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「京都府産業廃棄物の不適正な処理を防止する条例」の目的

条例の制定 産業廃棄物の不法投棄に厳正に対処

産業廃棄物を持ち込み、一週間くらいで山のように積み上げてしまう。土砂混じりの産業廃棄物を大量に運んできては埋め立てを行い、土地の形までも変えてしまう…こうした産業廃棄物の不法投棄等の問題は、私たちの安全で快適な生活や自然環境を脅かす重大な環境犯罪です。

このような困った事態が起こらないようにするためには、私たちが普段から地域の環境に関心を持ち、不法投棄等がなされないよう常に注意を払うとともに、不法投棄等を行う者の動きを早い段階からつかみ、不法行為を行わせないための規制手段が必要です。

不法投棄の規制手段としては廃棄物処理法がありますが、不法投棄を行う業者等は廃棄物処理法の規制を逃れようとして「これは有価物だ。廃棄物ではない。」とか、「ここでは産業廃棄物を一時に保管しているだけ。不法投棄ではない。」などと言い、簡単には違法行為をつかまれないように立ち回るなど、その手口は悪質・巧妙化し、厳しく取り締まろうとしても、結果として問題の解決が遅れてしまうということが実際に起こっています。

そこで、京都府では、不法投棄等の行為者の言い逃れを許さずその実態を早く明らかにし、産業廃棄物の山ができる前の早い段階で搬入行為を止めさせるための新しいしくみとして独自の条例を作り、厳しく対処することになりました。

条例の内容 全国で初めての疑いのある物の報告徴収、搬入一時停止命令

京都府では、学識者で構成する「不法投棄規制に係る研究会」の検討結果を土台として、府環境審議会の意見を聴き、また、府民意見募集も実施しながら条例づくりの作業を進めてきました。その結果、平成14年12月府議会に条例案を提案し、審議の結果、全会一致で可決され、「京都府産業廃棄物の不適正な処理を防止する条例」が成立しました。

この条例は、産業廃棄物の不適正な処理が地域の環境に重大な支障を及ぼすことから、産業廃棄物の不適正な処理を未然に防止するための手法等を定め、府民の安全、快適な生活及び自然環境を維持し、人と自然が共生できる良好な環境を保全することを目的としているものです。

具体的な規制措置については、産業廃棄物の保管等について、その実態を迅速かつ的確に把握し、環境を損なうおそれがある場合には早い段階で行為を止めさせることができるようにするため、次のような規定を盛り込んでいます。

  • 自社の産業廃棄物の保管用地届出制度
  • 自社の産業廃棄物の運搬状況を明らかにするための運搬指示票制度
  • 産業廃棄物の疑いのある物の報告徴収や立入検査
  • 産業廃棄物の搬入が継続し環境を損なうおそれがある場合の搬入一時停止命令
  • 命令違反等に対する罰則

特に、疑いのある物の報告徴収や搬入一時停止命令の措置は全国で初めての制度であり、この条例により、不法投棄等の実態を早い段階で的確につかみ行為を止めさせるとともに、廃棄物処理法に基づく改善命令(基準違反の改善を命じる)や措置命令(撤去等を命じる)につなげ、不法投棄等を防止することができるようにしたいと考えています。

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