ここから本文です。
2019年1月、京都商工会議所主催の経済視察団の訪問記です。
住宅は、古い町の住宅は、奥と上に縦長。フランス統治時代に、道路に面する幅で税が決まっていた名残。
ごみ焼却を家の前で行う習慣が残る。
自動車は、日本車が多いが、韓国(現代)や欧米(ベンツ、フォード)も。不動産大手ビングループが、国産車の開発プロジェクトを立ち上げていました。
バイクは、大人2人まで。子どもは何人でもOK。つまり、家族4人でもOK。
交通渋滞がひどい。交差点は「早いもの勝ち」という慣習。
街の空気はよどむ。
農業は、米やキャベツなどの野菜のほか、バナナやザボンは中国等に輸出。不動産大手ビングループが、ハイテク農業プロジェクトを立ち上げていました。
工業は、「チャイナプラスワン」として、サムスン、ユニクロ、トヨタなど世界的企業の工場が立地していますが、それを支える「裾野産業(加工、部品製造等のサポートインダストリー)」が脆弱。部品等は海外からの輸入に頼っている状況で、ベトナム政府はその誘致を進めています(日系企業専用の工業団地も整備)。
京都の企業の進出を考えた場合、「ベトナム人の人柄の良さ」「人件費の安さ」などは利点でありますが「給与・処遇競争が激しい(5000人の工場で月250人が入れ替わるなど)」「教育コストがかかる(四則演算できない人も多い)」などの課題があります。
そんな中、「ダイワベトナム」は、通常「6-14時、14-22時、22-6時」の3交代シフトの時間を「7-10時・・・」と工夫することで離職を抑えていました。「日新電機ベトナム」は、工場レイアウト等も内製化できるほどベトナム人を丁寧に育成していました。
現時点では、「量産加工の下請け」にとどまり、「試作開発、一品対応」は対応できていませんが、ベトナム政府としては、大学等の人材育成に熱心(ロボコン、数学オリンピックも好成績)であり、「日新電機ベトナム」は、既に一品試作の受注も着手するなど、日本の中小ものづくり企業にとっても将来の脅威のタネではあるのではないでしょうか。
一方、商業・サービス業についても、政府は近代化を推進。しかし、一般家庭では野菜を床で調理している状況の中、イオンモールが衛生管理手法を導入したように、単に「もの・サービス」を売るというよりも「仕組み」を持ち込むことが重要。例えば、食品輸出と併せて、コールドチェーンの整備(空港に冷蔵倉庫もない)、教育サービスでと併せて、プールなどの設備投資(学校に体育の授業ないのでプールもない)など。
暑い国なので、アイスクリームはよく売れます。日本の漫画もよく見かけました。
なお、観光地ダナンでは、日本のテレビ局の支局開設に向けて交渉を進めており、ダナンのPR体制を強化しているとのことでありました。
お問い合わせ