットに「まゆまろ体操」及び「運動遊びガイドブック」を作成した。
「まゆまろ体操」は、幼児期から小学校低学年の子どもたちを対象に、体を動かす楽しさや心地よさを実感させ、自発的に体を動かす機会を増大させることにより、運動する習慣を身につけてほしいと考え、作成している。楽しく体操を続けることにより、基本的な動きを身につけるとともに、体力・運動能力の向上につながるよう、「新体力テスト」の項目に関連するような動きを取り入れる工夫もしている。また、DVDには先ほど見ていただいた「You Tube編」以外にも「解説編」等も収録しており、各小学校等で子どもたちの指導に役立つような構成にしている。
続いて、「運動遊びガイドブック」は、遊びをテーマとして、幼児期の子どもをターゲットに「運動遊びガイドブック」も作成した。子どもたちの遊びに着目するとともに「京の子ども元気なからだスタンダード」や「スタンダードPLUS」との系統性を考え、作成している。
このガイドブックは、学校や幼稚園だけでなく、家庭で行うことを想定した運動遊びも紹介している。子どもたちの気持ちを大切にしながら、「やってみたい」、「はじめてできた」、「何回やってもできる」、「もっと難しいこともやってみたい」、そんな子どもたちの心理を考え、段階的にアプローチしている。
スキャモンの発育発達曲線という言葉があるが、このスキャモンの発達発育曲線は、いろんな機能が同じペースで成長するわけではなく、それぞれ発達する時期が、違うということを表したものである。リンパ型、神経型、一般型、生殖型の4つの類型があるが、体力・運動能力の向上には、神経型と、骨や筋肉の発達を示す一般型の発育発達が大きく関係している。
先ほども少し触れたが、神経型は9歳~10歳頃までに、ほぼ完成に近づくとされているので、9歳頃までに様々な運動を経験することで、神経を刺激しておくことが大切である。
子どもたちに、まさに、この時期にバランス感覚を養ったり、手足を細かく、素早く、動かすことや、飛んだり跳ねたりする動きをしてもらいたい、つまり、遊びをとおして、いろいろな動作を取り入れ、神経に刺激を与えておくことが重要となる。
一方、骨や筋肉の発達を示す一般型は、思春期である中学生から高校生年代にかけて発達していくので、思春期前の小学校低学年で筋力トレーニングを多く実施しても、効果はあまり見られない。反対に、中学生年代の子どもたちには、筋肉や骨に刺激を与える筋力トレーニングや持久力を高めるようなトレーニングが非常に有効である、ということになる。
また、体力・運動能力と外遊びをする時間の相関関係については、外遊びをする時間が長くなればなるほど、体力運動能力が高くなる傾向がある。
京都府教育委員会では、運動が得意な子どもも、苦手な子どもも、運動やスポーツに取り組む環境づくりを進めていくことが最大の責務であり、運動やスポーツ好きの子どもたちを育成していくことが大切だと考える。
これからも、外遊びや楽しい体操をとおして、子どもたちの体力・運動能力の向上、そして、子どもたちの健全な成長に向け、家庭、学校、そして、地域も含め、取り組みを展開していきたいと考えている。
イ.「東京2020参画プログラム」について
○事務局説明
すでに、東京2020大会の機運醸成に向けて、昨年の10月から「東京2020参画プログラム」という取組が始まっている。これは、東京2020大会契機として、スポーツだけでなく文化、芸術、地域における世代を超えた活動、被災地支援など、全国で皆さんが参加して未来につないでいこうというプログラムである。
昨年の10月から東京2020参画プログラムが始まり、今年の7月20日から対象をさらに拡大するというもので、7月24日は東京オリンピック・パラリンピックの3年前ということで、東京を中心に記念イベントが大々的になされたところである。
東京2020プログラムマークには、公認プログラムマークと応援プログラムマークがあり、公認プログラムマークは京都府で行う事業については対象とならない。このオリンピック・パラリンピックマークが入っている公認プログラムマークは、著作権やスポンサーとの関係で開催地域の自治体しか使えず、京都府では、応援プログラムマークを使うということになる。応援プログラムは、「スポーツ・健康」「街づくり」「持続可能性」「文化」「教育」「経済・テクノロジー」「復興」「オールジャパン・世界への発信」の8つの分野で取り組むことができる。
現在、公認プログラムは政府、開催都市、スポンサー、JOC、JPC、会場関連自治体、大会放送権者が対象となる。応援プログラムは、これまでは、会場関連自治体以外の府県、政令市だけが対象となっていたが、7月20日以降は、さらに幅広く草の根の地域の団体も応援プログラムの対象となり、各市町村、自治体、町内会、商店街など地域関連、スポーツ関連団体、学校関連、経済団体、国際関連団体、公益法人、その他、一般財団・社団等法人が新たに対象として加わることとなる。ただ、自治会、町内会、商店街等の参画については所在地の自治体を通じて、最初に主体登録が必要となる。京都府としても、このような参画プログラムの拡大に伴い、SNSによる情報発信等を有効利用しながら、今後様々な取組を3年後に向けて提案していきたいと考えている。
2 協議事項について(内容の要旨)
「京都府民のスポーツに関する実態調査(案)について
ア.作成経過概要説明
(ア)前審議会から検討小委員会までの準備経過概要報告
○事務局説明
前回の審議会では、京都府スポーツ推進計画の中間年改定にあたって、本計画が、平成26年度から平成35年度までの10年計画であるため、引き続き、現行計画の目標達成に向けて積極的に取り組むことを基本とした上で、これまでの3年間の成果や課題を検証し、本府の実状や国が策定した第2期スポーツ基本計画、また、府民のスポーツに関する実態調査等の結果等を踏まえ、後半5年間分の内容の見直しや計画の改定を図ることで確認をいただいている。
この基本的な考え方を踏まえ、
①本府の関係部局からなる府民のスポーツに関する実態調査等に関する検討会議の設置
②審議会委員6名からなる京都府スポーツ推進計画「中間年改定」検討小委員会の設置
③9月実施予定の府民のスポーツに関する実態調査の実施
等が承認され、改定スケジュールに則り、準備を進めてきたところである。
今回の調査票の原案作成にあたっては、関係部局からなる検討会議を2度、審議会委員6名からなる「中間年改定」検討小委員会を1度実施し、それらの会議で出た意見や要望をまとめ、アンケートの原案を作成した。その後、修正を加えながら、今回の調査票(案)を提案している。
以上が、前審議会からの調査票案作成までの準備経過である。
(イ)調査票(案)作成にあたっての方針・作成経緯・ねらいについて
○事務局説明
調査票(案)については、第2期スポーツ基本計画や京都府スポーツ推進計画の趣旨やねらい、過去3年間の達成状況等を踏まえながら、本府関係部局や小委員会委員からの意見や要望等を取り入れながら作成している。
作成当初は、5年前の府民の意識調査との比較に主眼を置いていたこともあり、平成24年度版の調査票をベースとして、第2期スポーツ基本計画の趣旨等を反映させるべく調査票の作成を試みたが、設問、選択肢を見直すにあたって調査の観点が整理できない状況が生じた。
よって、作成の手順を根本から見直し、まず最初に調査をかける項目の観点を整理し、その上で、第2期スポーツ基本計画や府スポーツ推進計画の趣旨等を反映させ、調査票を構成するという方法に切り替えることにした。
調査の観点や全体構成については、前回の調査以降、平成24年度から平成26年度にかけて実施された国や他の地方自治体が行ったスポーツに関する調査を参考にしている。
なかでも、平成24年度に文部科学省が実施した「体力・スポーツに関する世論調査」については、前回の京都府との比較や国との比較ができることから、同じ調査内容のものについてはできる限り文部科学省の調査を引用することにした。また、国が行った調査では平成28年度にスポーツ庁が実施したものがあるが、その調査はウェブ調査向けに作成されていたこともあり、全体としては主に平成24年度実施の調査を参考にしている。ただし、29年度版案にある「スポーツの価値」についての調査は、28年度の国の調査をそのまま引用している。
これらの参考にさせていただいた設問に加え、新たに設問を作成し、今回の案を作成している。
京都府スポーツ推進計画では、「スポーツごころ」を計画の中心に据え、「スマートスポーツ」「エンジョイスポーツ」「チャレンジスポーツ」「『夢・未来』スポーツ拠点の整備」の4つの計画を進めることとしている。また国の第2期スポーツ基本計画では、「スポーツの価値」を国民全体で共有し、4つの大きな政策目標である「『する』『みる』『ささえる』スポーツ人口の拡大」「国際競技力の向上」「クリーンでフェアなスポーツの推進」「スポーツを通じた活力があり絆の強い社会の実現」を目指すこととしている。これらの京都府や国が目指している政策が、この調査項目に、その観点が含まれているかどうかを検証した上で、それぞれの調査のねらいを整理し、調査票(案)を構成している。
調査項目については、大きく7項目に分けている。
「(1)回答者の概要について」
前回の平成24年度の京都府の調査と同じ「年齢」「性別」「職業」「居住地」「休日形態」「休日の過ごし方」の6項目としている。ただし、「年齢」の選択肢については、高齢者の状況を詳しくを知るために、今回の調査では、年齢区分を5歳きざみとしている。また、「休日の過ごし方」については、これまでの問いかけ方を一新し、普段の休日でのスポーツの関わり方に焦点を絞った。この問い方により、このあとの「する」「みる」「ささえる」関連の調査とのクロス分析ができるものと考える。
「(2)健康・体力に関する意識について」
今回は、国の世論調査に合わせて、新たに「運動不足」の項目を追加している。
「(3)運動・スポーツに関する意識と実施状況について」
・「スポーツの意識」「スポーツの価値」の項目は、京都府の「スポーツごころ」、国の「スポーツの価値」に通じる調査であり、府民のスポーツへの期待や国が目指す1億総スポーツ社会の実現に向けて、一番のポイントになる調査と位置づけている。
・スポーツ実施状況については「する」「みる」「ささえる」のスポーツの3観点に整理して調査を設定している。
・スポーツイベントへの参加状況については、現在参加しているイベントや好まれているイベント、イベントに参加した際の情報の入手方法等についての調査としている。この調査により、新たなイベントの企画立案や効果的な広報を知る上で参考になると考える。
・前回同様「指導者」や「費用」についても調査に加えている。「指導者」については、指導者育成や増員に向けての取組のあり方、「費用」については、施設の利用料金やイベントの参加料などを設定する上で参考になる調査であると考える。
「(4)スポーツ施設について」
・今回は、「公共のスポーツ施設」についての希望を調査した後、本府で不足している施設についての調査項目を追加している。
また、第2期スポーツ基本計画では、民間企業と連携しながら1億総スポーツ社会を目指しており、今回は、国の調査に合わせて「民間のスポーツ施設」についての希望も追加している。「公共のスポーツ施設」と「民間のスポーツ施設を対比することで、公共施設や民間施設へのそれぞれの期待、求めている役割を知ることができると考える。
・「京都府の競技力向上のための環境整備」については、大分県が作成した調査を参考としている。この調査は、チャレンジスポーツ分野に対して、府民が望んでいる施策を知る上で参考になる調査であると考える。
「(5)地域のスポーツ振興について」
・「地域のスポーツ振興」の効果や、今後力を入れてもらいたいことについても、国の調査に合わせている。少子高齢化社会、地域の過疎化が進む中、地域の方々のスポーツに対する期待を知る上で参考になる調査であると考える。
・「総合型地域スポーツクラブ」の質問については、「知っている・知らない」、「加入したいか・加入したくないか」、「入りたくなるための条件」の3点の調査とし、未だ、「総合型地域スポーツクラブ」は認知度が低い状況であるため、今回も深く掘り下げた調査は控えることにした。
「(6)障害者スポーツについて」
この項目独自で取り上げた障害者スポーツについての調査は、「障害者スポーツの認知・普及」「障害者アスリートの競技力向上」の2観点、2調査としている。この2調査である程度、府民の障害者スポーツの普及や競技力向上に関する意識について知ることができるものと考える。
また、その他の調査項目においても、障害者スポーツに関連、または配慮した調査を多く取り入れており、様々な調査から障害者スポーツに関する意識や考えを拾えるように調査内容を工夫している。
「(7)ワールド・マスターズ・ゲームズについて」
本府でも開催されるワールド・マスターズ・ゲームズ2021関西について、認知度とどのような関わり方をしたいのかを調査する。特に30歳以上であれば誰もが参加できる大会であり、地元開催競技への興味・関心や「する」「みる」「ささえる」の参画意識については、ぜひともおさえておきたい調査であると考える。
次に、調査票(案)作成にあたって工夫した点について説明する。
・まず心がけた点として「見やすさ、わかりやすさ、答えやすさ」を重視し、作成している。また、京都府広報監「まゆまろ」を挿絵に取り入れ、親しみやすさを演出し、見た目からくる拒否感が少しでも薄まればと考える。
・「(6)障害者スポーツ」の説明でふれたとおり、第2期計画の趣旨を踏まえ、障害者スポーツの視点を踏まえた問いかけや選択群を多く取り入れている。
・関係部局からの意見については、できる限り調査に反映させている。
・最後に24年度版の京都府の調査では、「1つだけの回答」の設問形式が多くみられたが、複数回答の方が答えやすい調査については、「いくつでも」の問いかけに変更している。こちらの方が、府民の意識の全体傾向が把握できるのではないかと考える。
イ.調査票(案)について
○委員
「京都府が東京パラリンピックに向けて、障害者スポーツの競技力向上に取り組むべきことはどのようなことだと思いますか。」という設問であるが、障害者のスポーツ実施率が学校卒業後1%に満たないという実態の中で、パラリンピック選手のためのこのような調査が必要なのか。それより「障害者の方が日常的にスポーツを行うためには、どのような手立てが必要だと思われますか」、という設問がいいのではないか。やはり京都府として障害者の方にスポーツをより広くやっていただくためには、そういう設問の方が適切ではないかと考える。
スポーツ庁、それから日体協でも障害者の日常的なスポーツをどのようにするか、また交流をどのようにするかという方向で現在動いていると思う。パラリンピックに向けての競技力向上への取組もすばらしいとは思うが、やはり我々はもっと日常的に障害者の方に対してどのようなことをしていくのかという視点を持って取り組むことが必要ではないかと考える。
○委員
今の障害者スポーツの意見に関連して、この調査は18歳以上の方3,000名を無作為にということになると、障害を持った方も含まれるという認識でいいとは思うが、そのような場合、やはり自分自身が障害を持っているかどうかで回答がかなり変わると思うので、障害の有無を聞いた方がいいのではないか。実際に聞くことは難しいような気もするが、その点についての調査も必要ではないか。実際に障害を持っていながらもスポーツをしたいとか、現在スポーツをする環境のあるなしについて調査するということは、今後のスポーツ環境等々を考える時、参考になるのではないか。
○議長
文科省や他府県の調査で、そのような項目はあるか。
○事務局
3,000名の無作為調査であるで、実際にアンケートに答えていただく方は、健常者も障害者もいると思うが、障害者の方については、別途違う調査も行われる予定としているので、そちらを主に参考にしたいと思う。このアンケート調査については、分けずにいきたいと考える。
○委員
今回はこれでいいと思うが、次回は一般の方が障害者の方に対して目を向けるという意味で、やはりそういう観点がある調査の方が良いと思う。一般の方からみて、障害者の方が皆さんと同じように「スポーツをするためにはどのような手立てが必要だと思われますか」、というような設問が次回の調査の時にあれば、一歩進むのではないかと思う。
○委員
この実態調査は、国や地方自治体など、様々な調査票を参考にして、今回このようにまとめられたということだが、やはり国との比較を検討するにあたって、本来であればナショナルデータベースみたいな形で、国と同じ設問を設定した上で、京都府独自の設問を加えて調査することが大事だと思う。先ほど言われた障害者スポーツの設問は、健常者から見た観点あるいは障害者自身から見た観点での調査という点で、非常に大事になってくるのではないかと思う。それと、やはり京都府独自の設問を加えることが必要なのではないかと思う。
○委員
今、京都府独自の設問の必要性について意見があったが、先ほど運動遊びガイドブックを拝見し、この運動遊びガイドブックでは、「子ども」という表現のところで「幼児期の子ども」という言葉の使い方をされているのをみて、京都府は幼児期の運動やスポーツに力を入れているのが伺える。調査票(案)の地域のスポーツ推進に関する設問で、「あなたは、府内各地域において積極的にスポーツ活動が推進されることで、どのような効果を期待しますか」「スポーツ活動をさらに推進させていくために、国や京都府または市町村に今後どのようなことに力を入れてもらいたいですか」という設問があるが、その回答の選択肢の中に、「幼児期」という文言をあえて特化して入れた方がいいのではないかと思う。「子ども」という表現は、おそらく小学生以上という印象が強いのではないかと思う。スポーツ基本法が制定されて、スポーツ基本計画の中で初めて「幼児期」という文言が計画の中に入ったことは、前回の小委員会やこの審議会でも意識をしてお話しているところであるので、「幼児期」は非常に重要なカテゴリーとして扱った方がいいと思う。
○委員
平成24年度の京都府民のスポーツに関する調査で、「学校体育・スポーツや子どもたちの体力について」という調査項目がある。体力傾向については国の調査を参考にし、今回の調査ではできる限り調査内容を精査するということで小委員会で確認させていただいたところだが、「運動部活動の参加意義」の調査項目について、現在、特に中学校の部活動のあり方等々がクローズアップされる中で、一般の保護者が運動部活動に対しどのような参加意義を感じているか、何を求めているかといったあたりについて、何か国の関連調査、あるいは参考にされている調査があれば、教えていただきたい。
○事務局
小委員会に出させていただいた調査票案では、その調査項目は当初入っていたが、調査項目数が50を超えていたこともあり、あえてこの項目は削除させていただいたという経緯がある。新体力テスト等の質問の中に、このような運動部活動に関する質問等もあり、そのアンケートではかり知れるのではないかと考え、設問数を精選し、回収率を上げるという考えのもと、今回は省かせていただいた。
○事務局
今回は設問数の精選ということもあり、この学校体育に関する部活動を含む調査を大幅に削除しているが、スポーツ庁や文科省で部活動自体に関する調査ということで、抽出調査ではあるが実施されている。その調査では、生徒、教職員、保護者を対象に調査を展開しており、保護者の意向が把握できるのではないかと思う。ただ、京都府の調査ではないので、あくまで全国的な傾向を把握する調査である。
○委員
運動遊びガイドブックを配布され、取組を推進された結果、子どもたちがこのように変わったというような取組の効果があれば教えていただきたい。
○事務局
この運動遊びガイドブックについては、昨年度末に完成し、今年度早々に各小学校や幼稚園に配布をさせていただいてるところではあるが、現在周知に向けて啓発活動に努めている段階である。それぞれの幼稚園や小学校からは反響をいただいているが、今回の調査対象としては考えていない。
○委員
別のところで効果を確かめられるという予定や計画はあるのか。
○事務局
この運動遊びガイドブックの効果として、直接的にこのような結果が得られたというようなことをつかむことはなかなか難しいとは思うが、あくまで子どもたちの体力や運動能力の向上ということを主眼に作成をしているので、1つの指標としては、体力・運動能力の変化を通じて、その効果をみることができるのではないかと思っている。
○議長
今後の進め方について、事務局から説明をお願いする。
○事務局
この調査票案は、これまで、小委員会も含め、特に回収率を高めて、できる限り多くの府民の方々からスポーツに関する現状について御意見いただけるよう、多岐にわたった調査項目を精選し、作成した。本日いただいた貴重な意見を、事務局でもう一度精査させていただき、後日、最終案を御提示させていただきたいと思う。この調査は9月実施を考えており、細かいところについては事務局の方に一任いただければと思う。