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「京都府文化力による未来づくり審議会」(第11回)の開催結果

第11回議事概要(印刷版)(PDF:212KB)

1開催日時

令和5年9月13日(水曜日)午後5時~午後7時

2場所

京都ガーデンパレス2階「栄」(京都市上京区通下長者町上ル龍前町605)

3出席者

審議会委員16名(欠席4名)

4審議結果

  1. 議事要旨

    新たな文化条例・基本計画の柱立て(案)等について

  2. 主な意見

  • 川井家住宅という立派な町屋が取り壊されてマンションになった。寺社仏閣は、文化財として恵まれた立場ではあると思うが、一般の文化財所有者は優遇措置が少なく費用的にもモチベーション維持も相当きつい。行政には税制面でのサポートをもっと手厚くしてほしい。
  • 気候変動により、屋根などの文化財修復の頻度が早まっており(30年→10年)、現在の国の補助金の補助率では負担感が強い。
  • 文化財修復技術者、原材料が減少する中で、昔のものをそのままの形で残すことは不可能に近い。新旧の技術を織り交ぜた保存継承を現実的に考えていく必要がある。
  • 条例・基本計画の趣旨として、「日本文化の心を基盤とした」と書いてあることは画期的で素晴らしい。
  • 文化は長期的なスパンで伝えられていくため、条例等に書くことを目的とするのではなく、ファーストステップであるということをどこかで示せたらよい。
  • 役所の文章にありがちだが、カタカナが多い。一般の方にもわかるような配慮をお願いしたい。
  • 文化財を守る所有者として、文化財を未来に残していくモデルになっていかねばとの思いだが、修理等に携わる職人が今ほとんど木造建築に住んでいない現状がある。文化に携わる人が日々の暮らしに文化を取り入れられるような環境整備が必要。
  • 一部の保存地域では高さ制限等があるが、京都の伝統的な町屋環境を見ると、周辺にビルなどの商業施設が集中している。町屋が伝統的であってもそのような環境で文化を感じれられるのか。建物だけでなく周辺の文化的環境の保護にまで行政が踏み込んでくれると一般の方とも文化財保護の危機意識が共有できるのではないか。文章だけでみても上滑りしている印象を受ける。
  • 文化財の維持にはお金がかかり、何度も工事が必要になるが、所有者が負担する管理費用がかなり高いと感じており、大規模工事になればなるほど負担感が増す。
  • 伝統文化を守ることは大事だが、そのためには心がないと難しい。
  • 伝統建築を守るためにはお金も時間もかかり、皆苦労しながら守っている。ただ、利便性ということも考えておく必要はある。
  • もう少しわかりやすい文章、日本語に変えてもらいたい。また、ITは大事だが高齢が置き去りされてしまう懸念がある。
  • 文化庁には京都文化のバックアップを期待しているのに兆しがない。
  • 文化庁は京都の応援のために移転したわけではない。一定のわだかまりや負担感があると感じている。京都に来たが、誰もオフィスにおらず東京出張しているという事態にならないよう文化庁が京都にあることの意義を打ち出すという意味で機能強化と記載することは良い。
  • 条例に、文化とはどういうものかと明示したほうが良い。京都府の魅力であり、強みである文化がどういうものなのかがわかりづらい。また、日本文化という言葉も同様である。
  • 文化が活きるという表現より、文化を活かすというほうが相応しいと思う。
  • 社会状況の変化の対応に関して、地域における過疎化高齢化はまさに直面している課題であるが、その対応の記載として具体性を感じにくい。地域の祭り等が現実に失われている状況で、関係者は本当にどうしたらいいか教えてほしいと思っている。保全・継承の仕組みづくりについて、条例等においても緊急・喫緊の課題であることを記載してほしい。
  • 無形文化財の担い手に関して、男女共同参画を進め、女性に参加してもらう必要があるが、衣装等が男性のものしかなく、その部分から変えていく必要がある。
  • 少子高齢化は進んでいくなかで、男女共同参画や持続的な方法等を検討して進めていく必要がある。
  • 日本文化の国際的な評価を高めることが目的に見えるが、文化の目標は皆が豊かに平和に暮らしていくということで、つまりそれが世界平和に繋がっていくという記載があってもよいのではないか。
  • 次世代の人たちが自らの文化に誇りと愛着を持てる、「これがいいな」と愛する心が生まれることが大事で、そういった環境づくりの面、教育的な観点を記載してほしい。
  • 資料にある、豊かな感性で新たな価値を創造し続ける京都府について、豊かな感性も、新たな価値という言葉も抽象的でわかりにくい。前回、外国の方が日本文化や精神性に興味があるのは、文化的価値についての教育がされているからという話をし、教育についての視点を入れていただきたいと意見した。より具体的に、教育的視点を入れられてはどうか。
  • 文化関連国際機関等の国際会議を誘致という記載は具体的な施策の一つが短絡的に入っているように見え、他と整合性が取れていない。
  • アート思考といった言い方をしなくても、文化の持つ創造性に基づくイノベーションの創出みたいな言い方でもよいと感じた。
  • 全体的に条例等として京都府の独自性が感じられない。京都府の中に京都市が中心都市としてあることが間違いなく、そこに文化財や文化活動の様々なものが、大都市の特性として集中していることは間違いないが、それを生かしつつ、大都市を抱えている京都府として、南北で非常に広く、多様な地域文化が息づいている独自性を活かし、京都市からの波及効果を府内地域に誘導していくことが非常に重要。
  • 日本人も外国人旅行者も、京都府の豊かさに気づく機会が、もっと多くて良い。そのことを条例や計画全体にどう盛り込むかが重要。
  • 伝統的な文化財についてはぜひ取り組んでもらったらと思うが、新しい表現に挑みたいというような人たちに対する創造性の支援についても記載があればよい。
  • 唯一、新たな価値の創造の部分として「若手世代を中心とした国内外交流」と記載されているがそれだけが表現を育てていく体験なのかと疑問に思う。限定するのではなく、新しい表現に挑戦する人を育てることについて記載があってほしい。
  • 条例・基本計画の趣旨にある施策の一番が「日本文化の心」という大変不確かなものであり、なにをもって日本文化の心が基盤としてあるというふうにいえるのか、難しい文言だと感じる。
  • 私にとって、文化の拠り所は、非常に多様な表現や多様な価値が生まれ得る場所、領域であるというところで、これからの社会を考えていく上ですごく期待しているところなので、多様な価値観が育つというような文言が記載されると良い。
  • 今よく言われることで、文化がそのコンテンツとしてもすばらしいものだから、それをうまく活用することで価値を上げて、新しいビジネスを作ろうという考えがあるが、文化で儲けるっていう考えだけではなく、大きな枠の中で考え、足りないところ・弱いところにお金を回す仕組みを作るという宣言がこの条例等で記載されるとすごく良い。
  • 自然の保全について、自然と文化の保全は共通すると思っているので、文化と切り離して考えるのではなく文化の中の一つとして考えるという記載があってもいいと感じる。
  • 文章がわかりづらいということに関して、わかりやすい文章にするためには、一つの文章の中に様々な要素を詰め込みすぎないこと、カタカナ語をわかりやすく説明したり注釈をつけたりすることが有用。
  • 階層の違う話が詰まっている印象を受けるので、人に関して括るというようにまとめていってはどうか。
  • 個人の文化財所有者の負担が大きいことに関して、喫緊の課題だと思うし、そういったところにお金を回していく仕組みを行政が構築していくことは期待されている役割だと感じている。

5資料

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