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行政の先輩職員

経歴の所属名は、発令当時のものです。(組織改正により、現在の所属名と異なる場合もあります。)

今仲 教裕(平成28年度採用 試験区分:行政Ⅱ)

今仲主任

経歴

平成28年4月 自然環境保全課 自然環境担当

平成29年4月 自然環境保全課 自然公園担当

 

 

 

 

 現在、担当している業務について教えてください。

京都府立丹後海と星の見える丘公園の指定管理や、国定公園などの自然公園・長距離自然歩道に関する管理運営、許認可、施設整備の他に、京都の自然とふれあうことができるイベントの企画などを担当しています。

「自然公園って何?」と感じる方もいらっしゃると思いますが、丹後の天橋立から南丹にある美山かやぶきの里、山城の宇治、笠置まで府内津々浦々に広がり、京都府全体の面積の約20%が自然公園です。自然公園の美しい自然や歴史、伝統文化は、国内外から観光やビジネス、研究などで訪れる人を魅了し、年間の利用者は1,300万人に及ぶ京都府の貴重な資源の一つです。

この仕事は、多種多様な主体と協働しながら、人と自然のより良い関係を築き、「京都の自然」を次の世代に引き継ぐ大変やりがいのある仕事です。

 京都府職員を志望した動機・きっかけについて教えてください。

大学卒業後は民間企業で働いており、企業の事業活動を通じて、社会に貢献することにとても充実感を覚えていましたが、国や地方公共団体の方々と仕事をしていくなかで、民間企業と異なる側面から、また多角的に社会にアプローチする公務員の仕事に興味を持ち始めました。その頃、地域のイベントに参加した時に、地域の方々のために親切に働く公務員の姿に感銘を受け、転職活動を始めることにしました。

様々な自治体の取組を調べていくなかで、京都府のポテンシャル、京都の豊かで多彩な地域資源や職員の方々に魅力を感じ、「ここで日本をリードする仕事にチャレンジしてみたい」という考えから京都府を志望し、転職することを決意しました。

 今までの仕事の中で印象に残っていることはどんなことですか。

京都丹波高原国定公園(外部リンク)に京都府初のビジターセンターを整備したことです。

私は、施設計画を考えるところから、工事の主任監督員や完成記念式典の開催まで、事業を一気通貫して担当しました。整備に当たっては、地元産材の杉を用いたこの地の森を守る神殿をイメージにした外観に、自然や歴史文化の見どころ、名所を紹介するとともに、ガイドツアーの案内や体験講座など訪問者へのサービスをワンストップに行うことができるように工夫しました。苦労もありましたが、年間10万人以上が利用する施設となっていることに大変嬉しく思います。

また、この施設では、国定公園の新しい観光ツールの一つとして、環境に配慮した超小型モビリティ(2人乗りの電気自動車)や電動アシスト付自転車の貸し出しも行っておりますが、これは庁内ベンチャー事業(外部リンク)に参加し国定公園の利活用方法について現地や先進事例の調査・研究を行い、政策を提案する機会から実現した事業です。

これらの事業に深く携わり、何より、地元の皆様をはじめ関係市町や民間事業者など多くの方々と出会い、意見を交換しながら、素晴らしい上司や同僚と一緒に仕事ができたことが、私の貴重な財産となっています。

 仕事をする上で心がけていることはどんなところですか。

組織における自分の立ち位置や役割を理解し、組織に貢献している人材であり続けたいと考えています。そのために、様々な業務を通じて、色々な経験や知識を蓄え、自分なりの付加価値を付けるために、研鑽するようにしています。

公務員のやりがいは、社会問題や行政ニーズに直面し、社会のために何が必要かを考え抜き、政策ができあがる過程に関与し、それを実行できることにあると考えます。自然環境行政を通じて、「京都に住んで(あるいは訪問して)良かった」「京都は素晴らしい」と社会の皆様に実感し、評価していただけるような仕事をしていきたいと考えています。

 受験される皆さんへのメッセージ

就職活動に当たって、一喜一憂することもありますが、これまでの経験から様々な業種の企業や自治体を訪問することをお勧めします。そこで働く方々とお話し、見聞を拡げる絶好の機会を大切にしていただきたいと思います。都道府県は、関わる仕事内容が採用時にほとんど定まることなく、観光や福祉、教育と幅広いフィールドがあります。京都府で働き、自然環境行政を一つの例にしても、国や市町村との調整、条例や制度づくりなど本庁で仕事をするものもある一方で、外来生物の対策など住民の生活に直結する問題に現場で向き合うこともあります。また、京都の自然や歴史文化、人との出会いは、自分の知見を広げてくれるかけがえのないものです。他の仕事にはない経験、発見が皆さんを待っていると思います。この記事をご覧の皆さんと京都府で出会い、一緒に働ける日を楽しみにしています。

(令和2年3月取材)

 

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