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京都府では、平成29年3月29日付けで、京都府若者の就職等の支援に関する条例に基づき、若者の雇用に積極的に取り組んでいる株式会社西田製作所様を「京都わかもの自立応援企業」に認証しています。
同社は、当時離退職を繰り返された後、就労支援機関で支援を受けられていた男性Cさんを正規職員として採用され、若者の積極的な雇用や働きやすい職場環境づくりに取り組まれており、その取組について同社取締役副社長 得永様にお話を伺いました。(取材日:令和元年12月18日)
企業名:株式会社西田製作所
所在地:〒617-0003
京都府向日市森本町高田24番地
業務内容:精密板金、製缶、フレーム製作
ファイバーレーザー加工、大型五面加工
代表者:民 理恵
従業員数:32名
(民 代表取締役社長)
(得永副社長):板金の加工でバリ取りという最終仕上げの工程を担当してもらっています。最初は失敗もよくしていましたが、今では貴重な戦力となっていますよ。
(得永副社長):入社した当初は、これまで働いていた仕事と大きく異なることもあって、周りの職員との関係性が上手く作れず苦労していた印象があります。ですが、皆がこまめに声かけをすることで、徐々に職場に慣れてきて、今ではすっかり当社の雰囲気に馴染んでいると感じています。
あるときに仕事のプレッシャーに耐えられず、中々職場に来れなくなってしまった時期がありましたが、彼の親御さんとも一緒になってサポートすることで、頑張って働いてくれています。彼自身同じ業務をコツコツとこなすことが向いているようで、今は与えられたポジションで一人前になれるように日々一生懸命業務に励んでくれています。
(得永副社長):当社は若手従業員を中心に循環している現状があります。そのため、性別関係なく完全実力主義で、やる気のある方はどんどん伸びることができる職場にしており、職員のやる気を引き出すために、会社から何かを押しつけるというよりも、職員に裁量を与え、やりたいと思っていることを自発的に、積極的にやらせてあげられる環境をつくることに意識をおいています。例えば、採用関係のことは大卒2年目の職員に任せており、就職フェアへの出展にあたっては、その職員がどのような出展をするかを考え、イベント当日は当社の顔としてブースにおいて前面に出て対応してもらいます。仕事を全面的に任せることはやる気を引き出す反面、責任に対しての不安やプレッシャーも大きくなりますので、そこは放置することなく、裏方では私や先輩職員がしっかりフォローします。他にも若手職員に任せることで、Facebook等のSNSを活用した当社の魅力や情報発信が積極的にできていると思います。
(得永副社長):先ほどのような取組をしていますが、それでも若手職員が2人入れば1人は辞めている実態があります。人手不足からも若い人がたくさん採用できる訳ではないので、昨年からベトナム人の3名に働いてもらっています。今までにも韓国人、中国人、インドネシア人等の外国人材を受入れた経験があり、外国人材に働いてもらうことは、多少の言葉の壁を感じてるものの、本当に一生懸命、仕事に取り組んでくれますので、日本人の若手職員にとっても大きな刺激となっていますね。
(得永副社長):「わ プロジェクト」という社員のコミュニケーションの場を作っています。これは輪番で回す幹事が、自分の得意なことや、そのときチャレンジしてみたいことなど何でもいいので、とにかくみんなで一緒にやてみようという親睦の場です。過去にボーリングやフットサルといったスポーツから、飲み会まで色々してきましたね。普段は自分の関心のないことでも、まずはやってみることで自分自身にとっても新たな発見がありますし、職員の意外な一面をみることもできて面白いですよ。ちなみにそろそろCさんにも幹事をお願いしようかと考えているところです。
同社を取材したはじめは、「若者など誰もが働きやすい職場をつくるために取り組んでいることは特にない」と謙遜されていましたが、性別などに関係ない実力主義で、職員に裁量を与え、まずは自分で考えてやりたいようにやらせてみる社風は、まさに誰もが働いてみたいと思う職場づくりを自然と体現されており、それが同社の活気あふれる雰囲気の源となっていると感じました。
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