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平成27年5月13日(水曜)午後2時から午後4時
ルビノ京都堀川「嵯峨」
京都市上京区東堀川通下長者町下ル
○ 教職員用ハンドブックは、教職員に配られただけなのか、研修などで活用されているのか。
● 今回のハンドブックの活用に限らず、いじめの研修はすべての学校において実施するようお願いしている。 昨年度はすべての学校でしていただいていると認識している。
○ 前書きも含め、熱意が伝わってくるし、言葉ひとつひとつが吟味されていて、説得力があり、読もうという気になるものとなっている。
○ 研修については、どう効果的にするかが大切。できれば今後、効果的な校内研修の実践事例を紹介するなど知恵の共有があれば良いと思う。
● 効果的な研修の取組を各学校に要請するような工夫について検討していきたい。
○ 教職員が発見してから、担任一人で孤立したり、見て見ぬふりにならないよう、組織や職員室全体でサポートしていく雰囲気が何よりも大事だと思う。
● 京都には28,000件ほどの認知件数があることからも、きめ細かく見逃さずにやっていこうという雰囲気づくりは進んでいる。組織体制もできたので、あとはいかに情報共有し、皆でチームで取り組んで<いけるかが大切であり、外部のスクールカウンセラーやまなび・生活アドバイザーの協力も得ながら、充実を図っていきたいと考えている。
○ 担任を孤立させないためには、同僚の先生方の意識が必要。この資料を活用して、チーム支援できめ細かく状況把握や対応ができるようなきっかけを作っていただきたい。
● 昨日の中学校校長会でも、校内で必ず研修等でこの資料を活用することやチームとしての対応の大切さを伝えている。喉元過ぎると熱さ忘れるではなく、常にいろんな場面で管理職や生徒指導担当教員に話をしていきたい。また、校長には、常々いじめに限らず、危機管理の観点から、校内での情報共有をスクールマネージメントの最も重要なもののひとつとして意識付けしている。
○ 校長によっては、危機管理やリスクマネージメント、チームとしての対応のスキルが乏しい。うまくいっているところの情報を発信し、事例を交流していければと思う。
○ 教職員は研修の機会等があるが、保護者や子ども向けの資料がきっちりと活用されているのか。こういったものがゴミ箱に捨てられるのではなく、親子でいじめについて話し合ったりできるような、何かいい方法があればなと思う。例えば、配る時に「いじめ防止月間」とかを設定して、ワッペンをつけるとかも考えられる。せっかく立派な資料を作ったのだから、少しでも多くの方に届いて有効に活用されるよう委員会でも今後検討していけたらと思う。
● ほとんどの保護者は読んでいるが、全ての人に読んでいただけるかが永遠の課題。いろんな場面で訴えていきたいと考えている。
○ 地域のオピニオンリーダー的なしっかり読む保護者への発信は、学校の取り組みに後ろ盾が得られるという点でたいへんプラスになる。
○ 子どもがいない地域の方々は、こういったものを見る機会というのはあるのか。例えば地域の回覧板で回すとか。
● 回覧板は難しいが、今回の資料については、たとえば公民館とか社会教育施設にも置いて、興味のある方には見ていただけるようにしている。
○ そのあたりを、いじめ問題連絡協議会の場で検討していけたらよいのではと思う。
○ 親が担任に言っても解決しない場合、直接管理職に言うということになるわけだが、管理職がそんな話は聞いていないということで、市教委、県教委にも話が飛んでいって問題になるということを、これまでにもたくさん見てきた。いじめ特有の問題として、危機管理的に構造を考えておかないと、学年主任等がそれを分かって、ちゃんと理解して共有しているという構図ならよいが、そうでないがためにトラブルになっているケースが、数件見られる。この点を気にした方がいいと思う。
● ハンドブックに、法の22条に基づいていじめ対策組織を立ち上げなければいけないということを書かせていただいて、そこが1つの情報共有の場ですよということも載せている。それは既存の組織でもいいことになっているので、その組織に情報が上がっていくようにということを書いている。
○ それがうまくいかない時があるので、リスク管理の部分として情報だけは少なくとも管理職に即座に上るようにしておかないといけない。重大事態ではないかもしれないが、保護者が重大事態だと思ったら重大なものとして丁寧な対応が求められるのに、市の方に直接連絡が入って、そんな話は学校から聞いていないということで、もめているケースがあり、いじめは特有の問題ということを意識しておいた方がいいと思う。
○ 第1回目、第2回目の調査で、2回続けて未調査の子が何割いるとかは把握できるのか。1回だけ何かの事情で調査できなかったのと、続けてできないのとでは全然重さが違うと思うので、学校から報告をあげてもらって、それを重点的に取り上げ、要注意として取り扱う方が役立つと思う。
● 2回目の調査時に、1回目も未調査の者の把握について検討していきたい。
○ 新しい方式になって、未調査者が減ることはよいが、調査できた者の内訳として、通常の調査で把握することができずに、家庭訪問等で足を運んで調査できた者は区別しておいた方がよい。
○ 学校で用紙を配布して調査した者と担任が家庭訪問や苦労をして聴き取って調査したという者を区別しておかないと、これまで未調査として出てきた者がわからなくなってしまう。
○ 調査しがたい状況にある子どもというのは必要な支援につなげていく意味でも把握しておく必要があるのではないか。手間がかからないように件数だけでも良いのではないか。
○ フリースクールに行っていて担任とも連絡が取れる子どもは、そんなに大きな問題はないと思うが、学校が足を運んで調査をしても、保護者と連絡が取れずに残った本当に調査ができない子たちが深刻だと思う。未調査数が深刻さの正確なバロメーターになれるような調査であることが大切だと思う。
○ 学校に居て調査できるのではなくて、先生が足で稼がなければならないということが、教育委員会や外部から見たときに、より支援が必要なニーズを抱えているんだということになろうかと思う。
○ 非常に手間暇かかるような調査をしようということではなくて、せっかくあるデータの中で、通常のアンケートでわかるという水準と家庭訪問でなんとか言ってくれたという水準、外部機関まで出てきて、法務省や出入国管理まで出てきたという水準は大分違うので、そのあたりが見える形にすることで、今後の政策にも生かすことができる気がする。
○ 未調査の理由欄の項目の文言をもう少し精査した方がよい。(例えば居所不明だけでは誰が居所不明なのかわかりにくい、「正確に把握できない」の中で、「正確に」が入っていると学校によってとらえ方が異なる 等)
○ 自死に至る原因としては、思春期特有の問題や精神科的領域、睡眠障害、衝動的行動等、様々な要因が考えられる。
○ 悩みを抱えながら、スマホ、特にラインを夜遅くに寝床に入ってからもするのは、交感神経を興奮させ、睡眠障害につながりやすく、疲労を蓄積させ、子ども達の精神保健、心身の発達を妨げることとなる。
○ 保護者は気づいていなくても、担任や部活の顧問が子どもの様子からいじめに気づいていたのに、横のつながりや組織としての動きにつながらずに防止できないケースがある。
○ 保護者と行政側が対立構図となりこじれているケースでは、家庭環境や周りの親の反応等で先入観を持って対応していることが原因となっている場合があり、十分に注意が必要である。
○ いじめと自死の因果関係がどうかということだけではなく、学校や教育委員会の受け止め方と事後対応が非常に大事である。放置した、あるいは苦情が出たのにきちんと対応していなかったとか、そのあたりが問われる。
● 大津の事件の教訓となっているのは、学校が目先の組織防衛とか職員防衛などの防衛本能が働いてしまうということがある。情報を隠して言い訳をするということのないように、危機管理の基本として、現場の先生方が認識しておかなければならないと考える。
○ 思春期の子どもというのは、衝動的な面があるので、命を大切にしてほしいし、大人側も思春期の深刻さを認識しておく必要がある。
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