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青年海外緑と文化の大使レポート(タンザニア)

野川 敦司(出身:木津川市)平成19年度2次隊(職種:自動車整備)


ワークショップマネージメントの授業

 こんにちは。

 アフリカのタンザニアの南にある大きな職業訓練校の自動車整備科の3年生では、ワークショップマネージメント(工場経営)を教えています。

 ここタンザニアでは、外資系のカーディーラー以外では、接客がシステム化されていなく、生徒達もイメージすら出来ない状況でした。
 そこで、日本の様に、フロントスタッフとメカニックの役割を教え、体験させる事にしました。 生徒21人を3人ずつ7つのグループに分け、各グループ内でそれぞれの役割を、お客さん役、フロントスタッフ役、メカニック役と3つに分け、その役になりきりお客さんの対応(来客、仕事の受付、整備作業、精算、支払い、次の来店の約束、お見送り)と一連の仕事の流れを体験していくというロールプレイングをやらせてみました。

 


 仕事の内容は、定期点検、エンジンオイル交換、トランスミッションからの異音というご用命で、実際に車も使い、何箇所か不具合も作りました。


 生徒の中には、役になりきって真剣にお客さんの対応をしている生徒もいました。
 お待ちしているお客さん役を工場に連れ出し、工場の設備の紹介をしたり、整備士役に会わせて挨拶をさせたりするフロントスタッフ役の生徒がいたり、長時間待たせている事を謝っている生徒がいました。
 まさに、実戦さながらの状況でした。

私としては、恥ずかしがり屋さんの多いタンザニア人がここまで役になりきれるとは思っていなかったのでビックリしました。


そして、ワークショップミーティングと題して、お客さん役、フロントスタッフ役、メカニック役の3つのグループで集まらせて、他の役の良かった所、悪かった所を話し合わせ、発表させました。
発表している最中にもそれぞれの役が悪い事を言われると、言い訳や反論が始まり、非常にエキサイトしました。 これは、各々が真剣に取り組んでいたからである事は、彼らの目を見ていて感じました。
翌日、役割を替えてもう一度ロールプレイングをやらせてみると、なんと、作業時間、精算時間を大きく短縮しました。
予定していた授業終了時間より40分も早く終りそうになったため、慌ててご用命を増やしたぐらいです。



「今日は、よく出来た!トヨタのディーラーみたいだったぞ」と褒めると全員が凄く喜んでいました。
今回の授業で、整備士の仕事だけでは見えなかった事が、他の立場から見る事で視野が広がり、お客さんが何を求めているかが感じられたのではないかと思います。
この経験を活かし、自分の工場を持ちたいという彼らの夢を12月の卒業後、叶え、自立し、地域1番店を目指して欲しいと思います。

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