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平成28年2月24日(水曜)午後2時から午後4時
ルビノ京都堀川「松」
京都市上京区東堀川通下長者町下ル
○ 高等学校の未調査者数が第1回目に比べてかなり増えているのはなぜか。
● 2回目の調査実施時期である夏休み明けや2学期以降は、長期欠席や不登校になったり、進路変更をしようと考えたりする生徒が出てくる時期であり、生徒も保護者も調査を受けようとしないことがある。特に仕事と両立しながら通っている定時制課程に多い。希望して高校に入ってきたので、そのようなことは減らしていきたいとは考えている。
○ 未調査者の状況のうち、「その他」は外国籍とのことだが、昨今外国籍の子どもの未就学が問題になっているが、状況は把握しているのか。
● 他国籍の子どもたちは入学時にわかるので、人権にも十分配慮しながら、取り組んでいる。日本語がわからない場合は、加配措置をしたりいろんな形で支援している。子どもたちは日本語を覚えるのは早いが、保護者のほうが日本語を理解するのに時間がかかるので、例えば学級通信をひらがなを多く使ったものにするなどいろんな配慮はしている。
○ 府内では、就学義務がある段階での未就学はないのか。
● 年齢超過の場合は受け入れることは難しいが、義務教育段階では各市町で受け入れるように対応されている。
○ 高校の通信制は40歳ぐらいの人や10数年間在籍しているような人もいて、実体把握が難しい部分もあるが、府所管の学校であれば、なんらかの形で状況を把握する必要がある。
● 通信制で登録している20%ぐらいの方が今回の調査に応じているが、毎年登録手続き等で登校した際に、いやなことはなかったかを聞いてもらうよう各学校にお願いしている。ただ、学校に来ることが少ないので、なかなか難しい実態もある。
○ いじめ防止対策推進法では、学校外で起こったことであっても、双方に学籍があればいじめとして対応することとなっている。アルバイト先でのいさかいなど普通の高校生と世代の違う通信制の生徒の間でも制度的にはいじめになることもあるので、把握しておいた方が良い。
○ 通信制は未調査者の把握が難しく、整理上、若い年代層と分けて把握しておくことがいいのではないかと感じる。
● 法律上は在籍している生徒間なら何でもいじめになる。例えば、私学の通信制、府立の定時制でもそうなるし、年齢も22歳くらいから70、80歳代までいる。法律上の定義だけでいじめを正確に捉えるのは難しい部分もあるが、京都府では最低限、在籍し学校に来ている子どもたちのいじめは把握していきたい。
○ 各市町の解消率を見ると、一部市町を除いて、ほぼ100%に近く非常に高いが、解消について、各市町でどう捉えられているかは気になる。
● 解消率が高い要因ははっきりはわからないが、アンケートに記入した後、聞き取りもするので、そこで確認できれば解消に挙がってくる。ただ、解消しているが経過的に見ていかなければならないというものについては、学校で十分注意し配慮していると思う。
○ 第2段階の捉え方について、教職員の判断としてあげなくてもいいと捉えていても、本人や保護者の側がまだ続いていると認識しているケースがあるかもしれないが、その辺のケースがどう扱われるのかも気になる。第2段階は、第3段階に上がりそうなものや、経過観察の中であがっているものなど幅広いと思う。各市町でおそらく把握されていると思うが、この委員会では、何らかの形で把握できているのが良い。
● 第2段階の教職員の捉え方と保護者や子どもの思いにズレがあることは怖いことだと思うが、教職員は大丈夫だと思っているが、子どもたちが心に持っていたら解消ではないので、経過観察にあげていると思う。
○ 結果の公表で、第三者による検証等の努力義務があるが、この調査は学校でどのように活用されているのか。特に府立学校について、第3者による検証にまで至らないまでも、組織的な取組として現実に活用されているのか。
● 高校では、担任だけの判断で出すことはまずあり得ない。担任、学年部長、生徒部長、保健関係、管理職が入った校内のいじめ対策会議という会議をもって、このケースは何段階にあげようということを決めている。そこでフィルターをかけるので、担任の主観だけで決めることはまず無いと考える。学校によって違いはあるかもわからないが、何段階にいるか、未調査がどれだけいるかというのは、いじめ対策会議の中で情報共有している。また、スクールカウンセラーにも相談して、被害にあった子、加害となった子へのカウンセリングを行うなどの配慮もしている。
○ この学校ではこんな取り組みしてますよという良い情報の共有や、情報を広めてもらうことがあれば良い。
● 中学校や高校は教科担任や部活があるので、いろんな面で子どもを見ているが、小学校は担任が中心で、担任の主観だけでどの段階にするかを決める恐れがある。これがいちばん怖いので、既存の組織でもいいので十分に情報共有して取り組むように校長会等で伝えている。
○ 解決の捉え方として、とりあえず謝罪会をして、それが悪い流れのスタートになってしまいこじれているケースも全国的にある。生徒指導の問題として、児童生徒をしっかり理解し、その背景とか特性を踏まえる必要がある。それぞれの学校で第2段階の軽重をしっかり把握して、見ていく必要がある。そのことをどのように現場に求めていくかに意味がある。
○ 国の問題行動等調査では、不登校のうち友達関係の中でいじめが原因と言われたら重大事態になる。そのことについて検証されており、問題行動等調査の不登校の捉え方に手直しの予定があるかもしれないので、不登校型の一歩間違えるといじめとなるようなケースについて、現場レベルではしっかりアセスメントすることが大事だと考える。
● 不登校の調査をすると、そのきっかけとして、「いじめを除く友人関係」が多い実態があるが、その理由で学校が把握しているのか、保護者も納得しているのかと思うところはある。
○ 第1段階の件数からすると、同じ子が重複してやっている可能性もあり、そこが気になる。
○ 同じ加害者がいじめを繰り返しているような場合は、生徒指導的なことにもつながり、重大事態というより、教育委員会の方でも加害者への対応をしっかりバックアップしてやっていく必要がある。
○ 第2段階は30%ぐらいしか解消していないが、関係がこじれているものや家庭の課題、加害側、被害側双方の課題から、簡単に解消しないものもあり、当然であると思う。教員が解消したと思っていても、生徒間ではそうではないこともあり、むしろ解消していないケースがあることを学校側が認識していることは、良いのではないかと思う。そういうケースに対して校内の委員会がどういうふうに機能しているのか、あるいは機能させたいけどできてないということがあるのか、具体的なケースがあれば良い。
● 加害側が一人で被害側が多数いるというのはあると思う。家庭での虐待が要因となって、学校で複数の子どもに危害を加え、それがいじめとなっていることも考えられる。そういった子どもをどう支援していくかということが今後大切だと感じている。
○ いじめの態様のところで、「④ひどく叩かれたり、蹴られる」、「⑤金品をたかられる」、「⑥金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする」というのは、結構激しい態様であり、場合によっては刑事事件ではないかと感じる。それを第1段階、第2段階で未解消として見守っている状況が、府立学校でもあるということだが、複数回答なので、加害側と被害側が同じで繰り返されているのかもしれない。双方にどのように個別に対応されてるのか。
● このレベルになると、家庭謹慎や登校謹慎等の生徒指導処置のレベルとなり、お互いで事実確認をして、状況によっては警察が入ることもある。
○ 態様の「①冷やかしやからかい、悪口等」、「②仲間はずれ、集団による無視」、「③ 軽くぶつかられる」等も生徒指導対応になるのか。
● 個々のケースにより、双方の生徒から聞き取りをして判断する。人間関係がどうなっていくか、継続的にみて第2段階にあげることもある。学校がこれは生徒指導の対象だと判断すれば、生徒指導の対応をする。
○ 全日制で第2段階の中で解消までいっているものは少ないが。
● 現在、3月末にかけて、解消されていないものの状況を聞き取り調査している。卒業すれば別だが、急に解消するものでもないので、継続しているものは次の第1回目の調査に挙がってくる。
○ 調査結果の公表に関わって、例示として学校便り等で保護者に知らせるとあるが、そういうことをしている学校はあるのか。
● 学校により様々であると認識している。調査をしていることは子どもを通じて親に言っているので、何らかの形でフィードバックしている。概要のみか細かい数字まで知らせているのかは、学校によっていろいろである。
○ 学校によって違いはあっても、保護者に返していくことによって、意識を高めるという流れが必要である。
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