ここから本文です。
令和6年2月26日(月曜日)午後3時から同4時30分まで
京都府医師会館会議室「212・213」※WEBも併用
(出席委員)
松井道宣、吉田享司、藤田哲也、野川晋司、水野加余子、坂野晴男、河合美香、木村祐子、
中西純司、藤林真美、松永敬子、小林千紗、杉浦正省、片山幸男、川﨑浩孝 15名
(欠席委員)
袋布充、村上昌司、高山優子、前迫亜紀、梅澤優司 5名
(事務局)
相馬指導部長、井上保健体育課長他事務局 16名
(1)開会
(2)あいさつ(会長)
(3)報告事項
ア今年度の事業報告について
イ「第2期京都府スポーツ推進計画(仮称)」中間案に対するパブリックコメントの結果
について
(4)協議事項
ア「第2期京都府スポーツ推進計画(仮称)」最終案について
イ「第2期京都府スポーツ推進計画(仮称)」パンフレット案について
ウその他(策定スケジュールについて)
(5)閉会あいさつ(相馬指導部長)
【説明(事務局)】
今年度のスポーツ関連事業について報告する。
資料の1ページに京都府民総合体育大会について掲載している。今年度はすべての競技を実施することができた。市町村対抗の総合成績は、2月11日開催の最終競技が駅伝大会だったが、そこまでは京都市と亀岡市が同点で1位という状態で最終競技を迎えていた。地元の福知山市が一区で区間賞を取り、大変盛り上がりを見せたレースとなった。結果としては、京都市が6連覇で駅伝の優勝をし、市町村対抗も京都市が30回目の総合優勝に輝いた結果になった。特に駅伝大会では、中学生から社会人までが、たすきをつなぎ、家族もたくさん観戦し、子どもから高齢者まで沿道でたくさんの応援があった。まさしく、「する」「みる」「ささえる」スポーツの象徴といった、多世代のスポーツ交流を垣間見ることができた大会であった。
資料6ページには10月に福知山の三段池公園で実施された府民総体の総合開会式、オープニングフェスティバルの様子を掲載している。子どもと高齢者が一緒にできるニュースポーツ、プロバスケットボールチームとプレーができるイベントもあり、非常に多くの方がスポーツを楽しむ1日となった。また、今年度はグルメブースを新たに設置し、多くの方々が利用された。スポーツと何を結びつけるのかという側面から考えても、スポーツとグルメは「する」スポーツと「みる」「ささえる」をつなぐ大きな役割があったと改めて感じたところである。
資料7ページからは、京都府競技力向上対策本部事業でもある、京とアスをつなぐ応援サポート事業、トップアスリート支援の対象選手やチームの結果を載せている。京都府を代表する選手を選出し、活動費を支援する。そのことによって、成年選手の活動の充実につなげる。それが国体や全日本選手権といった舞台で、多くの選手が活躍することに繋がっている。
資料9ページは「京の子どもダイヤモンドプロジェクト京都きっず」についての報告である。今年度も多くのきっずが活躍をした。平成24年度にスタートした事業であり、小学校の4年生から中学校3年生までの6年間を通じた一貫指導体制である。次年度からは第13期生がスタートするという歴史を数えることとなった。第1期生につきましては次年度、大学の4年生になるところまで成長している。この間、修了生の中には、フェンシング競技の第2期生がワールドカップの団体で優勝し、バトミントン競技では第1期生が日本代表に選出されるといったこともあり、今年のパリオリンピックの候補選手も出てきている。今後の活躍がさらに期待される。現行のスポーツ推進計画でも、また次期の計画にも、全国に誇れるスポーツ施策として、ジュニアの一貫指導体制を掲げている。京都府ゆかりの選手の活躍で、府民が元気になれることを期待している。
資料10ページからは、国民体育大会関係についての報告である。鹿児島国体では、最終日まで男女総合の入賞をかけた白熱した戦いが繰り広げられた。惜しくもわずか5.5点差で、男女総合は9位となり、8位以内入賞の目標は達成ができなかったが、女子総合については8位入賞という素晴らしい活躍を見せた。中でもウエイトリフティング競技は男女総合優勝を果たし、8競技13種目30名が優勝している。国体の舞台でもきっず修了生が活躍をし、フェンシング競技で優勝し、カヌー競技でも入賞するといった活躍がたくさん見られた大会であった。
資料12ページは先般終了した国民スポーツ大会へと呼び名が変わっての第1回目となった、第78回冬季大会の成績である。フィギュアスケートの少年女子のペアが優勝し、これまでの強化策が着実に成果にあらわれていると実感をしたところである。国体、国民スポーツ大会の目標である男女総合8位入賞、これを目指した競技力向上の取組を続けているところであるが、昭和63年京都国体以降、昨年の令和5年までの34回の中で18回、男女総合での入賞を果たしていることが京都府の特徴であり、52.9%の入賞率を記録し、それに準ずる順位もずっとキープしており、非常に喜ばしい成績を続けている。これについては、人口同規模の他県と比べても類を見ない、全国屈指の競技力の高さを維持している状況である。この高い目標を、現行のスポーツ推進計画、また次期計画にも掲げている。これも全国に誇れる京都府の特徴的な目標である。各競技団体が常にこの目標を口にし、京都府のスポーツ界が一致団結していることを大変心強く感じている。
資料13ページからは、京都府ゆかりの選手の国内外での競技結果を掲載している。所属の欄には、京都とのゆかりがわかるように、出身高校名を記載している。より選手を身近に感じていただき、応援、支援をしたくなる情報発信にも力を入れていきたい。
最後、資料21ページからは、高校、中学の全国大会の結果を記載している。ジュニア世代においても様々な競技で活躍するすばらしい活躍を見せた。令和8年度には、近畿ブロックでインターハイも開催をされる予定である。ジュニア世代の勢いが京都府全体の勢いに繋がるよう、引き続き取り組んで参りたい。
以上簡単であるが、今年度の事業報告とする。
【質疑応答】
特になし
【説明(事務局)】
第2期京都府スポーツ推進計画(仮称)中間案に対するパブリックコメントの結果について説明する。資料1には、パブコメの結果の概要を、資料2には、パブコメの意見要旨を掲載している。
第2期京都府スポーツ推進計画(仮称)中間案について、令和5年12月15日から令和6年1月12日まで、約1ヶ月にわたり、パブリックコメントを募集したところ、総計98名から129件のコメントが寄せられた。2枚目に記載している回答者の属性では、スポーツ競技団体の役員の方や、子どもたちへ運動・スポーツを指導する学校関係者、地域のスポーツクラブを運営している方から多くのご意見をいただいた。
その内訳は、スマートスポーツ関係が26件、エンジョイスポーツ関係が18件、チャレンジスポーツ関係が16件、環境充実関係が30件、その他39件となっている。意見が多く寄せられた内容として、スポーツ施設の整備に関すること、スポーツを行う環境に関すること、スポーツ習慣に関することなどがあった。各分野の主なコメントを、2枚目の裏面に記載した。
スマートスポーツでは、「する」「みる」「ささえる」をバランスよく実践することで、より一層健康で文化的な生活へと繋がると期待する。エンジョイスポーツでは、子どもたちが運動やスポーツを好きになるためには、様々なスポーツを経験する中、楽しくて、やってみようと思える気持ちを育むことが大切だと考える。チャレンジスポーツでは、京都府ゆかりの選手がオリンピック・パラリンピックや世界選手権をはじめとする国際大会において、活躍することで、京都府民に活力や元気を与えてもらえるものと確信しており、スポーツにおける重要な施策と考える。スポーツ環境の充実では、近隣府県と比較しても、京都府のスポーツ施設が貧弱である。数も規模も、さらなる充実の検討を要望。その他では内容が多岐にわたり、資料が膨大になりすぎて、全体を読める人が限られると考える。といった内容となっている。
これらを踏まえ、示した中間案から大きく項目の追加や内容の変更する必要はないと考え、掲載資料の最新データへの更新や文言の整理を中心に修正していく方向で進めている。
なお、その他であった意見の中で、見やすさ、わかりやすさへの指摘については、パンフレット版の作成やホームページの掲載方法を工夫するなど、府民向けにわかりやすく周知させていきたいと考えている。以上を説明とする。
【質疑応答】
特になし
【説明(事務局)】
掲載資料の最新データの更新、文言の整理等を中心に修正を行い、1月26日に関係部局との検討会議を行い、2月13日に審議会の委員の6名で構成している検討小委員会にて、意見をいただいた。その意見も含めて修正を行い、今回の最終案となる。ここでは更新した資料や主だった修正について伝える。
それでは最終案1ページ、新旧対照表1ページ。(3)京都府民が持ちたいスポーツごころの醸成において、前計画のテーマであったスポーツごころを引き継ぐことで、スポーツごころを「気づく」から始まり、「意識する」へと進み、そして「実践する」という順を追い、さらにそれが幾度となく繰り返され、継続されることにより、醸成されていき、より豊かになっていくという説明を追記している。
次に最終案の4ページ、新旧対照表2ページ。「マイスタートKYOTO-SPORT-STYLE」のイメージイラストにスポーツごころを芽吹かせ、広め、深め、高めることは、スポーツを通じた元気な京都府という大きな花を咲かせます。そのため、本計画では、府民の皆様それぞれがスポーツへの様々なきっかけをつくれるよう、4つの花びらに運動・スポーツに親しめる取組を乗せているイメージの説明を追記している。
次に最終案5ページ、新旧対照表3ページ。スポーツをめぐる社会状況の変化(1)社会情勢の変化、人口減少と少子高齢化の本格化において、本文中の人口推移の数値については、令和5年12月公表の将来人口推計値を踏まえた数値に修正をしている。
次に最終案10ページ。新旧対照表5ページ。(2)総合型地域スポーツクラブ育成状況において、府協議会加盟クラブの一覧を掲載し、府協議会について説明をしているが、府内の地域スポーツクラブが加盟の要件を満たしていなくても準加盟クラブとし、将来的に全国協議会へ登録を目指す説明を追記している。
次に最終案12ページ、新旧対照表5ページ。(3)子供の体力の推移。(4)運動・スポーツが好きな子どもの推移において、中間案においては、令和4年度の調査の結果から、全国と京都府の比較を行っていたが、京都府スポーツ推進計画策定後の子どもの体力合計点や、運動・スポーツが好きな子どもの推移がわかるようにグラフを差し替え、本文中には京都府の子どもの特徴を追記している。
次に最終案18ページ、新旧対照表6ページ。最終案17ページまでは、本府のスポーツに関する現状の課題について述べた後、唐突に第1章が始まっていたため、第2期京都府スポーツ推進計画の具体的施策を、イメージとしてわかりやすくするために施策体系図を挿入している。
次に、最終案27ページ、新旧対照表8ページ。先日の小委員会において指摘いただいたエンジョイスポーツの推進指標において、どの項目も小中学生の数値設定となっているため、幼児期の子どもの指標として推進指標4に、就学前の子どもが楽しく体を動かす習慣を身につけるため、運動機会の場を府内全域に展開するという記載を追記している。
最後に最終案41ページ、新旧対照表8ページ。柱1スポーツ施設の充実と有効活用、ハード面の現状と課題及び具体的施策1.子どもたちの夢と憧れの舞台となり、府民が誇りを持つことができる施設環境の充実において、京都府におけるスポーツ施設のあり方懇話会での内容を反映し、屋内スポーツ施設の整備検討を進める必要についての記載を追記している。
その他の修正については資料4の対照表にて、後程確認をお願いしたい。
以上で説明を終わる。
【説明(事務局)】
それでは資料5、第2期京都府スポーツ推進計画パンフレットについて説明する。今回の推進計画についても府民に興味を持って手に取っていただくためにパンフレットを作成することとしている。
表紙の右の下の部分、視覚障害者の方にも、印刷物の内容を音声で伝えることができるよう、音声コードを記載したいと考えている。また、その音声コードが記載されていることがわかるように目印として、切れ目を入れる必要があるので、パンフレットの形状は観音開きタイプではなく、冊子状にしたいと考えている。
冊子の裏面、スポーツごころを解説したページとなっている。下の図は、「マイスタートKYOTO-SPORT-STYLE」のイメージイラストとなり、スポーツを通じた元気な京都府という大きな花を咲かせたい願いを込め、府民の皆様それぞれがスポーツへの様々なきっかけをつくれるよう、4つの花びらに運動・スポーツに親しめる取組を乗せた描写となっている。今回は全計画に倣って模式的に描いておりますが、見栄えを整えていく予定である。
1ページ目は左側から計画策定の趣旨、計画の期間、本府の運動・スポーツに関する現状と課題、新たな視点「マイスタートKYOTO-SPORT-STYLE」を簡単にまとめている。本府の運動・スポーツに関する現状と課題では、キーポイントとなる項目を取り挙げており、成人のスポーツ関連率、子どものスポーツ実施率、京都ゆかりの選手の国際大会、国民体育大会の成績、京の子どもダイヤモンドプロジェクト京都きっずを取り上げている。
次を開くと、スマート、エンジョイ、チャレンジ、スポーツ環境の充実の4分野それぞれをまとめている。構成としては左側に各分野の目標を、右側には目標達成に向けた推進指標を示している。そして下の方には具体的施策を記載し、右側のスペースには、施策や取組の写真、成果物などを中心に掲載しようと計画をしている。
スマートスポーツでは、誰もがスポーツに親しみ、健康で元気な生活を確立できるよう2027年に開催が決定している生涯スポーツの祭典、ワールドマスターズゲームズ2027関西のキャラクターデザインを入れ、スポーツイベントへの参加を促したいと考えている。
エンジョイスポーツでは、子どもの運動スポーツの推進をテーマとするため、スポーツに楽しむ幼児の写真を掲載しようと考えている。
チャレンジスポーツにおいては、アスリートの強化拠点として活用されている京都トレーニングセンターの写真と、国民スポーツ大会への士気を高める写真として、京都府選手団の集合写真を掲載しようと考えている。
最後に、スポーツ環境の充実では、府内のスポーツ施設や府民がスポーツに関わっている様子など、親しみの持てるスポーツ環境をイメージできる写真を掲載しようと考えている。
以上で説明を終わる。
【質疑応答】
〇委員
大きな話ではないが、1点だけ、小委員会のときにちょっと気がつかなかったことがある。
資料5のパンフレットで裏面に、スポーツごころのイラストを掲載しているが、ちょっと小さいかと思うので下の図とのバランス含めて、イラストを少し大きくしていただいた方がいいかと思う。あわせて、見やすいイラストを作っていただいているので、資料3の最終案の関連の1ページのところには、このイラストがないので、せっかくパンフレットに使っているのであれば、最終案にもあると、文字ばかりよりは親しみやすいかと考える。検討をいただきたい。
→●事務局
修正する。
〇委員
4点ほど指摘をさせていただきたい。
まず1つ目、3ページのスポーツの捉え方は以前の会議のときも話したが、運動・スポーツと明記することには異論は無い。だが、ここに書かれていることは間違っていると考える。スポーツを心身の健康や発達だとか基本法に書かれていると言われれば、基本法が間違いであり、スポーツというのは、自発的な運動の楽しみだと考えている。要は欲求充足である。これは学校体育と同じである。学校体育の教材は、競争要求を満たすための種目と、跳び箱やマット、鉄棒は克服欲求である。できないことをできるようになる。ダンスは表現や模倣欲求を満たすためにといったようにスポーツを教材として扱っているわけで、要するに欲求充足のための身体運動としてのスポーツが、実際このスポーツと呼ばれる。あともう1つ、学校体育には、体づくり運動や体ほぐしの運動があり、これは同じ運動だが、必要充足のための運動である。要するに人間が日常生活を送っていく上で、体力や健康を維持しないといけない。だから、必要充足のための運動は楽しくない。家でやるものや福祉だとか、健康づくりの運動は楽しくない。自分が日常生活を送るために体力維持するためにやるだけである。このように捉えると、運動・スポーツという捉え方は間違いではない。ただ、ここに書かれていることはそのようには書かれていないので、しっかりとスポーツとは自発的な運動の楽しみを基調とする人類共通の文化であり、狭い意味での運動は、健康づくりといった必要充足のためにやるのだという書きぶりにしていかないと運動・スポーツと明記することは成り立たないと思う。
2点目は、25ページと30ページに、学校部活動の地域移行と地域連携のことが書かれてあるが、市町村が今、モデル事業を進める中、京都府として何をやるかだと思うが、基本的に表記は地域連携が先だと考える。これはなぜかというと地域連携は、皆さんもご承知のとおり、学校の部活動に対して外部指導者を雇用するとか、学校教育法施行規則で認められている部活動指導員を雇用するとか、複数校合同部活動をやるといったものを地域連携とスポーツ庁は呼んでいる。地域移行というのは、イコール地域のスポーツクラブ化、学校の子どもたちの部活を地域のクラブ化するということを地域移行とスポーツ庁は呼んでいる。25ページと30ページに学校部活動の地域連携・地域移行と書かれていて、具体的施策として書く上で、市町村とどう連携を取るのかということは書かないでいいのか。
学校部活動を今、地域、市町村が一生懸命、どうしようかということで、モデル事業をやっている中で、市町村との連携というのが1つも出てこないのは疑問である。あと、これを矛盾する形で、31ページに、運動部活動の充実と書かれている。これから学校部活動を地域連携や地域移行していくようにスポーツ庁は令和5年から令和7年の期間を改革推進期間とし、令和8年以降は地域のクラブ化しようとしているのに、運動部活動を充実させるというのは私には抵抗がある。どういう意味で運動部活動を充実させるのか。実際スポーツ庁はもう令和10年か11年には、学校の部活を無くしたいと考えている。だから、学習指導要領をどのように書き換えるか頭を悩ましている。学習指導要領の総則には部活のことが書かれており、そこに部活のことが書けなくなる。では、どのような表記で、学校や地域の子どもたちのクラブを学校として責任を持つかということは非常に悩ましい。今、学習指導要領の改定も触れており、そういったことを考えると、この運動部活動の充実というところは、慎重に扱わなければいけないところであるが、余りにもさらっと書かれ過ぎて、違和感を覚えるというのが2点目ある。これに関係したパブリックコメントを見ると、学校や地域におけるスポーツ機会に関することで、この学校施設の使用の枠組みを作っていただきたいとか費用負担してもらいたいという項目がある。これは当然、市町村の管轄だが、体育振興会を含め、土日部活動と絡めて、どのように学校開放をするのかはどこにも書かれていない。スポーツ環境の整備分野でも、学校開放のことは一言もない。当然、市町村がやることなので、府として何かやることはできないと思うが、書かれていないのがこの2点目と関係したところである。
3点目は、eスポーツについてである。これがスポーツであるかは議論する必要はないが、障害者や高齢者が社会参加の機会として、eスポーツに着手していることがある。寝たきりの高齢者が普段、交流できないので、eスポーツやそういうものを使って社会参加を果たすとか、障害者が自分ではできないスポーツを自分がやったようにやるというように、パラスポーツの関連でeスポーツをどのように捉えるのかということは、どこかに書かれているのか。
最後に4点目が、10ページの総合型地域スポーツクラブだが、本当に京都府は登録認証を進めるのか。日本スポーツ協会のデータを調べても最初が1015しか登録していない。現在3800ぐらいの総合型クラブがあるが、コロナ禍を経て3500ぐらいまで減り、そのうち1100ぐらいしか登録してない。3分の1ぐらいしか登録していない。全国協議会に入って登録はしても認証されるのかどうかわからない。こういうものに、果たして地域のクラブが登録認証することがいいことか。それと京都府の連絡協議会が旧の連絡協議会と、この登録認証するための連絡協議会が2つあることが問題である。何とか京都府の中で総合型クラブをよくすることができないのか。全国に登録認証するよりもまず京都府として総合型クラブを学校の部活動の受け皿として、どのようにして向上を図るのか、そういった点をどう考えているのか、これも全部市町村任せなのか、その辺がこれを読んでも見えてこない。仮に、これを2024年から5年間のマスタープランとして2029年までやるとするなら、すでに学校部活動の地域移行は、令和7年以降からやっているから、ほぼ完了している。移行期間もあるが、このような視野を持って、どういったお考えでこの4つの書きぶりになっているか。お答えをいただきたい。
→●事務局
スポーツの捉え方は、ご指摘をいただいた中身の検討を進めたい。スポーツがまだまだ府民の中には壁が高いというところがある。日常の運動というものに意識をしてもらい、階段昇降なり自転車に乗るということを意識し、それもスポーツだと認識をしていただくために、このような文言の使い方をしている。委員からいただいたご意見も参考にし、検討を進めていきたい。部活動の地域移行については、連携の方が外部指導者や複数合同部活動ということで、委員の指摘どおりだが、京都府としては、3月に推進指針を公表する予定である。部活動ができないところから、地域移行、連携を進め、現在、部活動が成り立っているところを、わざわざ地域移行に持っていくという方向性ではない。今、困っているところに何かしらの手だて、支援をしていくということを京都府として進めている。
学校開放については、記載はないが、開放型地域スポーツクラブを平成28年から進めており、現在10クラブが学校の施設を使いながら活動を進めている。一般開放も特別支援学校も含め、年10日ほど各学校から開放できる日を集約し、教育委員会のホームページに公表し、希望するところは施設を使っていただくということを行っている。
eスポーツは、社会参加の機会ということで府の総合計画にもあり、eスポーツというものをスポーツととらえるように国の方に問いかけているところである。この前もサンガスタジアムで行わており、高齢者の方がゲームをすることによって刺激を受け、そこに交流が深まっていくということもある。これらについてはこれから研究を進めていきたいと考えている。
総合型のクラブについては、京都府としては登録を進め、促していく。登録までたどり着いていないのが現状だが、先ほども説明したように、京都府では加盟に至らなくても、準加盟という形で国への登録を進めていきたい。国も総合型クラブへの支援を、登録のクラブに進めていくという方向性があるので、登録進めていきたいと考えている。以上です。
〇委員
言葉を返すようだが、学校部活については、土日に教員は部活ができなくなるというのはご存じか。その状況の中で、兼職兼業をどうするのか、市町村の教育委員会含め考えている。奈良県では、知事が部活はもう地域連携・地域移行すると発言し、熊本市は、学校に部活を残し、教員に謝金をちゃんと払い、土日も兼職兼業をし、教員がやりたい競技をやってもらい、謝金を払う。平日の部活動についても教員にそれなりの謝金を払うというように、部活動を学校に残すと熊本市は決断をしている。このように各都道府県が方針を出してやっている状況である。京都府の場合、どのようにこの地域連携・地域移行を進めていくのか。部活に対してやる気のある先生たちは、土日に部活ができないことは、悲しんでおられ、逆に、やらざるをえないという先生にとっては、これでちょっとほっとしたという、それぞれの教員の立場の中、働き方改革から出てきた議論だが、子どもの豊かなスポーツライフを作るという観点に立てば、どのように教員が関わり、地域の子どもとして地域社会が育てるのかといったことを京都府として考える必要はないのか。総合型クラブについても、私は日本体育協会の委員を15年ほど務め、総合型クラブの推進の担当をしたが、この登録認証については、結局はしごを外しているのと同じであると考えている。国は補助金も300万ほど出し2年間で作りなさいと言い、そのあと登録認証をやりますと言った瞬間に、認証登録をすれば国として支援をすると。ところが加盟しなければ支援はしないというのは、はしごを外しているような状況である。そのような状況を作らない、格差や不平等を作らないために、どのように総合型クラブの質的向上を図るのか、府としてあるいは京都府スポーツ協会を含めて、学校部活動と連携を図っていくのかは、計画など表記する必要があるのではと個人的には考える。以上です。
→●事務局
まず、部活動の地域移行のことだが、この推進計画と並行して、京都府の部活動の連携・移行をどうするのかというガイドラインを作成している。3月末までに市町村にお示しができるように、最終の準備を進めている。その中に京都府の方向性として部活をどのように考えていくのか記載させていただいている。新しい地域でのクラブ活動、並行して進むであろう学校の部活動ということについても触れ、市町村が地域に移行しようと思ったときにはどんな手順を踏めばよいのか、ガイドラインの中に盛り込もうということで準備している。藤原が冒頭に申したように、京都府としての地域移行は、一斉に動かすということではなく、新しく地域での活動も行われるし、学校で何も問題がなく、今の部活動でもできているということであれば、その部活動を平行してやっていく。国は一斉にすべてを動かそうということで集中期間と申していたが、移行期間に移ったこともあり、学校の部活動と地域の活動は並行していく。京都府としてはこれを推進していく方向性を出せないかと、今、最終のところに来ている。地域移行のことについてはこのように補足させていただきたい。
〇委員
地域移行・地域連携については、それぞれの地域で状況が違い、ガイドラインは必要ないと考える。
基本的に国の実践報告書を見ると、6つぐらいのタイプを出しているが、総合型クラブに受けてもらう、或いは民間のスポーツフィットネスクラブがインストラクターを派遣するとか、あとスポーツ協会が人材派遣するといった様々なパターンを示しており、それを各市町村が自分たちの状況に合わせて選べばいいことである。今回の令和5年から令和7年は改革推進期間、以前は令和5年までだったが、コロナ禍があったので、スポーツ庁は期間を伸ばし、この期間に改革を推進するが7年以降に改革をやっていってもいいと地域間格差を考慮してのことである。ガイドラインを作るにしても、府が作るよりも市町村の役割だと私は思う。ただ、京都府として、各自治体のガバナンスを図っていくのか、各自治体に部活の地域移行をどう進めるのかということは京都府としては推進していかないといけないかもしれないが、これは各市区町村の教育委員会が、どういうやり方を選ぶのか、各市区町村に任せるべきである。府としてガイドラインを出してしまうと、独り歩きし、各市区町村が横並びに同じようなことやっていくので、そうであると地域特性がなくなると思う。だから、奈良県は方針しか出しておらず、あとは各市町村にお任せする。教育委員会で、どのようにやっていくのか考えて欲しいというローカルガバナンスを大事にしていくのがこの学校部活動だと思う。あくまでも子どもの豊かなスポーツライフを、学校と地域とともに作っていくという視点に立たなければ、単なる働き方改革だけの議論では、一番の被害者は部活をやりたい子どもたちとなることを肝に銘じておく必要があると思う。こういった議論も小委員会の方でやられたのか。私は疑問持ったのだが、小委員会でそういう疑問が出たのかどうかについても、教えられる範囲で教えていただけるとありがたい。
→●事務局
委員がおっしゃっていただいた思いは私たちも同じであり、当然ガイドラインを作って出したら終わるものではない。なぜこれを作ったのか、市町村にはどのような役割をしていただきたいのか、作った後に説明をしていくことが必要であると考えている。この推進計画と並行して、地域移行に関するガイドラインも同じように進んでいくことになるので、どちらかを置き去りにするようなこともなく両者をリンクさせながら進めていきたいと考えている。
→〇会長
小委員会でも議論をさせていただいており、何も議論しなかったというわけでありませんので、お伝えをしておきたい。今のご指摘をいただいて、本計画におけるスポーツの捉え方ついては、スポーツ基本法というのを前提としても、欲求充足のための運動のあり方、或いは必要充足のための運動のあり方も欲求充足のスポーツにつなげていくということが正しい方向のスポーツのあり方だと思うので、書きぶりの検討をお願いしたい。また、部活動の地域移行、地域によって事情が違い、例えば、1つの学校では部活ができなくなったときに、いくつかの学校合同で行うという視点もあり、もう1つは、先生方の働き方改革によって課外授業の時間に部活動指導をすることが難しいという先生が出てきているということは間違いなくあり、このような場合は地域の指導者にゆだねるというものもある。委員がおっしゃったように最終的には、子どもたちの運動環境をどのように保つかという視点になるので、そのあたりは地域の需要に合わせて検討する、それを京都府として支援をするというような立場を明確にしておくというのはどうか。
〇委員
運動・スポーツの捉え方は委員長のおっしゃる通りで、望ましいのは、必要充足で健康のためやっていたが、そろそろ勝ちたいなと思うと競争要求となり、それを満たすというスポーツの移行はもちろん大事だと思う。あと、学校の部活の地域移行も用語を逆にして欲しいが地域連携・地域移行の方が正確な用語だと思う。この辺りも、ガイドライン作成されているのであれば少し盛り込んでいくとか、市町村が状況に合わせて取り組んでいくと、子どもの豊かなスポーツライフをどのように作るかという観点から、この地域連携・地域移行を考えないといけないことを補足された方が、各市町村がやりやすいではないかと感じる。
〇会長
今の事務局と委員のやりとり聞いていても、修正の余地は十分にあるかと思うので検討いただきたい。eスポーツについては2年前にスタートしたときとは見方が変わってきているので、少し書き換える必要もあるのかなと思う。
〇委員
資料3の最終案のそれぞれのデータの見せ方だが、まず9ページのところで、成人のスポーツの実施率のところでは、京都府と全国と横並びになっていて比較がしづらいと思う。全国も右肩上がりで平成18年からここ20年で上がってきており、何か理由か根拠がわかるといいのかと思ったのが1つ目である。あと京都府については、平成26年から、このスポーツ推進計画によって着実に成果が上がっていると思う。令和4年のところで、週1回が60%近く、週3では3割を超えているので、着実にスポーツ推進計画の成果が上がっていると思われるので、そのあたりをもう少し一般の方にもわかりやすいような形で書かれると、この計画うまくいっているなっていうことが確認いただけるのかなと思う。あと、同じく12ページと13ページの子どもたちの体力の推移、或いは好きかどうかというところで小学校男女、中学校男女でそれぞれグラフのユニットが違い、おそらくデータをグラフいっぱいに見せたいと思われたのか、差が広がっているが、実際にユニット合わせてみると、京都府が全国と比べて低いが、男子に関してはそれほど差がないと思う。女子は若干低いと思うが、これだけを見ると、全国より悪いような見え方になると思うので、小学校男女それぞれのユニットを合わせるような形でもう少し幅を広く取って、図の作り方を工夫されるといいのかと思う。あと13ページのスポーツが好きな子どもの推移というところで、これも合わせるといいと思う。そうするとおそらく、男子は体力テストの結果と一緒で、全国と差は見えないかと思う。このデータの中で大変興味深いと思ったのはコロナ禍のことで、全国も京都府も、コロナ禍によってスポーツが好きな子どもの推移が落ち込んだが、またぐっと上がってきており、ここの文章による説明のところで、今後に対する課題のような、書きぶりがないのかと思う。ぜひ、コロナ禍から持ち直しているので、京都府としても今後、スポーツが好きな子どもたちを増やしていきたいという文章が加筆されると良いのかなと思う。いずれにせよ、このグラフだけ見ると悪そうに見えてしまうが、実際には若干数値としては低いが誤差範囲かなと思われることと、今後の課題として、さらに活躍していきますよということが示せると良いのかなと思う。
〇会長
みんなでスポーツを取り組みましょうかという中で、もうちょっと前向きに考察し、これからも伸びていく形の書きぶりということですね。あまり悪い、悪いというよりは、良いことに注目して書く。実施率が上がっているのは、何か要因は、わかっているのか。
→●事務局
何かエビデンス的なことを拾っているわけではないが、調査の中では、体育の授業でICT機器を活用することにより、「わかった」とか「できた」ということが増えましたかっていう質問に京都の子どもたちは数値が高く、全国順位は別に比較するものではないが、上から数えると高いところに京都の子どもたちはいる。おそらく、コロナ禍に、学校体育を中心にこのICTを使った体育授業の改善を試行錯誤しながらやってきた部分があり、その結果、子どもたちが「わかった」「できた」という楽しいとか体育が好きだということにつながり、V字回復をしていることは現場の先生方のお力があると考える。もう少し自慢してもいいのではないかということだと思う。
事務局
総合型クラブのことで、少し補足させていただく。京都府の総合型の連絡協議会は2つに分かれたわけではなくて、1つでいこうと考えている。登録という作業のステップが入ったが、登録するクラブと登録しないクラブに分かれてしまうのではなく、京都府の連絡協議会を1つとして、その中に登録するクラブであったり、登録を目指すクラブであったりするが、京都府の連絡協議会に加盟をしていただく。その加盟には条件はあるが、条件を満たさなくても準加盟としてやってきたことを発展的に継続していくために、連絡協議会を新しくしている。委員のおっしゃっていただいたように、地域連携となったとき、受け皿という言葉があるが、実際に受け皿になれるのか。総合型クラブについては多くのクラブが高齢化、形骸化していて、とてもではないが受け皿にはなれない、または指導者がいない。登録をしている後任の指導者がいない等いろいろな課題がある。何とかそういう条件を満たしていくステップを踏んでいけないかということで、連絡協議会は登録しているところや準加盟のところを皆さんに呼びかけ、地域連携について勉強、研修をしていこうという取り組みをしている。実際に、指摘にあったように全国では、一旦登録をしたけど、次の年に登録をやめてしまったという例も出てきてはいる。今後どのような形で進められるか、国の動きも見ながら、京都府の独自の積み上げてきたものがあるので、継承していきながら、登録を目指していけないかと進めている現状がある。またご指導いただければと思います。
〇委員
京都独自で準加盟・加盟という基準があるわけだが、これは日本スポーツ協会が登録認証するためには基準を満たしたクラブを登録させなさいと言っている。だから私は準加盟、加盟という基準があること自体が不平等、格差だと思っている。京都だけで、以前の連協はそういう加盟基準はなかったと思う。以前の全国SC時代は、加盟基準はなく、各都道府県に連絡協議会があり、この登録認証が出てきて、新しく連絡協議会を作り、人件費1300万つけますから、連協を作りなさいとなって旧の連協が残り、こことの確執がどこの都道府県も残り、現在は1つになっているのかもしれないが、過去の経緯はこういうことである。そもそも日本スポーツ協会が総合型クラブの加盟基準を設け、そこに足りないものを京都は準加盟と呼んでいる。その辺りが、私は京都府として本当に質的向上をどう図るのかと疑問である。県によっては、もう日本スポーツ協会の登録認証を受けないというところもあって、4つほどしか登録してないとか、4つで連携をやっていますというところもあり、それ以外は自分たちでやるというような県もある。その辺りをどのように整理し、総合型クラブ間で、格差、不平等を作らないで、地域のスポーツを推進していくのかっていうことと、先ほど言われたように学校部活動の受け皿、受け皿という言い方は失礼で、スポーツ庁は実施主体と呼んでいるが、実施主体として総合型クラブを考えているというが、それができるクラブは全国でも、私は100クラブぐらいしかないと思っている。3000のうち、ほとんどが総合型クラブとして間違った作り方をしているので、部活の実施主体にはなれない。なっているクラブは、長崎県の長与スポーツクラブはよくスポーツ庁が紹介しているが、もともとの風土で、3つの中学校を受け入れるという形で部活動の連携やっているが、クラブの作り方を間違っているところは、実施主体にはなれていないというのが現実である。これは京都府だけの問題ではない。多くの都道府県が悩んでいる問題であり、部活の地域連携も、結局は指導者派遣型が多く、土日は指導者を派遣し、複数の中学校を集め、そこでやってもらうというようなやり方が多く、総合型クラブが実施主体になれない。ぜひそのあたりを改善して欲しい。はしごを外さないように、作るときは作れと言っておきながら、うまくいかなくなったら、うまくいっているところだけを支援しますよというのは余りにも都合のいいことである。これは国がやっていることなので、仕方がないのだが、そのあたりは京都府だけはやらないというような、方向をぜひ見いだして欲しいなと、これはお願いでございます。
〇会長
大変、大切なご意見をいただいたと思う。最終案に係る審議ではあるが、もう一度、事務局と検討させていただいて、私の方で取りまとめさせていただくということでよろしいか。
(異議なし)
【説明(事務局)】
今後の策定スケジュールについて説明する。資料6をご覧ください。本日、協議いただいた貴重なご意見を整理した上で、会長ともう一度相談をさせていただきまして、府議会に報告をさせていただきます。その後、教育委員会にて議決をお願いし、策定・公表に向かっていきたいと考えております。
【質疑応答】
特になし
お問い合わせ